表書きはどうする?
食事会に招かれている場合の表書きは、「祝御食初」「祝初御膳」「御初膳祝」と記載するのが一般的ですが、のし袋についてきた「御祝」の短冊を使用してもよいでしょう。少し柔らかい雰囲気にしたいのなら「御食初め祝」「お祝い」と、ひらがなをプラスすると優しい印象を与えられます。
お食い初めで白い産着から色物の服を着せる「色直し式」を行う場合には「祝御色直」「お色直し祝」と書く場合もあります。
出席できないときは?
お祝い金は、お食い初め当日に持参するのがマナーです。しかし、招待されたのに都合がつかず、出席できない場合もあるかもしれません。そのときは現金書留で送るか、別の機会に渡すようにしましょう。
できれば前日までに届けるように手配したいものですが、どうしても間に合わない場合には、表書きを「祝御成長」とし、できるだけ早く届けるようにします。
いずれにせよ、大切なのは「赤ちゃんの成長を祝う」という気持ちです。マナーは大切ですが囚われすぎず、柔軟に対応することが一番です。
お祝い金以外のお食い初めの贈りもの
お祝い金以外の贈りものは、どんなものが喜ばれるのでしょうか。一生に一度のお食い初めに際して贈る、プレゼント選びの注意点を紹介します。
成長を祝う「お祝いの品」
お食い初めに贈りものをするのなら、「赤ちゃんの成長を祝う気持ち」を表したものを選ぶとよいでしょう。これから始まる離乳食に向けて、食器セットやカトラリー、スタイなどを贈る人が多いようです。
しかし、これらのものはオーソドックスなので、他の人からの贈りものとかぶってしまう可能性があります。子育てグッズは全てがいくつあっても嬉しいものとは限らず、たくさんあると困ってしまう場合も。
そこでおすすめなのが「何か欲しいものはない?」と相手に聞いておくことです。お食い初めに招待されるほどの間柄なら、欲しいものを聞いても決して失礼ではありません。相手の好みや希望に合わせた贈りものをすれば、お互いに嬉しい気持ちになれるでしょう。
お祝いのお返しはある?
お食い初めのお祝いを送ったら、お返しされるものなのでしょうか。自分が祝われる側になったときに困らないよう、お祝いのお返しの仕方についても知っておきましょう。
出席者の場合
お食い初めの食事会に出席した場合、お返しはないのが一般的です。
これは、お食い初めは身内のお祝いなので、お祝いは身内から贈られるもの。基本的にお返しをする必要はなく、当日の宴席でのおもてなし自体がお返しだと考えられているからです。
とはいえ、地域の慣習や各家庭によってお返しに関する考え方はそれぞれ。基本的にはないものと思っておくとよいでしょう。
出席者ではない場合
招待されたのに、遠方に住んでいたり、都合がつかずにお食い初めに参加できなかった場合はどうなのでしょうか。
お祝いを贈っている場合は、3分の1〜半額程度の「内祝い」がお返しされるのが一般的です。しかし、こちらも地域の慣習や各家庭の考え方によって異なります。
必ずしもお返しがあるものではないことは、理解しておくとよいでしょう。
赤ちゃんが生まれてから小学校入学までのお祝いごとや、子どもが楽しむ年中行事を、わかりやすいイラストと料理写真とともに解説。お祝い・行事ごはんを作るのがはじめての人でも、カンタンにできるおいしいレシピが満載です。
監修/和文化研究家
三浦康子
古を紐解きながら今の暮らしを楽しむ方法をテレビ、ラジオ、新聞、雑誌、Web、講演などで提案しており、「行事育」提唱者としても注目されている。連載、レギュラー多数。All About「暮らしの歳時記」、私の根っこプロジェクト「暮らし歳時記」などを立ち上げ、大学で教鞭もとっている。著書『子どもに伝えたい 春夏秋冬 和の行事を楽しむ絵本』(永岡書店)ほか多数。