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「出る杭は打たれる」の意味や由来とは?
「出る杭は打たれる」という言葉は、比較的耳にする機会があり、なんとなく理解している人も多いのではないでしょうか。まずは「出る杭は打たれる」の意味をしっかりと理解するために、由来や語源から解説します。
意味
「出る杭は打たれる」という言葉を辞書で引いてみると、以下のような説明があります。
1 才能・手腕があってぬきんでている人は、とかく人から憎まれる。
2 さし出たことをする者は、人から非難され、制裁を受ける。(<小学館 デジタル大辞泉>より)
ビジネスの場や日常生活に置き換えて言い表すと、「出る杭は打たれる」という言葉は、能力を発揮する人は妬まれる、一人だけ目立った行動をすると排除されるというような意味になります。
職場やママ友グループを想像してみてください。「出る杭は打たれる」という言葉に、思い当たる節もあるのではないでしょうか。職場では、他の人よりも能力が秀でていたり、成績が良かったりすると、意図せず敵を作ってしまうことも。
ママ友同士の会話でも、一人だけ経済的に恵まれていることや、成功を匂わすような発言は、要らぬ妬みを生む原因になるケースが珍しくありません。嘘にならない範囲で、相手とうまく話を合わせることも大切です。また、PTAなどの場で、良かれと思ってアイデアを提案すると、「一人だけ目立とうとして」などとやっかまれ、仲間外れなどに発展するかもしれません。
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由来や語源
「出る」、「杭」、「打たれる」という言葉から、ある程度は想像できると思いますが、「出る杭は打たれる」という言葉の由来や語源を詳しく見ていきましょう。
「杭」は、「柵(さく)」を作る時に並べて使う木の棒のようなもの。「柵」の漢字が表すように、等しい長さの「杭」を並べて立てているのが「柵」です。もしこの中の1本だけが、他のものよりも飛び出していたら、他と高さを合わせるために、木槌などで打たれます。これが、「出る杭は打たれる」の語源です。
ここでは、「柵」は「組織」を表し、他より頭の出た杭は「能力」を表しています。これを「打つ」のが「妬み」というわけです。
使い⽅を例⽂でチェック
実際にどのようなシーンで「出る杭は打たれる」という言葉が使われるか、例文を用いて具体的にチェックしていきましょう。
「出る杭は打たれる」というから、余計なことは言わないでおこう
一人だけ目立つと、他者から反感を買ったり、非難を浴びたりする恐れがあるので、このような考えに至るのでしょう。
何かを提案しても、「出る杭は打たれる」で、評価があがるどころか疎ましく思われる
作業の効率化などを提案しても、よいアイデアであれば逆に妬みを買ったり、他の人と違う考えという理由で排除されたりすることも。職場で優秀な人がぶつかる問題かもしれません。
類語や⾔い換え表現にはどのようなものがある?
「出る杭は打たれる」の類語や言い換え表現も紹介します。
雉も鳴かずば撃たれまい
「雉も鳴かずば撃たれまい」は、直接的には、雉(きじ)も鳴かなければ撃たれることもなかったのにという意味。つまり、余計なことを言うと災いを招くことのたとえで、教訓として使われることが多いフレーズです。