分をわきまえる
「分」は「ぶ」と読み、例文は「ぶをわきまえる」と読みます。「分をわきまえる」は、身の程をわきまえる、出過ぎたことをしないという意味の言葉で、戒めの意味で使われます。
「出る杭は打たれる」の対義語・反対語は?
「出る杭は打たれる」の対義語についてもチェックしておきましょう。
出すぎた杭は打たれない
「出る杭は打たれるが、出すぎた杭は打たれない」は、経営の神様・松下幸之助の名言として知られています。中途半端だったり、批判を恐れていては、よい結果は得られないという意味で、ビジネスでは広く知られる言葉です。
義を見てせざるは勇無きなり
「義を見てせざるは勇無きなり」は、「ぎをみてせざるはゆうなきなり」と読み、『論語』が語源の言葉です。正しいことがわかっていながら行動しないのは、勇気がないことであるという意味で、「出る杭は打たれる」の対義語に当たります。
「出る杭は打たれる」の英語表現は?
日本人の気質を表すような「出る杭は打たれる」という言葉に、英語表現はあるのでしょうか。似た意味を持つ、簡単な表現を紹介します。
「Envy is the companion of honour」(嫉妬は名声の伴侶)
「envy」は「妬み」、「honour」は「名誉」という意味の英単語です。「Envy is the companion of honour」という表現は、「名誉に妬みはつきものだ」という訳となり、「出る杭は打たれる」と似た意味になります。
日本語の「出る杭は打たれる」はネガティブなイメージですが、「Envy is the companion of honour」には、「俺は成功した。どうだ、羨ましいだろう。妬むなら妬め」というスカッとした爽快感があります。国民性、気質の違いが感じられる、双方の表現が興味深いですね。
最後に
「出る杭は打たれる」というのは、戒めや教訓として使われることが多い言葉です。周囲と強調しないといけない場では心がけたい言葉ですが、何かを成し遂げようとする時には、邪魔となる考えともいえます。
上手くバランスをとって「出る杭は打たれる」、「出る杭は打たれるが、出すぎた杭は打たれない」を使い分けたいところです。
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