構成が重要
1分間という短い時間でも、スピーチには起承転結が必要です。話すテーマを決めた後は、まずは構成を意識して原稿作りに取りかかりましょう。
導入部分では、テーマについて簡単に伝えるとともに、聞く人の関心を引き付けるような工夫をするのがおすすめです。続けて本題に入り、テーマについて詳しく掘り下げていきましょう。最後はしっかりと結論までつなげることで、筋道立ったスピーチの流れが成り立ちます。文字数は少なくとも基本的な構成を踏まえれば、聞く人にとっても内容がより分かりやすくなります。
内容はなるべく暗記しよう
基本的なことですが、スピーチをするときは原稿を見ずに話すことを心掛けましょう。話しながら相手の顔や反応を確認できるよう、話す内容をしっかりと覚えておくことが大切です。
1分間スピーチを成功させるためには、内容はもちろん話し方やジェスチャーにも気を配る必要があります。原稿を見たまま淡々と話しているだけでは、どんな内容のスピーチでも聞く人の気持ちを掴むことはできません。
300文字程度と分量も少ないため、スピーチの流れや重要なポイントを暗記できるよう練習しましょう。どうしても不安であれば、大まかな流れを書いたスピーチメモを用意しておくのも効果的な方法です。
間を置くことを意識
スピーチを時間内に終えようと必死になるあまり、つい焦って早口になってしまう人もいるかもしれません。しかし、ただ緩急なく話し続けているだけでは、聞く人の印象に残りにくいスピーチになってしまいます。
本題に入るときや、重要なフレーズの前は、意識して間を置くことで、相手に内容が伝わりやすくなります。相手が聞き取りやすいようにハキハキと話すこともポイントです。
相手のリアクションをうかがったり、考えさせたりするときにも、さりげなく間を置いてみるのがおすすめです。声に出して練習する際に、あらかじめどこで間を入れるかを考えておきましょう。
日頃からネタ探しを忘れずに
職場で1分間スピーチを行う際は、自分の番が何度も回ってくることもあるでしょう。何度もスピーチをするうちに、人とかぶらないようにテーマを選ぶのが難しいと感じるときもあるはずです。
そこで、スピーチの話題に困らないように、日頃からスピーチのネタになることはないか意識して生活してみましょう。ニュースや雑誌から情報を得たり、インターネット上の気になる記事を読んだりすれば、自然と情報が集まります。
また、身近で起こった体験をスピーチの話題として使うことも可能です。その日あったことを短くまとめる習慣を付けておけば、スピーチの原稿作りも上達するでしょう。
スピーチにぴったりのテーマを紹介
会社での1分間スピーチを行う際には、適切な話題を選ぶようにしましょう。スピーチの話題に迷った際に役立つ、四つのテーマを紹介します。
自分のこと・趣味について
初めてスピーチを行うのであれば、自分のことについて話してみるのも定番です。新しく一緒に働く同僚が多い場合は、挨拶や自己紹介を兼ねて1分間スピーチをする会社も珍しくありません。
名前や出身地といった情報を説明するだけでなく、自分の趣味や休日の過ごし方など、よりプライベートな情報について話してみるのもよいでしょう。同僚に自分のことを詳しく知ってもらえば、親しくなるきっかけにもなります。
ただし、毎回自分のことばかり話していては周囲の人も興味を失ってしまいます。個人的な話題をテーマに選ぶなら、聞く人を飽きさせないような努力が必要です。
気になる健康や体調管理の話
社会人ならではの話題としては、健康や体調にまつわるスピーチもおすすめです。多くの会社では定期的に健康診断が行われるため、そのタイミングに合わせて話すと興味を持たれやすくなります。
健康を気にしてはいても、仕事が忙しくて運動不足になっている人は多いもの。そのため、ちょっとしたストレッチや短時間で行えるトレーニングなどを紹介すると喜ばれるかもしれません。
ヘルシーな食生活に関する話題も、身近で親しみやすいといえます。誰もが関心を持ちやすいという点で、健康や体調を1分間スピーチのテーマにするのも有効です。
タイムリーな時事問題
テーマ選びに悩んだら、最近起こったニュースや話題となっている時事問題を選んでみましょう。時事問題をテーマにする場合、インターネット上の記事やテレビのニュース、新聞記事など、参考になる情報が見つけやすいのも大きなメリットです。今起こっていることを知り、自分で考えて簡潔にまとめることで、社会への理解も深まるでしょう。
ニュースを見て要約するうちに、情報をアウトプットする能力も磨かれていきます。日頃から新聞やニュースサイトを見る習慣を付けておくと、スピーチの順番が来ても焦らず対応できるはずです。
雑学を紹介するのもおすすめ
制限時間の短い1分間スピーチだからこそ、ちょっとした雑学を披露してみるのも良いでしょう。聞く人が知らなかった話題であれば、短いスピーチでも印象に残りやすくなります。
普段の生活にも役立つ暮らしの知恵は、聞いた人が実践できるのもうれしいポイントです。ためになる話をすることで、スピーチに興味を持たれるのはもちろん、同僚から好印象を得られるかもしれません。自分が普段から実行しているライフハックなどがあれば、スピーチの中で紹介してみるのもよいでしょう。
1分間スピーチの注意点
定番のトークテーマがある一方で、スピーチのテーマとしては不向きな話題もあります。話題選びや話し方など、1分間スピーチをする上での注意点を見ていきましょう。