「海胆」とは?
「海胆」の生態や特徴
「海胆」とは、「ウニ」と読み、ウニ綱に属する棘皮(きょくひ)動物の総称です。球形や円盤形などの形をした殻の表面には多くのトゲがついているのが特徴。殻の中は体液で満たされており、消化管や生殖巣もあります。この生殖巣が、私たちが普段食べている部分です。
口は海底に接する部分にあり、その反対側に肛門があります。「海胆」は、世界に約870種、日本近海でも約180種あるとされていますが、食用となる種類は、バフンウニやムラサキウニ、エゾバフンウニ、キタムラサキウニ、アカウニです。
「海胆」の漢字の由来
なぜ「海の肝」という漢字なのか、疑問に思いますよね。「海胆」の漢字に使われている「胆」とは、肝臓のこと。食用される部分である生殖巣が動物の肝臓に似ていること、また動物の肝のように栄養が豊富であることから、「海の胆」という漢字が当てられたのだそうです。
「海栗」や「雲丹」との違いとは?
「海胆」は「ウニ」と読みますが、そのほかにも、「海栗」「雲丹」という漢字表記があります。ここでは、「海栗」「雲丹」はどのような時に使う表記なのか、紹介していきましょう。
「海栗」について
「海栗」も「ウニ」と読み、ウニ綱に属する棘皮動物の総称をさします。主に、生きている「ウニ」に対して使われる漢字表記です。「海栗」という漢字の由来は、見た目が栗に似ていることから。「ウニ」も「栗」も、表面がトゲで覆われており、これによって外敵から身を守っています。そのため、「海の栗」としてこの漢字が当てられたそうです。
なお、「海胆」も「海栗」も、生きている「ウニ」をさす漢字ですが、どう使い分けたらいいのか迷いますよね。「海胆」を使用する場合は、食用される生殖巣のことをさし、「海栗」を使用する場合は、トゲがついた状態のことをさすようです。