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「戦う」と「闘う」―その意味と読み方は?
「戦う」と「闘う」は、どちらも「たたかう」と読みます。読みは同じですが、異なる漢字を使う「異字同訓」の言葉。「たたかう」を辞書で調べてみると、次のような説明が。
1 武力を用いて互いに争う。戦争する。2 互いに技量などを競い、勝負を争う。競争する。試合する。3 思想や利害の対立する者どうしが自分の利益や要求の獲得のために争う。4 苦痛や障害を乗りきろうとする。打ち勝とうと努力する。5 互いにたたき合う。(<小学館デジタル大辞泉>より)
補説として、「3・4は多く『闘う』と書く」とあります。辞書からも、「たたかう」を表現する時には、「戦う」と「闘う」で、異なる意味が含まれていることがわかります。
「戦う」と「闘う」の使い方は?
では、「戦う」と「闘う」の使い方をそれぞれ見ていきましょう。
「戦う」とは?
「戦」の漢字をよく見ると、武具を表す「單(たん)」と「戈(ほこ)」を組み合わせてできています。文字からも、武力(武器・腕力など)を使って争う意味が含まれていることがわかるでしょう。
つまり、「戦う」は、武力を用いて相手と争ったり、相手と力量をくらべて優劣を競う時間、勝ち負けを争ったりする時に使います。スポーツや選挙などで互いに競い合う場合は「戦う」です。
「闘う」とは?
「闘」という漢字は、2人の人間が道具を手にとって向かい合っている様子を表しています。どちらかというと、あからさまな争いというよりも、対立する者同士が向かい合って火花を散らすようなイメージに近いかもしれません。争う理由は、相手に自分の要求をのませたり、自分の利益を追求するため。
そして「闘う」は、困難や苦痛など、目には見えないものに打ち勝とうと努力をしたり、乗り切ろうとする時に使う言葉。「想いや利害の対立する者同士が、自分の利益や要求の獲得のために争うこと」を意味します。
「戦う」の使い方を例文でチェック!
では、まず「戦う」の使い方を例文で見てみましょう。
反乱軍と戦うために、兵士や武器が大量に準備された
武力を用いて、互いに争うことの意味では、「戦う」が使われます。「戦わずして勝つ」といった表現もあります。
選挙を戦うためには、信頼できる支援者を見つけることが大切だ
互いの技量などを競うために勝負をすることの意味で「戦う」を使います。「死力を尽くして戦う」など。
明日のサッカーの試合は、世界強豪のチームと戦うことになっている
スポーツゲームで「戦う」時も、技量などを競うために勝負をすることなので、「戦う」を使います。「甲子園で戦う」も同様です。
「闘う」の使い方を例文でチェック!
次に「闘う」の例文を3つ紹介します。