紙に書いて引き出しに保存、が正解!?
「パスワードが長期間変わってません」というメッセージは、ネットバンクなどではよく見かけます。けれど、頻繁なパスワード変更は、どうしても単純なパスワードになりやすいため、得策ではない。というのが最近の通説だそう。なにが危険で、なにが安全なの? 情報セキュリティ大学院大学の湯淺墾道先生に聞いてきました。
「いちばんよくないのが、ひとつのパスワードの使い回しです」。
ネットショッピングも、ネットバンクも、SNSアカウントも、同じパスワードを使っていること、多いですよね。もしどこか1カ所で情報が漏れたら、すべての情報が破られることに、なりかねない。LINEアカウントの乗っ取り、ショッピングサイトでの不正使用など、身近で起こっていることも、そのあたりに原因があるのだそう。
とはいえ、さまざまなIDとパスワードを覚えておくのも、まったく自信がない…。私は、パソコンとスマホのメモ帳に書いているのですが、これ、だいじょうぶでしょうか、先生?
「もしパソコンがウイルスにやられてしまったら、そのメモ帳ごと外部に流出してしまいます。おすすめなのは、紙に書いておくというアナログな方法。でも、それを手帳などにはさんで持ち歩いては、落としてしまうこともあるので、自宅の引き出しなどにしまっておきましょう」
パスワード生成や管理ツールもあるけれど、現実的には面倒すぎる。デジタルツールに頼っても、パソコンやスマホが万が一使えなくなったときは大惨事。というわけで、先生のアドバイスにしたがって、まずはダブって使っているいくつかのパスワードを変更し、リストにしていったんパソコンのメモ帳に保存。それをプリントアウトして、ノートに貼ってみました。
パソコンのメモ帳はどうしようか迷いましたが、USBメモリーに保存。ところが湯淺先生いわく「パソコンがウイルス感染したときは、USBメモリーも(パソコンに差した瞬間に)感染してしまう」とのこと!いちばん安全度が高いのは、CD-ROMなど書き換えのできないメディアでの保存だそうです。
では、パスワードの入ったノートを机の引き出しに…と思ったら、引き出しの鍵が見つからない! ならばと、ノートのほうを鍵付きにしてみました。
こちらはAmazonで「鍵付き ノート」「鍵付き ダイヤリー」で検索して見つけた、1,500円くらいのもの。錠前タイプのものは鍵をなくしそうなのと、けっこうお値段が張るので、ダイヤル式にしてみました。
Amazonで見たところ、いちばん人気はこちらの鍵付きノートで、石原さとみさんがドラマ『ディアシスター』で使っていたものらしいです。レビューを見ているとファンの方たちが買っているんですね。ほかに、どんな用途で鍵付きダイヤリーをみんなが使っているのか、レビューを見ていたら、「デスノートとして」などもありました(笑)。
と、こんなふうに自分の保管法を公開してしまいましたが、もしかしてノートがこれですって公開してる時点で、セキュリティ甘すぎて意味がない…? というわけで、鍵付きノートをもう一度買い直し!
あー、セキュリティ管理ってやっぱり大変(でも大事!)。
南 ゆかり
フリーエディター・ライター。Cancam、Oggiでもインタビュー、コラムなど連載中。アナログなノートやメモ帳集めは趣味のひとつです。