■「歳」の使い方と例文
「歳」を用いる主なケースとして、年齢を尋ねたり答えたりする場面が挙げられます。そのほかには、「歳末」「歳月」「歳費」といった使い方もあります。「歳」の使い方を例文で確認していきましょう。
・私は今20歳です。
・あの人のように良い歳のとり方をしたいものです。
・この時期はいろいろなお店が歳末セールを開催している。
・ずいぶんと長い歳月が流れた。
・国会議員の歳費が話題になっている。
・今年は作物があまり実らない凶歳だった。
・そろそろお歳暮の用意を始めましょう。
「才」の意味と使い方
「才」は「歳」の代用として使われることもありますが、本来は年齢や年月とは異なる意味をもちます。「才」の正しい意味や使い方を見ていきましょう。
■「才」は生まれつきの才能を表す言葉
「才」とは、生まれつき持っている才能や能力を表す言葉です。「さい」と読むのが一般的で、訓読みの「ざえ」や「かど」はあまり使われません。
才能や能力以外では、さまざまな物の単位としても用いられます。例えば、木材や船の積み荷の体積を表す単位や、じゅうたんなどの織物の大きさの単位などがあります。
【才:さい】
一[名]
1 《古くは「ざい」とも》
㋐生まれつきもっている知能の働き。才能。才知。才気。「才におぼれる」「才に走る」
㋑学問。学。才識。ざえ。
2 尺貫法の容積の単位。勺しゃくの10分の1。約1.8ミリリットル。
3 木材の体積の単位。1寸(約3.03センチ)角で、建具・家具用材では長さ6尺(約1.8メートル)、建築用材では長さ12尺(約3.6メートル)の体積を1才とする。
4 石材や船の積み荷の体積の単位。1才は1立方尺(約0.0278立方メートル)。
5 じゅうたんなど織物の大きさを表す単位。1才は1平方フイート(約92平方センチ)。
二[接尾]助数詞。「歳」に当てて、年齢を数えるのに用いる。「四、五才」
(引用〈小学館 デジタル大辞泉〉より)
■「才」の使い方と例文
才は単体で使うよりも、ほかの漢字と組み合わせるケースが多いです。例として、「天才」「才能」「才覚」などが挙げられます。また、相手が小学生以下の場合は、「才」を使って年齢を尋ねるケースなどもあります。具体的な使い方は以下の例文を参考にしてください。
・小学生の姪へのバースデーカードに、「8才のお誕生日おめでとう」と書いた。
・そのおもちゃの対象年齢は6才以上です。
・彼は天才的な頭脳の持ち主として有名です。
・彼女には優れた音楽の才能があります。
・彼女は頭の回転が速く、才覚のある人です。
「歳」と「才」の使い方を理解しておこう
「歳」と「才」は、どちらも年齢を書く際に使用される漢字です。「才」は「歳」の代用という役割があり、特に「歳」と書くのが難しい小学生以下の間で広く使われています。ただし、ニュースや新聞などの公用文では「歳」を使うのが正式なため、中学生以上の人は「歳」を用いるのが無難です。
「歳」と「才」にはほかにもさまざまな意味があり、年齢を表す場面以外でも使われます。両者を正しく使えるように、意味や使い方を覚えておきましょう。
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