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2023.01.26

【不可抗力】の意味は?「不可抗力条項」とは? 意味や類語を解説

 

「不可抗力」とはどうにもできない力や事態のことなどを指す言葉です。今回は、言葉の詳しい意味や語源、言い換えできる類語の例、例文をご紹介。契約における「不可抗力条項」についても解説します。

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「不可抗力」の基礎知識

雨に濡れる男性

「不可抗力」とは「どうにもできない力や事態」を意味する言葉で、読み方は「ふかこうりょく」です。日常生活だけではなく、法律用語としても使用される言葉です。

この言葉の詳しい意味や言葉の由来・語源、言い換えが可能な類語表現、使い方・例文についてそれぞれ詳しくチェックしていきましょう。

不可抗力の意味とは?

【ふかこう‐りょく 不可抗力 フカカウ‐】
人間の力ではどうにもさからうことのできない力や事態。「あの事故は―だ」
法律で、外部から発生した事実で、普通に要求される注意や予防方法を講じても、損害を防止できないもの。債務不履行や不法行為の責任を免れるとされる。

(引用〈小学館 デジタル大辞泉〉より)

不可抗力とは、どうにもできない力や事態を指す言葉です。一般的には、地震や台風といった天災のように、良くない出来事や災いを指して使いうことが多いでしょう。偶然の結果によるものも含め、防止や抵抗ができないようなことに対して「あれは不可抗力だった」などと用います。

また、取引する際に通常要求される程度の注意や予防対策を講じても、防止できないような損害に対しても使用する言葉です。契約における不可抗力にあたると判断される場合には、債務不履行や不法行為などの責任を免れられるとされています。契約における不可抗力の詳細は、また後述します。

不可抗力の由来・語源

不可抗力という言葉は、「不可抗」と「」という2つの語句が合わさってできた複合語だとされています。

不可抗は、「どうにもならず、人が抗ったり逆らったりしようがないもの」のことです。また不可抗力における力という言葉の意味は、「神」や「仏」などのような大きな存在によるものを指しており、本質的には「運命」に似たものとして捉えられています。

法律用語としての不可抗力の由来は、フランス語の「フォース・マジュール」の考え方です。十分に注意していたにもかかわらず防ぎきれなかった損害に対し、債務不履行とするケースが契約における不可抗力の由来にあたります。

不可抗力の言い換え・類語表現

不可抗力の類語・言い換え表現は、以下のものがあります。

・不可避
・想定外の
・宿命
・起こるべくして起こった
・避けられなかった

このようにさまざまな類語があります。しかし、類語であっても細かな意味やニュアンスが異なる部分があるため、言い換える際には注意が必要です。

たとえば「不可避」も「自力では避けられないこと」を意味します。しかし、不可抗力は予見できない出来事に対しても使うものの、不可避は起きることがわかっていても避けられない出来事に対してのみ使うなどの違いがあるため、注意が必要です。

不可抗力の使い方・例文

実際に言葉をどのように使うのかイメージできるように、不可抗力の使い方や例文をチェックしていきましょう。

先述のとおり、不可抗力という言葉は、どうにもできない力や事態のことを指して使う場合と、法律用語として使う場合があります。

例文

・あの事故は不可抗力だったよ。どうか気にしすぎないでね。
・万が一、不可抗力によるトラブルが発生して履行不能となった場合には、当社はその責任を負わないものとします。

 

契約における不可抗力

フォース・マジュール

続いて、契約シーンに関連した不可抗力についても解説します。不可抗力が認められるかの判断は、「不可抗力条項」があるのかどうかが重要なポイントです。

それでは、不可抗力条項とはどのようなものか、不可抗力条項がない場合の解釈、判定されないと過失となるのかに関してチェックしていきましょう。

不可抗力条項とは?

不可抗力条項とは、地震や津波、戦争といった不可抗力だといえるような事象が発生し、債務の履行が不可能、もしくは遅延する場合の契約の履行責任のことを記した条項です。

債務者によって防止できないと判断される状況であれば、債務不履行責任や債務履行遅滞責任を負わないといった内容を、不可抗力条項で定めています。

国際的にも日本の法律における考え方でも、金銭債務の不履行は免責とならないのが一般的です。

不可抗力条項がない場合の解釈は?

同条項は契約の際にかならず定められているものではなく、場合によっては不可抗力条項がないケースもあります。契約書に不可抗力条項がある場合には、無効と判断されない限りは契約書の内容や当事者の意思によって解釈するものです。

もしも契約を締結した際に不可抗力条項がなかった場合には、適用される法律に応じてどのように解釈するかが異なります。日本での契約であれば、民法をもとに解釈します。

不可抗力と判定されないと過失となる?

先述のとおり、不可抗力であると判定された場合には損害賠償責任を免れます。しかし、もしも不可抗力と判定されなかった場合であっても、必ずしも過失となるわけではありません。

債務不履行責任などにおいて、不可抗力のほうが過失よりも適用される範囲の狭い概念です。そのため、「不可抗力とはいえないが、施設でしっかりと対策を徹底していたため過失にはあたらない」と判断される場合があります。このような場合には、過失責任を負わない可能性があります。

不可抗力の意味を理解して正しく使おう

大雪が降り、不可抗力で前に進めない自動車

不可抗力とは、どうにもできない力や事態のことを意味する言葉です。一般的には、地震や台風といった天災などの良くない出来事や災いを指して使います。

言い換えをしたい場合には、不可避・想定外の・宿命・起こるべくして起こった・避けられなかったなどの類語表現を使用可能です。ただし、類語であってもニュアンスや細かな意味が異なる部分があるため、言い換える際にはそれぞれの言葉を正しく理解して使ってください。

また不可抗力条項とは、地震や津波、戦争といった不可抗力だといえるような事象が発生して、債務の履行が不可能もしくは遅延せざるを得ない場合の履行責任を記した条項です。不可抗力条項では、このように債務者が防止できないと判断される状況であれば、債務不履行責任や債務履行遅滞責任を負わないといった内容を定めています。

言葉が持っている意味・使い方・類語、関連する情報などをしっかりとチェックして、さまざまな言葉を正しく使えるようになりましょう。

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