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2023.07.14

「適宜」とはどんな意味?正しい意味や使い方、ビジネスで使うときの注意点を解説

 

適宜とは、その場の状況に適しているという意味です。各自の判断で行動する、という意味もあります。それぞれの意味を理解し、正しく使いましょう。本記事では、適宜の意味や随時・適時との違いを解説するとともに、例文や類義語もご紹介します。

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適宜とは?

適宜は、「てきぎ」と読みます。ビジネスシーンにおける会話やメールでよく使われる言葉です。「そのときの状況に適している」「その場に応じて都合よく行動する」といった2つの意味があります。似た言葉に「随時」や「適時」がありますが、意味は異なります。

上司が部下2人に指示を出す様子

ここでは、適宜の意味や随時や適時との違いをみていきましょう。

■“2つの意味”がある

適宜には、以下のような2つの意味があります。

1:状況に適していること

2:その時々に応じて、各自の判断で行動すること

 

適宜の「宜」には「ほどよい」「都合がよい」という意味があり、「適」は「ふさわしい」という意味です。この2つを合わせ、状況によく合っている・適しているという意味になります。

また、適宜には、状況に応じて各自が適切な行動をするという意味もあります。各自の判断に委ねる、というニュアンスです。

■随時や適時との違い

適宜は、「随時」や「適時」とは異なります。随時は「ずいじ」と読み、「必要に応じて」「好きなときに」という意味です。適時は「てきじ」と読み、「ちょうどよいとき」という意味があります。

「随時」の「随」には「成り行きにまかせる」という意味があり、随時は「日時に制限を設けずに必要に応じて行動すること」を指します。

時間的に「いつでも」という意味合いがあるのに対し、適宜は「状況に合わせて」という意味で時間的な範囲に限られません。「臨機応変に」というニュアンスがあります。

適時は「行動するために、時間や条件などがちょうどよいとき」を意味し、時間の要素が強い言葉です。一方、適宜は時間も含めた広い範囲を捉え、適切な対応を求めています。

適宜の使い方

適宜を使うのは、主にビジネスシーンです。上司からの部下への指示や社員同士の会話、メールでの連絡、取引先・顧客への案内などで使われます。適宜には2つの意味があり、違いはさまざまな文脈の中で確認するとよいでしょう。

ここでは適宜の使い方について、意味ごとに例文を紹介します。例文を参考に、適宜の正しい使い方を確認してください。

■その場の状況に適しているという意味の場合

・年中無休で営業しているため、夏休みは一斉にとらず部署ごとに適宜とるようにしている

・トラブルが発生したときは、適宜連絡をすることになっている

・閉店は7時ですが、事前にご相談いただければ適宜対応いたします

・彼は語学が非常に堪能で、4か国語を適宜使い分けている

・マニュアルを作成したので、適宜参考にしながら業務を行ってください

・予定が変更になる場合、適宜連絡を入れてください

 

■各自の判断でという意味の場合

・会議の資料は、適宜変更を加えて作成するよう指示されている

・手の空いた人から、適宜休憩をとるようにしてください

​​・顧客とのやりとりは、適宜電話で行うことになっている

・プロジェクトの進捗については、適宜報告してもらいたい

・必要なものは、この中から適宜自由に選んで使うようにしてください

・全体のルールに反しなければ、細かい部分は適宜対応してもらってかまいません

 

適宜の類義語

適宜には多くの類義語があり、同じ「適」を使った「適切」「適当」などがあげられますが、それぞれ意味は微妙に異なります。ほかに、「ふさわしい」「しかるべく」「必要に応じて」も適宜とよく似た言葉です。

電話、メール、手紙のイメージイラスト

適宜と類義語の違いを確認し、あわせて覚えておくと語彙が増えるでしょう。ここでは、代表的な適宜の類義語を2つご紹介します。

■適切

適切(てきせつ)とは、状況や目的などにぴったりあてはまり、その場や物事にふさわしいという意味です。

似た言葉に「適当」がありますが、適当は適切よりもふさわしいという内容に幅があります。適切は適当よりも厳密に、あてはまる密度が高い意味合いといえるでしょう。

[適切の例文]

・施設は常に適切な管理が行われているため、良い状態が保たれている

・すぐに適切な応急処置を行ったため、大事には至らずに済んだ

 

■相応

相応(そうおう)とは、「釣り合いがとれている」「ふさわしい」という意味です。ふさわしいは漢字で書くと、「相応しい」になります。

「それにふさわしい」という意味で、「それ相応」という表現をする場合もあります。

[相応の例文]

・独立開業するには、それ相応の資金が必要だ

・彼はスキルが高く、能力に相応した働きをしている

 

適宜を目上の人に使うときは要注意

ビジネスシーンで適宜を使う場合、使い方に注意が必要です。上司など目上の人から業務の指示を受けた場合などに、「適宜対応します」という使い方をするのは問題ありません。

PCを操作する手

しかし、何かを依頼するときに「適宜〇〇をお願いします」という使い方は避けた方が無難です。適宜には「自分で判断してください」という意味合いがあり、目上の人に使うには失礼にあたるためです。

ただし、「適宜ご連絡いたします」のように、指示や依頼をする場面でなければ適宜を使うことができます。行動するのは「適宜」を使う側であり、指示や依頼の要素はありません。また、自分が適宜の言葉で指示を受けたときは、言葉の意図を考えて行動する必要があります。

適宜に込められたベストな判断・行動は両者の考えが一致しているとは限らず、判断が異なる可能性もあるでしょう。部下は上司の言った適宜の意図を慎重に考え、行動しなければなりません。

適宜を正しく理解して使いこなそう

適宜にはその状況に適している、もしくはその時々に応じて各自の判断で行動するという2つの意味があります。シーンに応じて、使い分けましょう。

オフィスで会話をする上司と部下

適時や随時など似た言葉がありますが、意味合いは異なります。それぞれの意味を正しく理解し、上手に使いこなしてください。ほかにも類義語が複数あるため、一緒に覚えておくと表現の幅が広がります。

適宜を目上の人に使う際には、注意が必要です。適さない場面もあるため、慎重に対応しましょう。

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