「発足」とはどんな言葉?
「発足」には「はっそく」と「ほっそく」といった、2つの読み方があります。さらにどちらの読み方をするのかによって、言葉の意味も異なるので気をつけましょう。
本章では「発足」の意味や読み方について解説します。また一部地域では、2つとは異なる読み方をすることもあります。上記も含めて、まとめて解説するため、参考にしてください。
■言葉の意味・読み方
「発足」と「ほっそく」と読む場合は、組織などが活動を開始する行為を指す言葉です。組織や機関、会議などが活動をスタートさせることを指します。同義語としては、創立や設立、始動などがあります。
一方で「はっそく」と読む「発足」は、どこかへ旅立つことを指す言葉です。近年ではあまり使われていない表現かもしれません。なお辞書では、以下のように解説されています。
[名](スル)
1.組織や機構などが設けられ、活動を始めること。はっそく。
2. 出発すること。はっそく。
<小学館 デジタル大辞泉より>
■一部地域では「はったり」と読む?
「発足」という言葉を「はっそく」とも「ほっそく」とも、違った読み方をする地域があります。北海道岩内郡共和町には「発足」と書いて「はったり」と読む地域があります。
これは地名であるため、熟語としての意味があるわけではありません。そのため、日常やビジネスの会話で使用されることはありませんが、豆知識として覚えておくと良いでしょう。
「発足」の使い方・例文
日常の中で「発足」という言葉を用いるのは、どのようなシーンでしょうか。ここでは「発足」の使い方(活用シーン)や例文について解説します。どのようなポイントに注意して「発足」という言葉を用いるべきなのか、本章でチェックしましょう。また例文を複数知っておくことで、言葉を誤用してしまう心配も減るかもしれません。
■使い方
企業や会社とは無関係な組織を設立する場合、規模に拘らず「発足」を用いることがあります。例えばクラブや部活、サークルなどを始める際には「発足」が用いられるでしょう。
ビジネスシーンにおいては、企業内で新しい事業を始める場合に「発足」と表現します。企業の設立とは異なり、部門の設立には法的な手続きが必要ないためです。同様の理由から、新しい店舗や支店を開設する際にもこの用語が使用されます。新規事業や新店舗の開業に伴って、発足式をおこなうケースもあります。
■例文
「発足」を用いる場合は、以下の例文を参考にしてください。
・新しいサークルが発足した。今日はその祝賀会だ
・この地域サークルは、住民からの要望によって発足された
・来月は、新店舗のオープンを予定している。それを祝う、発足式の案内状が届いた
・新プロジェクトの準備として、各部署から人材を集めた新たな部署を発足させるらしい
「発足」の言い換え表現
「発足(ほっそく)」は「何かを開始する」という意味であり、これには複数の同義語があります。本章では「発足」の言い換え表現として代表的な「発進」「設立」「始動」「創立」「緒に就く」「創業」といった、6つの言葉を紹介します。
それぞれ微妙なニュアンスの違いがあるため、状況に応じて適切に使用できるようにしましょう。