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2024.02.14

【伏線回収】とは? 伏線の意味、言葉の使い方、似ている言葉などを紹介

「伏線回収」は作品に散りばめられた伏線を拾い上げ、最後に種明かしをするというような意味。映画やドラマ、小説などのストーリーに欠かせない要素とされています。この記事では「伏線回収」という言葉について紹介します。

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「伏線回収」の意味

映画やドラマのレビューなどで見かける、「伏線回収」という言葉。何を意味するのか疑問に感じたことはありませんか? 「伏線回収」の読み方は「ふくせんかいしゅう」で、作品におけるストーリー展開に欠かせない要素です。「伏線回収」という言葉は、一般的にも浸透していますよね。

作品をより楽しむためにも、「伏線回収」の意味を把握しておきたいもの。まずは「伏線回収」の意味をチェックしていきましょう。

「伏線」とは

「伏線」の意味を調べてみました。

【伏線】読み方:ふくせん

1:小説や戯曲などで、のちの展開に備えてそれに関連した事柄を前のほうでほのめかしておくこと。また、その事柄。「主人公の行動に—を敷く」
2:あとのことがうまくゆくように、前もってそれとなく用意しておくこと。また、そのもの。「断られたときのために—を張る」
『デジタル大辞泉』(小学館)より引用

小説や映像作品、ゲームなどに使われる「伏線」は、視聴者や読み手などにストーリー展開や結末を予想させるような要素を含みます。さまざまな作品で使われていますが、特にミステリーやサスペンス、推理ものなどには用いられることが多いでしょう。

なお、ストーリーに伏線を盛り込むことを「伏線を張る」「伏線を敷く」と表現します。

映画館

(c)Adobe Stock

「伏線回収」とは

作品に散りばめられた事柄を拾い上げ、ラストの方で種明かしをするというのが「伏線回収」の意味です

ストーリー上に点在させた伏線をすべて結末に結びつけ、視聴者や読み手を納得させるような作品は「見事な伏線回収」と絶賛されることも。この表現は、作品のレビューなどで見かけることが多いのではないでしょうか?

「伏線回収」という言葉の使い方

ここからは、「伏線回収」という言葉の使い方を紹介します。例文とあわせて見ていきましょう。

青空と草原

(c)Adobe Stock

例文で紹介

《例文》
・ラストで真相がわかり、伏線回収できた
・伏線回収されないまま終了したドラマの続編があるらしい
・話題の小説は伏線回収が素晴らしく、読後感もよい
・伏線回収が見事だというレビューが多かったが、私にはわからないところがあった

「伏線回収」は、種明かしがあった際に「伏線回収した」のように使います。もし、真相がわからないまま終わってしまった場合は「伏線回収されていない」「伏線回収できていない」のように表すことが多いでしょう。

「伏線回収」に似た言葉とは

「伏線回収」と似たイメージの言葉に「フラグ回収」があります。この言葉の意味を見ていきましょう。「伏線回収」との違いもチェックしてくださいね。

「フラグ回収」とは

「フラグ」とは、映画や小説などで、後の展開を予想させる出来事や登場人物の行動のこと。伏線と似た意味を持つため、「フラグ回収」は「伏線回収」と同義ではあります。

ただし、フラグはパターン化していることが多いもの。「これは敵になるフラグ」「これは恋愛関係になるフラグ」などのように表現することもあり、フラグが立つことで展開や結末などが予想しやすくなります。

一方の伏線は、予想しづらいことが多く、視聴者や読み手の予想を大きく裏切る展開や結末になることもめずらしくありません。

「フラグ回収」「伏線回収」は辞書的な意味だと同義になりますが、実際の使われ方はニュアンスが異なると言えるでしょう。

辞書

(c)Adobe Stock

「フラグ回収」という言葉の使い方

言葉の使い方も見ていきましょう。例文を紹介しますね。

《例文》
・転校生が登場した時点で恋愛フラグが立ち、最終話でフラグ回収された
・好きな登場人物に死亡フラグが立った気がするので、フラグ回収されないよう願っている
・フラグが立ったのに何も起こらず、フラグ回収されていないのではと考えている

「フラグ回収」も「した」「する」「していない」「されない」のような表現をつけて使います。この辺りは「伏線回収」と同じような使い方をすると考えてください。

「伏線回収」と似ている言葉

「伏線回収」に似ている言葉についても見ていきましょう。それぞれの意味を紹介します。

「どんでん返し」

ストーリーなどにおいて、話や形勢、立場などが逆転することを表します。読み方は「どんでんがえし」。視聴者や読み手の予想を大きく裏切り、ハラハラさせることも多いでしょう。

《例文》
・ミステリー小説の結末がどんでん返しだったため、まだ余韻に浸っている
・思いもよらない展開に唖然としたが、見事などんでん返しだと言えるだろう

「辻褄を合わせる」

筋道が通るようにする、理屈を合わせるという意味。「伏線回収」とは意味合いが異なるものの、使い方によっては近い意味を持たせることができるでしょう。「ストーリーの辻褄を合わせる」のように使います。

《例文》
・主人公の言動の辻褄が合わないと思っていたが、最終回で疑問が解けた
・不思議に思う展開だったが、最後はきちんと辻褄が合った

「ミスリード」

人を誤った方向へ導くことや誤解させることを意味する言葉。作品では意図的にミスリードを仕掛けることがあり、視聴者や読み手を欺く手法がとられることもあります。推理小説などでは、ミスリードを誘発して読者が想像する人物像や犯人像の先入観を欺くことも。これを「叙述トリック」と言います。

《例文》
・ミスリードを招く描写が巧みな作品は、何度読んでも飽きない
・後から見返すと、どこがミスリードかよくわかる

「伏線回収」を英語で表現すると

「伏線回収」を英語で表現する場合、どのような英語表現になるかを見ていきましょう。

「pay off the foreshadowing」

「foreshadowing」は「伏線」の英語表現。「pay off」をつけることで「伏線を回収」という意味になります。「伏線回収」を英語で表現したい時には「pay off the foreshadowing」を用いるといいですね。

最後に

「伏線回収」について紹介しました。「フラグ回収」とは少しニュアンスが異なりますので、その違いも把握しておくといいかもしれません。読み物や映像などの作品に欠かせない「伏線回収」ですが、視聴者や読み手の予想を見事に裏切る作品に出合うと、うれしくなりますよね。

「伏線回収」「フラグ回収」を意識し過ぎると、作品自体を楽しめなくなったり、見逃したりすることが増えるかもしれません。その点は注意したいですね。

TOP画像/(c) Adobe Stock

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