ハグされたい心理とは?
ハグされたいと思う心理はさまざまです。誰かと触れ合いたい、包まれたいという感覚で、ひとりでいるのがつらいときに感じることが多いでしょう。不安なときや疲れているときなどにハグされたいと思う場合も。ハグされると、母親に抱きしめられたときのような安心感を感じられることが多いため、同じようにハグされることで安心したいという欲求があるともいえます。まずはハグされたいと思うときの心理を3つ見ていきましょう
不安な気持ちがある
不安な気持ちがあるとき、ハグで安心感を得たいという人もいるのではないでしょうか。仕事やプライベートで何か問題などが発生したとき、不安になることもあるでしょう。「こうなったらどうしよう」「上手くいくかな」という不安な気持ち。こういった感情は誰にでも芽生えるものですが、ときに自分を孤独にしてしまう場合も。
忙しい日々を送っている場合は、人との交流が少なくなるうえに自分ひとりで解決しようとし、孤独に感じる機会が増えやすくなるからです。そのようなときに安心したいという気持ちから、ハグされたいと思うのです。信頼している人から「大丈夫」とハグされることで勇気をもらい、現状を乗り越えたいという思いが隠れているのかもしれません。
疲れている
疲れがたまっていることも、誰かにハグされたいと感じる理由のひとつ。心身ともに疲れているときは、ひとりで自分を支えるのがつらくなるでしょう。そんなとき、ハグにより癒されたいという気持ちが強まります。ハグは相手の体温や鼓動を身近で感じ、リラックスできる不思議な力があります。母親に抱っこされて安心して眠っていた子どもの頃を思い出すでしょう。
頑張りすぎている
仕事などを頑張りすぎているときは、体も心も緊張しています。これ以上は限界だと思った瞬間に、ハグされたいと感じるでしょう。ハグされることで緊張をほぐし、頑張りすぎている自分を癒したいという心理が働くのです。仕事で失敗したとき、うまくいかないときも、誰かにハグされたくなります。職場で気を張っているときほど、ハグされて安心したいという気持ちが強まるでしょう。
ハグされることのメリット3つ
ハグされることは、心と体にいくつものメリットをもたらします。ハグすることで幸福感をもたらすホルモンが出ることもそのひとつです。ホルモンの分泌はリラックスやストレス解消の効果をもたらし、不安や疲れを癒してくれるでしょう。ネガティブだった感情も薄れていきます。ここからはハグされることのメリットを3つ紹介しましょう。
ドーパミンが出る
ハグすることで、脳内物質のドーパミンやオキシトシンが分泌されることが確認されています。ドーパミンは幸福感や意欲を高める作用があり、お酒を飲む、音楽を聴くなどでも分泌されやすいホルモンです。オキシトシンは、人とのふれあいで分泌されやすいホルモン。ドーパミンと同じく幸せな気分になり、不安を和らげる作用があります。
オキシトシンが幸福感をもたらすのは、オキシトシンの増加により「幸せのホルモン」と呼ばれるセロトニンが分泌されるからです。セロトニンは精神の安定や安心感をもたらすことがわかっており、ハグをすることで安心できたり幸せな気分になれます。つまり、ハグにより癒される効果には科学的な根拠があるのです。
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ストレスを解消する
ハグすることで、ストレスを解消する効果も期待できます。ドーパミンなどホルモンの分泌でもストレス解消効果はありますが、ハグは自律神経にも作用して、より効果を高めるのです。ストレスがたまると自律神経の交感神経が優位になり、体は緊張状態になります。ハグには副交感神経を優位にして自律神経を整える効果が期待でき、副交感神経が優位になると血管が緩んで血圧が下がり、心身がリラックスするのです。ハグによって自律神経に作用すれば緊張がほぐれ、ストレスも和らぐでしょう。
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ネガティブな感情がなくなる
マイナス思考が強いときにハグをすると、ネガティブな感情をなくすという研究の報告があります。ネガティブな感情がなくなるのは、ドーパミンやオキシトシンの影響も大きいでしょう。幸福な感情に包まれれば、前向きになれるはずです。また、自律神経のバランスが整ってリラックスできれば、自然と心の状態もポジティブになるでしょう。
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ハグされたい気持ちを伝える方法
ハグされたいと思っても、なかなか言葉にして伝えにくいものです。相手が気持ちを察してハグしてくれれば嬉しいですが、いつも期待通りにいくわけではありません。相手にハグされたい気持ちを伝えるには、あらかじめハグが好きなことを伝える、頻繁にボディタッチしてハグを促すなどの方法があります。いくつか紹介しますので、自分に合う方法を試してみてください。
ハグが好きなことを伝えておく
相手がハグしたいと思っていても、遠慮してできないという場合もあります。あらかじめハグが好きなことを伝えておけば、ハグしてくれる頻度も高まるでしょう。「子供の頃から誰かにハグされると安心する」「つらいときはハグされると元気になれる」と、日頃からアピールをしておきましょう。元気がないから励ましたいと思ったとき、積極的にハグしてくれるはずです。
ボディタッチする
シャイでハグすることを躊躇する彼には、さりげなくボディタッチをしてハグを促すという方法もあります。それでも気づいてもらえなければ、両手を広げてストレートに気持ちを伝えるのもよいでしょう。自分から抱きついてしまうという方法もあります。包まれるという感覚はありませんが、ハグの持つ癒し効果は同じです。抱きつかれた彼は、きっと抱きしめ返してくれるに違いありません。どうしてもハグしてもらえないときは、素直に言葉で「ハグしてほしい」と伝えてみるのもありです。遠慮がちに言うことで、気持ちを理解してくれるかもしれません。
抱きしめたくなる表情をする
男性には、女性の表情や仕草で思わずハグしたくなる瞬間があります。そのような表情をしてみるのもよいでしょう。男性が女性を抱きしめたいと思う心理は、主に「守ってあげたい」「独り占めしたい」という欲求からくるものです。そのような心理にアプローチしてみましょう。
上目遣いで見つめる、とびきりの笑顔を向けるなどすれば、男性は「可愛い」と感じて独り占めしたい欲求をいだくことも。寂しそうな雰囲気が伝われば、守りたい気持ちからハグしてくれるかもしれません。このように、男性が思わず抱きしめたくなる瞬間をつくるのがポイントです。「抱きしめたい」と思わせることで、愛情のこもったハグをしてもらえるでしょう。
ハグされたいのは疲れているのかも
不安があるとき、疲れているときはハグされたいと感じるものです。ハグで人とふれあうことは心身に大きな癒しをもたらし、幸福感を与えます。ハグされたい気持ちを伝えるには、ハグが好きなことを伝えておく、さりげなくボディタッチをするなどを試してみてください。男性にもハグされたいときがあります。気持ちを察してハグすれば、愛情を深めることができるでしょう。
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