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2024.03.18

【年季が入る】とはどういうこと? 使い方や類語、注意点を解説

 

「年季が入る」は、「長い間修練を積んで確かな腕をしている」「道具などが長く使い込まれている」という2つの意味があります。人ともの両方に使える表現です。日常生活では古い建物や道具に対して使われることが多いですね。本記事では、「年季が入る」の意味や使い方、注意点などを解説します。

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「年季が入る」とは?

長く使われてきた建物や、道具などを目にした時に「年季が入っていますね」と表現したことはありませんか? なんとなく“もの”に使われるイメージがありますが、実は人に対しても使う言葉なのです。そこで本記事では、「年季が入る」の意味や使い方、褒め言葉として使う際の注意点、類語などを解説します。

意味

「年季が入る」は、「ねんきがはいる」と読みます。意味が2つありますので、辞書で確認していきましょう。

1 長い間修練を積んで確かな腕をしている。「年季が入った技を見せる」
2 道具などが長く使い込まれている。老朽化している。「年季が入った万年筆」
[補説]「年期が入る」と書くのは誤り。
『デジタル大辞泉』(小学館)より引用

1つ目は、「長い間修練を積んで、確かな腕をしていること」。優れた技術を持った職人さんなどに対して使われます。「彼の腕は年季が入っているから信頼できる」など、仕事ぶりを尊敬している時に使われることも。また、職人本人は、「年季が入っているだけだから」などと謙遜して言う場合もありますね。

また、2つ目の意味として「道具などが長く使い込まれている」という意味も。古い腕時計や建物などを目にした時に、「それにしても年季が入っていますね」などと言ったりします。「歴史がある」「味わい深い」などのポジティブな意味もありますが、一方で「老朽化している」というネガティブな意味も含まれているため、使う際は注意が必要です。

喫茶店

(c) Adobe Stock

「年季」とは?

そもそも「年季」とは、「奉公する約束の年限」という意味。昔は、一定の期間別の家に住み込みで働く慣習がありました。その際に、「〇〇さんは、1年間奉公する」などの期間を約束したことから、「年季奉公」と呼ばれるようになったとか。「年季奉公」をして、一定期間働くことで、腕が磨かれることから「年季が入る」という言葉が生まれたとも考えられています。

使い方を例文でチェック!

「年季が入る」は、人ともの、両方に使われます。ここでは、それぞれの使い方を例文で見ていきましょう。

1:仕事ぶりに年季が入ってきたね。

会社に入った当初は新米で、どこか頼りなさげだった人も、数年経験を重ねたことで見違えるように頼もしく感じられることもあるでしょう。慣れた手つきで仕事をする姿を見ると、「仕事ぶりに年季が入ってきたね」と褒めたくなるものです。

2:年季が入った町家を利用した喫茶店は、地元の人に愛されている。

特に建物は、木材の艶や風合いなどで長く使われてきたことが伝わってくるもの。住んでいる人から大切にされてきたんだなと感じさせるものは、見ていると心がほっこりしますよね。良い素材で作られたものや丁寧に受け継がれてきたものは、時が経つほど味が出て、魅力が増してくるものです。

3:このカバンも年季が入ってきたのでそろそろ買い替えたい。

歴史があることを好意的に捉える一方で、この例文のように「古びてきたこと」をネガティブに捉えることもあるでしょう。長年使いすぎて、ボロボロになってしまったものや、色が褪せてきて人前で使うのが恥ずかしいと思うと、新しいものに変えたくなりますよね。「古い」「汚れてきた」の遠回しな言い換え表現として、「年季が入る」が使われています。

古びた鞄

(c) Adobe Stock

類語や言い換え表現は?

「年季が入る」の類語には、「熟練」「経験豊富」「使い古し」などがあります。それぞれの意味と使い方を確認していきましょう。

1:熟練

「熟練(じゅくれん)」の意味は、以下のとおりです。

[名・形動](スル)物事に慣れて、手際よくじょうずにできること。また、そのさま。「―を要する仕事」「―した技能」
『デジタル大辞泉』(小学館)より引用

繰り返し練習して、手際良く上手にできることを「熟練」と言います。職人の手際を見た時に、「熟練の技が光りますね」というように使います。「熟練」という言葉からは、「経験が豊富」「技術力が高い」などのポジティブなイメージが感じられるため、褒め言葉として使うといいでしょう。

(例文)
・師匠の熟練の技を見て、この世界に飛び込みました。
・この建物の修理は非常に熟練を要するだろう。

2:経験豊富

経験が豊かにあることを「経験豊富」と言います。会社に入ってから長い人や、その道に優れている人に対して「経験豊富だから信頼できます」などと言ったりしますね。「年季が入る」には、「古い」などのネガティブな意味合いもありますので、単純に「腕前がいい」ことを褒めたい時にはこちらを使うといいでしょう。

(例文)
・ここは時計の修理の経験豊富な彼に任せたい。
・高橋さんは飲食店の経営に関して経験豊富な方だから、なんでも相談してみるといいよ。

時計の修理

(c) Adobe Stock

3:使い古し

「使い古し」はどのような意味でしょうか?

長い間使って古くなること。また、そのもの。「―の腕時計」
『デジタル大辞泉』(小学館)より引用

長い間使って古くなったものを「使い古し」と言います。汚れていたり、どこか壊れたりしていて、捨ててもおかしくないくらいの状態のものです。「年季が入る」は古いものの、丁寧に扱われているものに使われる傾向がありますが、「使い古し」はやや粗雑に扱われているものに対して使われることが多いでしょう。

(例文)
・そんな使い古しの洋服より、新しいものが欲しい。
・使い古された手で騙そうとしてもうまくいかないよ。

最後に

「年季が入る」は、人ともの、両方に使われる表現です。長く使い込まれていることを好意的に捉える一方で、「古びている」「汚れている」などのニュアンスが含まれることも。誤解される可能性がある場合は、「熟練」「経験豊富」などの類語を使って、好意的な気持ちをストレートに伝えてみてください。

TOP画像/(c) Adobe Stock

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