Contents
人はひとりでは生きていくことはできません。ましてや、現在は世界中が不安な日々を送っているコロナ禍。精神的にも不安定になりがちな中で皆さんには「心の拠り所」となる人やものなどはありますか?臨床心理士の吉田美智子さんに「心の拠り所」とはどのような存在か、またその見つけ方も詳しく解説していいだきました。
臨床心理士が解説!「心の拠り所」ってどういうこと?
「拠り所」= 頼みとするところ。支えてくれるもの。(小学館刊・大辞泉)
臨床心理士・吉田美智子さんに「心の拠り所」について尋ねました。
「心理学には、〝心の安心基地〟 という考え方があります。歩きはじめの子どもは自分で自由に歩いて遊べることがとても楽しいのですが、何か少しでも不安になったときにはすぐにお母さんのところに戻ってきます。母親という安心基地があるから、子どもは安心して母を離れて外に出ていけるのですね。このように、私たちが社会生活の中で困難にぶつかったり、苦労が絶えなかったとしても、〝心の拠り所(安心基地)〟 があると、そこでホッとし、エネルギーをチャージしてまた元気に外の社会に出ていけます。このような、安心して戻れる所、不安や傷つきを癒し、元気を得られることが保証されている所が〝心の拠り所〟 であると考えられます。
また、大人にとっての心の拠り所としては、思い出すと心に明かりが灯り、胸が温かくなるもの(こと)というのもあると思います」(吉田さん)
確かに、人だけでなく、思い出が心にパワーをくれる場合もありますね。では、どれだけの人が「心の拠り所」をもっているのでしょうか。
【質問】あなたとって心の拠り所になるものはあリますか?
※アンケートは30~45歳の日本全国の有職既婚女性を対象にDomani編集部が質問。調査設問数10問、調査回収人数110名(未回答含む)。
約7割の人が、「心の拠り所がある」と回答しました。では苦しい時、悲しい時、つらい時…心の拠り所となっているものが何かを尋ねてみました。
「心の拠り所」ランキング
5位 ペット
・ペットの存在。何かがあっても、子どもはまだ小さいし、夫は毎日帰りが遅いので、私の話し相手は飼い犬しかいません。泣くと涙を舐めてくれます (30代・埼玉県・子ども1人)
4位 好きなように過ごす時間
・ひとりの時間になり、やりたいことをしたり、リラックスする時間をもつ (40代・新潟県・子ども1人)
3位 周囲の人
・実家の両親と妹が1番の心の拠り所です。次いで中学からの親友、会社の同僚。夫の優先順位は1番最後です (30代・神奈川県・子ども1人)
2位 子ども
・子どもたちと一緒に過ごす時間があるから生きていける。一週間頑張ったご褒美に子どもたちと食べるスイーツや、24時間くっついて過ごせるのが幸せ (40代・愛知県・子ども3人)