一周まわって、やっぱり大きく異なる漢字が多い!
これまでの話では、日本語と中国語、同じ漢字でも意味は違うと思っていたほうがいい、ということを私の経験を交えお伝えしてきましたが、とはいえ、やはり隣国同士。
「新鮮 (Xīn xiān)」、「公開 (Gōng kāi)」、「電話 (Diàn huà)」、「料理 (Liào lǐ)」、微妙に漢字が異なる「咖啡 (Kā fēi)」など、意味も発音もよく似ているものもたくさんあります。
CA時代、日本台湾間の往復フライトが多い週は、毎日3〜400人の日本人&台湾人のお客様とランダムに話していたので、日本人のお客様に「海鮮 (Hǎi xiān) でいいですか?」「黑咖啡 (Hēi kā fēi) いかがですか?」と、なんともおかしく訛ってしまった日本語で話してしまったこともありました。
でもやっぱり! 相対的に見て同じ漢字でも意味が異なる言葉が多い気がします。
中国語で「怪我 (Guài wǒ)」は「責める」の意味
「え?」と驚く言葉のひとつに「怪我」があります。日本語だと「ケガ」という意味ですが、中国語では「責める」という意味。「(誰かが) 私 (の過失や責任) を咎める」といった意味合いですね。
耳を澄まして台湾人夫婦やカップルの会話をコッソリ聞いていると、よく聞えてくるのが、
「你在怪我 (Nǐ zài guài wǒ)?」=あなた、私を責めてるの?
や
「不要怪我 (Bù yào guài wǒ)!」=僕を責めるなよ!
というような声。
そんなとき、もう一方からは大体「沒有啦〜 (Méi yǒu la) 」とか「哪有〜 (Nǎ yǒu)」など、取り繕いの声が聞こえてきます。
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中国語メモ:怪我 (Guài wǒ)=責める
ちなみに、中国語で「怪我をする」は「受傷 (Shòu shāng)」といいます。
なので、もし道端で転んでいる人を見かけたときには「你受傷了嗎?」や「你有沒有受傷?」と聞いてあげましょう。
決して漢字を思い浮かべながら、「你…怪我嗎?」(=あなた私を責めているの?) といわないように…。
【続】
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美容ライター
有田 千幸
外資系航空会社のCA、建築設計事務所の秘書・広報を経て美容ライターに。ニュージーランド・台湾在住経験がある日・英・中の トリリンガル。環境を意識したシンプルな暮らしを心がけている。プライベートでは一児の母。ワインエキスパート。薬膳コーディネーター。