「取り急ぎご報告まで」の意味や注意点とは?
・意味
「取り急ぎご報告まで」の「取り急ぎ」は、「とりあえず急いで」という意味を持ちます。「取り急ぎご報告まで」というのは、本来あるべき挨拶などを省略し、「とりあえず急いで重要事項のみ報告します」という意味で、ビジネスの場で頻繁に使われるフレーズです。
・ビジネス等で使う時の注意点
「取り急ぎご報告まで」は便利なフレーズですが、それだけに使い方には注意が必要です。
「取り急ぎご報告まで」は、急ぎの連絡の時に使うフレーズです。本来あるべき挨拶などを省略して用件を伝えることができるので便利なのですが、常にメールの締めくくりとして使うべきではありません。
癖のように「取り急ぎご報告まで」をメールで毎回使っている方は、本当に緊急なのがどうか相手が区別できないので、今後は急ぎの時だけ「取り急ぎご報告まで」を使うようにしましょう。
また、「取り急ぎご報告まで」は、「取り急ぎご報告させていただきます」という敬語を略したものです。いくら急いでいても、取引先や目上の方に「取り急ぎご報告まで」とするのは失礼にあたります。きちんと「取り急ぎご報告させていただきます」としましょう。
「取り急ぎご報告まで」は、後で連絡をするという前提で使われます。「取り急ぎご報告まで」を使った場合は、後で必ず詳細を連絡する必要があります。詳細の連絡をせずに常に「取り急ぎご報告まで」だけで済ませてしまう方は、相手から「雑な人」「面倒くさがりな人」という不名誉な評価をされているかもしれません。使い方には注意しましょう。
使い⽅を例⽂でチェック
「取り急ぎご報告まで」の使い方を例文でご紹介します。
1:「〇〇日にアポが取れました。取り急ぎご報告まで」
取引先などにアポが取れた際、直属の上司や先輩にその旨を伝えるための使い方です。上司や先輩と一緒に行く予定でアポを取った場合、彼らにその日程を空けておいてもらわないとなりませんので、まずは急いで用件のみを伝えるという意味で使われています。
2:「〇〇日〇〇時のフライトの予約をしました。取り急ぎご報告まで」
上司から、出張のためのフライトを予約しておくように頼まれていた場合の一例です。詳細は後からでいいので、まずは予約が取れたことを伝えたい場合に、このように使うことができます。
ここでは予約が取れたことを急ぎで伝えただけなので、必ず後から詳細(便名や航空会社など)を伝える必要があります。
また、秘書が担当役員のフライト予約をした場合などには、「〇〇日〇〇時のフライトの予約をしました。取り急ぎご報告させていただきます」と、丁寧に伝えるといいでしょう。
3:「明日のプレゼンの件、承知いたしました。取り急ぎご報告まで」
忙しい職場では、上司や先輩から、「明日プレゼンだから、準備しておいて! これから会議に入ります!」などと矢継ぎ早に言われること、メールで連絡が来ることも珍しくはありません。
この場合の「取り急ぎご報告まで」は、相手がこれから会議に入るので、詳細を聞いたり報告したりするのは後程、という配慮も含めた「取り急ぎご報告まで」と理解できます。