【意心伝心】は正しい漢字表記ではありません!
〝無言のうちに心が通じ合うこと〟を【意心伝心】と言いますが、この【意心伝心】は、正しい漢字表記ではありません!
ん?どこが違う?と思った方、要注意です。
実は1ヵ所、間違った漢字が混ざっていて、【意】の部分には別の漢字が入ります。
その漢字の意味は、「ある時・所を起点としてそれより。」や、「…でもって。…を用いて。」。
【〝い〟心伝心】の場合は後者の方の意味が当てはまり、ひらがな【い】の由来となる漢字でもあります。
分かりましたでしょうか?
正解は…
【以】心伝心
でした!
【以心伝心:いしんでんしん】
1.仏語。仏法の奥義を、言葉や文字を借りず師の心から弟子の心に伝えること。主に禅宗で用いる。
2.無言のうちに心が通じ合うこと。
「―の間柄」
〔補説〕
「意心伝心」と書くのは誤り。【以:い】
〈音読み〉
イ
〈訓読み〉
もって
1.ある時・所を起点としてそれより。
「以遠・以往・以下・以外・以後・以降・以上・以西・以前・以東・以内・以来」
2.…でもって。…を用いて。
「以心伝心」
~この四字熟語知ってますか?気まぐれ四字熟語紹介~
その1:行雲流水
【行雲流水:こううんりゅうすい】
空を行く雲と流れる水。物事に執着せず、淡々として自然の成り行きに任せて行動することのたとえ。
「―の生活」
その2:弾糸吹竹
【弾糸吹竹:だんしすいちく】
琴などをひき、笛などを吹くこと。音曲を楽しむこと。
その3:雨奇晴好
【雨奇晴好:うきせいこう】
《蘇軾「飲湖上初晴後雨」の「水光瀲灔として晴れて方に好し、山色空濛として雨も亦奇なり」から》
晴れても雨でも、それぞれによい景色で、趣のあること。晴好雨奇。
(引用すべて〈小学館 デジタル大辞泉〉より)
こちらの記事もたくさん読まれています
「大義めいぶん」は「名分」と「明文」どっちが正しい?改めて確認しておきたい四字熟語
間違えやすい四字熟語あるある!「五里む中」の「む」、漢字でどう書くのが正解?
イラスト/(C)Shutterstock.com