【目次】
・「精進潔斎」の意味と由来
・「精進潔斎」のやり方のルール3つ
・「精進潔斎」の食事のルール3つ
・神事・参拝前には「精進潔斎」をして心身を清めよう
「精進潔斎(しょうじんけっさい)」の意味と由来
精進潔斎は、神事や参拝前に穢れを落とし、心身を清める行為です。酒や肉を断ち、品行や女色をつつしみ、不浄や穢れを寄せ付けないようにして、沐浴などで体を清めます。元々は「精進」と「潔斎」は別々の言葉として使われていましたが、平安時代末期あたりに2つの言葉の意味が近接したため、合わせて「精進潔斎」と併称されるようになりました。
「精進潔斎」のやり方のルール3つ
精進潔斎のやり方には、それぞれの地域などによって多少異なる点がありますが、基本的なルールとしては「神事・参拝の1週間前から始める」、「精進潔斎中の食事は精進料理」、「沐浴をして心身を極める」の3つが挙げられます。
1. 神事・参拝の1週間前から始める
精進潔斎をするのであれば、神事や参拝の1週間前から始めます。ただし、どうしても精進潔斎のための時間がとれなかったり、異性と交流せざるを得なかったりする場合は、当日の朝からだけ行うことを良しとするケースもあります。
2. 精進料理を食べる
精進潔斎中は肉や酒を断つため、野菜や果物、海藻などで作られた精進料理を食べて過ごします。この精進料理も地域によって、例えば豆腐や白飯などの白いものしか食べてはいけないというように、ルールが異なる場合があります。
3. 沐浴をして心身を清める
沐浴とは、水で身体を洗い、身体の汚れと穢れを落とすことを指します。水は古来より、触れることで穢れを持った状態から清浄な状態へ移行させる力があるとされてきました。そのため、沐浴をすることで、身体の汚れを落とす他に、穢れも祓えるとされたのです。
「精進潔斎」の食事のルール3つ
精進潔斎中に食べる精進料理。この精進料理には「肉・魚・酒は食べない」、「五辛や香辛料は避ける」、「5つの調理法・味付け・色を使う」という3つのルールがあります。それぞれ詳しく見てみましょう。
1. 肉・魚・酒は食べない
精進料理では、肉や魚、酒は使ったり飲んだりしません。なぜならば、肉や魚は、仏教ではタブーとされている殺生につながるからです。また、肉や魚は多くのエネルギーの元を含んでおり、食べると必要以上に精力が付くことからも避けられます。
また、酒については、仏教で定められている5つの戒めの徳目のひとつであるため、禁止されています。
2. 五辛や香辛料は避ける
精進料理は肉や魚は使わず、野菜のみで作られます。しかし、野菜ならばなんでも良いというわけではなく、五辛と呼ばれる香りや刺激の強い野菜(ネギ、ニンニク、ニラ、ラッキョウ、ノビル)や、香辛料は避けなければいけません。
なぜ植物なのに、五辛や香辛料は避けなければいけないのかというと、強い香りは不浄に繋がり、仏道修行の妨げになるとされるからです。
3. 5つの調理法・味付け・色を使う
精進料理は「生、煮る、焼く、揚げる、蒸す」の5つの調理方法と、「甘い、辛い、すっぱい、苦い、塩辛い」の5つの味付け、そして「赤、白、緑、黄、黒」の5つの色を使って調理をしなければならないというルールがあります。
しかし、ルールが細かく、「食べて良いのは白い物だけ」など、一部地域の風習には合わない部分もあるため、このルール全てを実践しているところは数少なくなっているのが現状です。
神事・参拝前には「精進潔斎」をして心身を清めよう
精進潔斎は神事や参拝前に、肉食や酒を断ち、品行をつつしんで心身を清める行為を指します。精進潔斎のやり方には様々なルールがあり、地域によっては細かいルールが異なる場合があるので注意が必要です。お祭りに参加するなどで精進潔斎をする場合は、その地域のルールはしっかりと確認しておきましょう。
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