窓サッシにはどんな汚れが付く?
窓サッシに付着する汚れには、いくつか種類があります。季節や生活スタイルによっても異なるため、自分に当てはまりそうな内容を確認していきましょう。
外からと内からの2種類の汚れ
窓サッシの汚れには、「家の外から付く汚れ」と「家の中から付く汚れ」の2種類があります。
外側には、風で運ばれてきた砂・土・ほこり・雨水に含まれるチリのほか、季節によっては、花粉・黄砂・台風による葉っぱなどが付くこともあります。
一方、内側からの汚れには、人の皮脂・髪の毛・部屋の汚れ・タバコのヤニなどが挙げられます。
サッシの汚れを放置していると、結露したときにカビ・雑菌が繁殖しやすくなってしまいます。特にカビは深く根づいてしまうと落としにくいため、こまめな掃除が大切です。
窓サッシの掃除方法
窓サッシの掃除方法を二つに分けて解説します。なるべく簡単に掃除する方法、時間を取って入念に掃除する方法について詳しくお伝えします。
簡単な掃除方法
月に一度のペースで行いたい、窓サッシの簡単な掃除の手順を解説します。
1.窓サッシの湿気をしっかり乾燥させる
2.ほうきを使ってほこりを取り除く
3.掃除機で全体の汚れを吸引する
4.水と少量の食器用洗剤を混ぜて、雑巾をひたして絞る
5.拭き上げる
隅や角にたまったほこりは、歯ブラシや爪楊枝でかき出すように取り除きます。
サッシにこびり付いた汚れがひどい場合、4の手順で使う雑巾を、ゆるめに絞った状態にすると、水分で汚れを浮かせて落としやすくなります。
また、メラミンスポンジは汚れを落とすのに効果的ですが、傷が付きやすいため窓サッシの掃除には使わない方が賢明です。
入念な掃除方法
次に、より念入りに掃除する際の手順を解説します。半年に一度のペースでしっかりと掃除するように心がけましょう。
1.掃除機かほうきで、大きめの汚れやほこりを落とす
2.取り切れなかった汚れは歯ブラシ、隙間や角の汚れには爪楊枝を使って除去する
3.窓サッシのレールの幅に合わせて切ったスポンジに、水を含ませて汚れをこすり落とす
4.窓サッシへ水を流し、外側に流して汚れを落とす
5.乾いた雑巾で窓サッシの水気を拭き取る
入念な掃除をする際にも、使い古した歯ブラシがあると便利です。窓サッシへ水を流すときは、ペットボトルを活用すると行いやすいでしょう。
掃除するタイミングは6~7月と、年末に分けて行うのがおすすです。
窓サッシに生えたカビの掃除方法
窓サッシに生えたカビを、効果的に除去する方法を三つ紹介します。汚れの程度や好みに応じて使い分けていきましょう。
「塩素系漂白剤」を使う
カビ取りには「塩素系漂白剤」が効果的です。ゴム手袋やマスク、ゴーグルなどを着用し、換気も忘れずに行いましょう。
以下、手順を紹介します。
1.窓サッシの汚れを取り除く
2.雑巾かスポンジで水拭きし、カビの表面部分を除去する
3.黒カビに塩素系漂白剤を塗布し、キッチンペーパーをのせる
4.15分ほど放置したら、新しいキッチンペーパーで拭き取る
5.カビを落としたあとは、水をかけて塩素系漂白剤を流す
塩素系漂白剤を隅までなじませるためには、綿棒を使うのもおすすめです。また、深く根を張った黒カビがある場合、数日に分けて繰り返し掃除します。
注意点として、塩素系漂白剤により窓サッシを傷める可能性があるため、最後はしっかり洗い流しましょう。
「塩素系漂白剤」に「片栗粉」を混ぜて使う
塩素系漂白剤をより密着させるには、「片栗粉」を混ぜるのがおすすめです。片栗粉を含ませることで粘度が増し、ゲル状のペーストができあがります。
片栗粉を混ぜる際の手順を解説します。肌荒れを防ぐために手袋があると安心です。
1.大さじ1の片栗粉と、塩素系漂白剤大さじ1弱をしっかり混ぜる
2.混ぜ合わせたものをカビにのせて、5分ほど放置する
3.雑巾やキッチンペーパーでしっかり拭き取る
漂白剤は時間がたつほど効果が弱まってしまうため、ゲルを作ったら早めに使うようにしましょう。
また、窓サッシにのせて放置しすぎるとゴムパッキンを傷めてしまうため、5分以上経過したら拭き取ります。
「重曹」と「クエン酸」を使う
小さい子どもがいる場合でも気軽に使えるのが、「重曹」と「クエン酸」です。できるだけ健康に害のない道具で、カビを除去したい人にぴったりの方法です。
1.クエン酸と重曹の粉末を同量混ぜる
2.カビに向けて粉末をまぶし、粉末が流れ落ちない程度の少量の水をかける
3.泡がもこもこと発生したら約30分放置する
4.乾いた雑巾で拭き取る
5.もう一度軽く乾拭きする
カビの再発予防のためには、最後に消毒用エタノールで窓サッシを拭いてコーティングしておくのもおすすめです。
注意点として、塩素系漂白剤との併用は厳禁です。もし、塩素系漂白剤も使いたい場合は、日にちを置いてから行うようにしましょう。
カビの発生原因になる結露を予防
カビの発生原因である結露の予防方法を紹介します。いずれも時間が掛からずにできたり、自宅にあるものが活用できたりと手軽な方法です。
日頃からちょっとした手間を掛けることで、窓サッシのカビ予防につながります。
こまめに換気する
日常的に手軽にできる方法が、こまめな換気です。
湿気がこもるのを防ぎ、窓周辺の温度変化を解消することが期待できます。換気扇だけでは空気循環が不十分なため、換気も行うようにしましょう。
換気時間の目安は、1回10分程度です。窓を同時に2カ所開けることで空気の通り道ができ、より効率的に換気ができます。
また、一方向の窓のみを常時少し開けておいたり、冬場には暖房器具の近くの窓を開けたりすることで、室内の温度変化を最小限に抑えられます。
換気中の寒さが気になる場合は、使っていない部屋の窓を開けて換気しましょう。直接冷たい空気が入ってこなくなり、室温の変化も抑えられます。
食器用洗剤で拭く
中性タイプの食器用洗剤は結露の発生を防ぎます。食器用洗剤に含まれている界面活性剤には、水を弾く効果があるためです。
手順は、以下の通りです。
1.100mlの水と10ml程度の食器用洗剤を混ぜる
2.洗剤液にタオルをひたし、しっかり絞る
3.タオルで窓と窓サッシを拭く
4.自然乾燥させる
注意点は二つあります。
まず、効果を長続きさせるためには、定期的にコーティングが必要なことです。効果の持続期間はおおよそ1週間です。作ったスプレーも1~2週間程度で使い切りましょう。
また、結露の発生を完全に防げるわけではないため、窓サッシに水受けタオルなどを置き、ぬれたら交換するのがおすすめです。
窓サッシ掃除におすすめの便利グッズ
窓サッシの掃除におすすめの便利グッズを二つ紹介します。忙しい日常生活の中で、なるべく手軽に掃除したいときに活躍する商品です。
小久保工業所「ペットボトルブラシ 開閉バルブ付 Bタイプ」
水を入れたペットボトルにセットして使うブラシです。バルブを回すと栓の開閉だけではなく、水量調整も可能です。
窓サッシの掃除にはもちろん、浴槽や洗面台、キッチンなどの蛇口周りの掃除にも使えます。また、バイクや自転車などの泥落としにも活用できるため、一つ持っておくとあらゆる汚れ落としに役立ちます。
ブラシに角があるため、隙間の掃除もスムーズです。
商品名:小久保工業所 ペットボトルブラシ 開閉バルブ付 Bタイプ
富士商「ペットボトル専用加圧式 スプレーノズル」
500ml以上のペットボトルに装着し、ポンプで加圧ができるスプレーノズルです。水量調整ツマミを活用すれば、ジェットからミストまで噴射できます。
ロングノズルは窓サッシの掃除以外にも網戸掃除でも活躍します。カビなどのより頑固な汚れを落としたい場合には、重曹やクエン酸の粉末を混ぜるのもおすすめです。
また、ミストスプレーは掃除以外に、植物の水やりにも使えます。熱中症対策にも役立つため、日常生活の幅広いシーンで活躍するアイテムです。
商品名:富士商 ペットボトル専用加圧式 スプレーノズル
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