【目次】
エナジーブランディング vol.10:
40代から注意したい。 白内障手術のビフォーアフター。
こんにちは。ブランディングコーチの大島文子です。
いつもはお薦めのブランドやサービスをご紹介するこのコラムですが、今週は誰もが発症の可能性のある「白内障」とその手術について。私自身が右目手術を体験したそのビフォーアフターをご紹介します。老眼も始まる40代、見えにくいと思っていたら知らない間に白内障が進行している場合も。私は発症を自覚してから手術を受けるまででも約8年かかりましたが、術後QOL(クオリティ オブ ライフ)は一変しました。少しでも皆さんの参考になればと願います。
白内障とは//
白内障(はくないしょう)は、ものを見るときにカメラのレンズのような役目を果たしている水晶体が白く濁(にご)ってくる病気です。濁りは水晶体を部分的に侵しはじめ、やがて水晶体全体を覆(おお)います。濁りの部分によって自覚症状はさまざまで、ときにはまったく自覚症状がない場合もあります。明るいところでまぶしさを感じたり、全体に白っぽくものがかすんで見えたりします。水晶体の中央が濁ってくると視力が低下します。(コトバンクより)
白内障を自覚するまで
一般には40歳前後、早い人では30歳代半ばあたりから始まると言われている老眼。手元30cm位の細かい活字が見えにくくなり始め、ピントが合わせ辛くなって自覚し始めるようです。私はもともとが何十年もコンタクトで視力矯正しているド近眼のため、40歳前後から老眼を自覚し始めました。軽度の老眼鏡を使い始めて数年後、老眼だけでなく近視の度が右目だけ進むように。
30代以降は視力も落ち着いていたのに、数か月ごとにコンタクトの度数が上がっていき… 右目と左目の視力が倍ほどひらきました。そこで眼科で検査をしたところ、右目を「白内障初期」と診察されたのが始まりです。
私の場合、右目の水晶体の濁りが眼球の真ん中あたりにあり、2〜3年で見事に視力が低下していきました。初めてのことで(みんな最初はそうですよね)40代で白内障になるなんて… と驚き、近所の眼科医からは「手術はさっさと出来るけど、手術されるタイミングは人それぞれです」とか軽く言われて気分を害し(汗)、また1年放置。日常の忙しさから「目の手術をする」という問題と直視できずに過ごしてしまいました。
その間も仕事柄「文字校正」や「色校正」など目を酷使する業務も多く、見え辛さと戦う日々。その後数年で右目の視力がコンタクトでは矯正し切れなくなり、本格的に「白内障手術」を検討し始めました。それまでに「白内障初期」と診察されてから約8年も経っていました。
そんなタイミングで仕事仲間の先輩との食事会があり、お茶の水にある有名眼科での体験を聞いたんです。彼女は白内障手術を受けたこと、そしてそれがどれだけ簡単で効果があったかと熱く語って背中を押してくれました。そこで私も、その眼科を初めて予約し「手術」する気持ちをもって診察を受けました。
自分の「見え方」を自分で決める! 最新の白内障手術
眼科専門で何十室と診察室が並ぶ大型専門病院。患者数も治療例も膨大なその病院での診察でもやはり診察結果は「白内障」でした。そこで改めて
■白内障が進行して視力がより低下して日常生活に支障をきたした時に手術を行なうべき。
■白内障の手術の時期は、年齢や仕事、ライフスタイルによって異なること。
■白内障に対する根治的治療は手術のみ。
■白内障にもさまざまな手術がある。
ということを知りました。
初診の近所の眼科医が言った「手術されるタイミングは人それぞれ」はあながち間違っていなかったのです。そして私はやっと、手術して治したいと気持ちが固まっていたのです。
白内障手術は白く濁った水晶体を除去し、水晶体に代わる人工のレンズを眼の中に挿入するというものです。その人口レンズが「単焦点眼内レンズ」「多焦点眼内レンズ」、「高機能多焦点眼内レンズ」など選択肢があり、単焦点眼内レンズ以外は医療保険外治療を含みます。
では、高いレンズの方が良いかというと、もちろん合う人には良いし、合わない人もいるらしく… 目のピントの合う場所を1点にするか多焦点にするか。その場合老眼対応の眼鏡をどうするかなど、ひとりひとりの「見え方・暮らし方」を考えて決める必要があるそうです。
私は、〝右目だけの手術〟で「左目は近視矯正のコンタクト」にプラス「老眼のための眼鏡も使用予定」の為、右目は単焦点で良いと考えました。また観劇が趣味のためそれなりに遠くが見えたく、手元は老眼鏡での矯正でOKと考えました。
そうなんです! 保険治療の単焦点眼内レンズでも、視力をどのくらいで設定するかは目の状況と希望次第のオーダーメイド。白内障手術をすることで、長年ド近眼生活だった私の右目は、裸眼で遠くまで見れる視力になるのです。保険内治療のため、日帰り手術で約5万円。長年の白内障の見えにくさ+ド近眼も解消するとはっきり自覚したのは、この手術方法を選択した段階でした。
気を付けたいアフターケア。女性の方が大変です
何回かの手術前診察・検査・手続きを経て、手術の日を迎えました。実はこの日の前日にふくらはぎが重度の肉離れを起こし、両手松葉づえというハンデを背負っての日帰り手術になりまして… これはもう私の飲み会のネタとなっています(汗)!
手術の前に麻酔の時間があり術後の経過観察含めて半日がかりですが、手術室での施術はたった15分。自分の足(私の場合は松葉づえ)で手術室に入り、局部麻酔のため、すべてが見えて聞こえる空間に血圧が下がりそうでした。
目に大量の水? が流される中、メスで切られてレーザーでレンズを割って吸収、新しいレンズを入れて終了です。その間の感想は私の背中を押してくれた先輩の言葉通り。
「目を空けていると水が流れ込んできて、その後きれいな万華鏡の花が咲くの…」
ハイ、それは眼球に血液が流れてできるお花でした(汗)。
あっという間に手術は終わり、右目には眼帯が。そのまま歩いて部屋をでて、すこし休んで終了。眼帯を付けて帰宅、翌朝一番に再び病院へ。検査室に通され看護婦さんに眼帯を外してもらうのです。
そこから… 私の裸眼(右目)は視力1.2に!!!!! 白内障になる前にレーシック手術をしたような状態です。この眼帯を外した時の感覚は… 長年コンタクトを 続けていたのですごい感動でした。
術後の注意点がいろいろありました
■約3カ月目薬を決められた時間に点眼する←合併症予防
■1-2カ月後迄視力は安定しないので、眼鏡はその後につくるほうが望ましい。
■一週間は飲酒・喫煙禁止
■一週間の運動禁止
■一週間の洗顔・洗髪禁止
■メイクは一週間、アイメイクは1ヵ月禁止
これ、手術より大変でした。
特に洗顔、メイク、そして洗髪。
私は手術前に詳細を聞いて、洗髪は近所のヘアサロンを毎日予約。NOアイメイクは伊達メガネを用意して乗り越えました~。要は合併症を絶対に起こさない為に、目の周りに菌を寄せ付けない事。ヘアサロンでフェイスカバーをのせての洗髪はOKとのことでした。
手術から2年が過ぎて、定期健診も半年に1回になっています。右目裸眼、左目コンタクトの生活はとにかく快適です。朝起きて、片目ですが裸眼で過ごせる日常は子どものころ以来。
いつか左目も白内障手術をする時が来たら、両目の視力が回復してしまうことになるのかと、変な期待もしてしまいます。(とは言え「目の手術」は医療行為ですから体調や白内障の原因、また病院の選択などさまざまなコンディションを整えて臨んでも、気軽なものではなく、リスクがあることは確かです。)
術後はっきりと変わったことがあります。白い紙を右目でみると青系の白に、左目で見ると黄系の白に見えるんです。それは元のレンズは経年劣化で黄色く変色し、以前は青系に見えていたものが黄系に見えているのだと知りました。
人生100年時代、まだ半分くらいしか生きていないのに、私たちのカラダはいろいろな部分で経年劣化していっているのですね。私は「仕事もプライベートも毎日を楽しく前向きに!」生きたいと願って、日々のエナジーチャージに努めています。それには心とカラダの健康はとても大切。
白内障手術のビフォーアフターは、裸眼の生活というQOLを与えてくれました。医療とうまく付き合うことでも、人生100年時代を前向きに過ごしていきたいと思います。
イメージ画像・トップ画像・アイキャッチ/(C)Shutterstock.com
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ブランディング コーチ
大島文子
ファッションや百貨店、化粧品、ライフスタイル雑貨などのブランディング支援、PRや販促を中心に活動している。6年前に(株)ブルーム&グローという会社を起業。
Oggi.jpにて連載していた「ブランディング仕事術」はこちら