足首をストレッチすることのメリット
疲労回復&パフォーマンスUPにつながる
整形外科医であり光伸メディカルクリニック院長の中村光伸先生に教えてもらいました。
「歩く、しゃがむ、伸び上がる、といった日常動作は、全身の筋肉を使います。ところがコリで硬くなっていたり、姿勢の悪い人は、全身をバランスよく使うことができずに運動能力が低下してしまうのです」
たとえば、立ってスマホを見るときは、猫背になって首や肩が前に落ちた姿勢になります。すると上半身の傾きをカバーするために、下半身はひざが曲がり、骨盤が後ろに倒れるという立ち姿に。骨盤が後傾すると、歩くときに足を強く蹴り出すことができなくなり、歩幅の狭い、弱々しい歩き方になってしまうのです。そんな生活を続けていると筋肉の量が落ちて太りやすくなるし、体力が落ちて疲労も抜けにくくなります。その結果、動く気力が低下してますます運動不足になってしまう、という悪循環に陥るのです。
「まずは、1日の終わりにストレッチを取り入れて、コリやゆがみを翌日に持ち越さないようにしましょう。体がほぐれると血のめぐりがよくなるし、質のよい睡眠を得やすくなります。しっかりと心身の修復が行われ、翌日に疲労が残りにくいというメリットも。朝から元気で活動的に動ける、軽やかな体になれますよ」
おすすめの足首ストレッチ4選
寝ながらできてむくみも解消!足首曲げ伸ばしストレッチ
仰向けで開脚した状態で足首を前後に曲げ伸ばしすると、ふくらはぎをしっかり伸ばすことができます。股関節が開きながら行うので下半身に流れる血流がさらにアップ!
STEP1. 仰向けで寝て、脚を左右に開脚する
仰向けで寝て、両手は肩の高さでひじを曲げて手を上に向けます。両足を上げ、左右に大きく開きます。ひざが曲がらないように注意。腰は床につけたままで反らないようにします。
STEP2. 足首を曲げ伸ばしする
開脚したまま足首だけをゆっくり前後に動かして曲げ伸ばしをします。呼吸を止めないように気をつけ、5〜8回曲げ伸ばしします。足首をしっかり動かすことが、ふくらはぎを刺激するコツです。
ふくらはぎを伸ばすエクササイズは、無理のない範囲であれば1日何回でも、毎日でも行ってOKです。続けることでむくみと無縁の脚になれます。
座りながらできる!足首の20秒ストレッチ
空調が効いた室内でのデスクワークは、どうしても足が冷えてしまいがち。1日の仕事が終わったら、むくんでゾウ足になっていたりすることも。
「夏のデスクワークは、足首のストレッチを取り入れると快適さが違ってきます。手軽なのに効果は絶大。習慣にすることでむくみ対策もかねられます」(ストレッチトレーナー・菅原みどりさん)
STEP1. イスに腰をかけてふくらはぎを伸ばす
イスにやや浅めに腰をかけて、かかとを突き出しながら足を前に伸ばします。ふくらはぎが気持ちよく伸びるのを感じながら、自然な呼吸で10秒キープ。
STEP2. つま先を床につけて足の前側を伸ばす
つま先を床につけて足を前に伸ばします。足の前側が気持ちよく伸びるのを感じながら、自然な呼吸で10秒キープ。じんわり血流がめぐってきます。
「足首を曲げたり伸ばしたりすることでふくらはぎの筋肉が動かされて、脚の血行やリンパの流れが促進されます。アキレス腱がしっかり伸びていることも意識しながら行いましょう。気持ちよく行える範囲で、1と2をくり返し行ってもよいでしょう」(菅原さん)
朝の目覚めもよくなる寝たままストレッチ
新しい1日の始まりは気持ちよく過ごしたいものですよね。でも冬は寒いし、眠いし、起きたくない…!そうはいかないママにぜひトライしてもらいたいのが朝のお目覚めストレッチ。寒い朝は布団の中でゆっくり身体を動かしていきましょう!
STEP1. 仰向けになる
まず、仰向けの体勢になってください。このとき手のひらは天井を向け、リラックスして3回深呼吸します。
STEP2. 足首を前後に動かす
足首を手前に倒し、ふくらはぎの辺りが伸びてきた感覚がでてきたら5秒キープ。さらに足首を反対側に倒し、足の甲をしっかり伸ばし5秒キープする。これを交互に3回繰り返す。
STEP3. 足首を外側と内側に交互に倒す
足首を車のワイパーのように外側、内側と交互に倒す。パタパタとこれを10回繰り返す。