「栴檀は双葉より芳し」の意味や読み⽅とは?
「栴檀は双葉より芳し」という表現を耳にしたことがない人もいるのではないでしょうか。まずは、「栴檀は双葉より芳し」の意味や読み方から、丁寧に説明していきましょう。
読み⽅と意味
「栴檀は双葉より芳し」は、「せんだんはふたばよりかんばし」と読み、意味は「大成する人は幼少の時から優れている」という意味です。
また、「栴檀は双葉より芳し」に入っている「栴檀」と「双葉」という漢字を使う四字熟語「栴檀双葉」というものがありますが、これは「せんだんのふたば」と読み、「栴檀は双葉より芳し」を略したものです。
語源・由来
続いて、「栴檀は双葉より芳し」の語源や由来について見ていきましょう。
「栴檀は双葉より芳し」の「栴檀」というのは、「白檀」のことで、「びゃくだん」と読み、身近なところでは、高級なお線香などにもよく使われています。白檀は非常に良い香りのする東南アジア原産の香木として、沈香(じんこう)や伽羅(きゃら)とともに知られています。
白檀は、「サンダルウッド」と言ったほうが馴染みがあるかもしれませんね。サンダルウッドは白檀の英語名で、アロマオイルなどにも使われています。
「栴檀は双葉より芳し」の「双葉」は、双子葉植物が発芽した時に最初に出る2枚の葉のこと。「まだ芽が出たばかり」という状態を例えて、「幼少期から」という意味で使われています。「栴檀は双葉より芳し」の「より」は、比較で使われる「より」ではなく、動作や時間の起点となる意味を持つ「より」です。つまり、「双葉より」は、「双葉の時から」が転じて、「幼少期から」という意味になります。
「栴檀は双葉より芳し」の内容は、「成木となって芳しい香りを放つ栴檀(白檀)は、双葉の頃から既に良い香りを放っている」ということになります。つまり、「大成する人は幼少の時から優れている」という意味。ただし、実際には栴檀は双葉の頃には香りがしないようですね。「栴檀は双葉より芳し」は、あくまでもことわざとして覚えておくといいでしょう。
使い⽅を例⽂でチェック
「栴檀は双葉より芳し」を詳しく学んだところで、実際にどのようなシーンで使われるのかも、詳しく見ていきましょう。
「栴檀は双葉より芳し」とは言うが、将棋の世界ではまさにそのようだ
史上最年少でプロになり、その後も多くの最年少記録を更新している棋士の藤井聡太さんの快進撃を見て、この言葉を思い浮かべた人もいるのではないでしょうか。藤井さんは5歳で将棋に目覚め、子どもの頃から詰将棋が得意だったとか。まさに、「栴檀は双葉より芳し」と言えるでしょう。
「栴檀は双葉より芳し」と言うように、幼少の頃より神童と呼ばれていた兄は、学者となった
学者になるような人物は、幼少時から抜きんでて優秀で、「神童」と呼ばれることも。そのような場合、「栴檀は双葉より芳しと言うように、幼少の頃より神童と呼ばれていた兄は、学者となった」などと使います。