「共感」という言葉を耳にすることは多いですが、実際にどれだけ意識して活かせているでしょうか? ビジネスや日常生活で、相手の感情に寄り添うことは、信頼を築くために欠かせないスキルです。しかし、共感力にはプラス面だけでなく、知られざるマイナス面もあります。
この記事では、共感の意味や共感力がある人の特徴、共感力が生かされる場面などを解説します。
「共感」の意味は?
「共感」の意味を辞書で確認していきましょう。
[名](スル)他人の意見や感情などにそのとおりだと感じること。また、その気持ち。
「―を覚える」「―を呼ぶ」「彼の主張に―する」
『デジタル大辞泉』(小学館)より引用
「共感」は他人が喜ぶのを見ると、ともに喜ぶというように、他人と同じ感情を持つこと。共感は「相手の感情を理解する」認知面と、「同じ感情を持つ」感情面に分かれます。これにより、他者の感情を理解し共有することが「共感」とされます。
「共感」は、よく「共感力」という言葉としても使われますが、「共感力」は、他人の感情に同調し寄り添う力のこと。良好なコミュニケーションと信頼関係の構築に役立ちます。否定せず相手の考えに寄り添う姿勢が、共感力を高める重要な要素です。
「共感」がビジネスで役に立つ!
「共感」は、身近な人とのコミュニケーションにおいてだけではなく、ビジネスにおいても重要です。取引先との会話でよく登場する、「ごもっともです」、「おっしゃるとおりです」などは、まさに相手に共感していることを示すフレーズ。このように、相手に同調する言葉を会話に挟むことによって、円滑なコミュニケーションが取れるのです。
クレーム対応においては、お客様に対して「それは間違いですよ」、「お客様が勘違いされているのではないですか?」などと頭ごなしに否定しては、いくら自分の主張が正しくても、上手く処理できたとはいえません。
お客様の怒りの感情を一度受け止めて、共感を示しつつ、勘違いしていることを自分で気付くような道筋を作り、穏便に解決に導くのがベストだといえるでしょう。
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「共感力」がある人の特徴とは?
円滑なコミュニケーションには欠かせない「共感力」は、ぜひ身につけたいものですね。一方、他人の感情に寄り添うことができる「共感力」にはプラス面だけではなく、マイナス面もあります。ここでは、「共感力」がある人にはどのような特徴があるのかを解説していきましょう。
話を聞くのが上手
「共感力」のある人は、相手の話を聞くのが上手です。「私が私が!」と相手の話を奪ったり、話の腰を折ることはしません。最後まで相手の話をじっくりと聞くので、頭ごなしに否定したりすることもないでしょう。また、「共感力」の高い人は、相手の考えや感情に寄り添うことができるので、信頼され、悩み事や相談事を持ち込まれることもよくあります。
他人への好奇心が旺盛
他人に対する好奇心が旺盛なのも特徴です。他人が何をしているのか、何を考えているのか、どんなものに興味があるのかということを知りたがります。相手の性格をよく理解しようとするのですが、度を超すと、過干渉に見えてしまうこともあるかもしれません。
他人の気持ちの変化に敏感
「共感力」の高い人は、洞察力に優れ、相手の気持ちを読み取ることが得意です。相手が考えていることや、その時の気分などを、ふとした仕草や会話から察することができます。