「寄り添う」とはそばにいること
「寄り添う」という言葉は、実際に体がそばにあるのか、気持ちがそばにあるのかによって意味が少し変わります。
「寄る」は「近くに行く」、「添う」は「ぴったりくっつく」を意味するので、「寄り添う」は「近くに行ってぴったりとくっつく」ことと表現できるでしょう。簡単にいえば、「そばにいる」ことを意味します。
実際に体がそばにあること
実際に対象物に対して近くに行き、ぴったりとくっつくことが「寄り添う」ことです。例えば、子どもの体にぴったりとくっついているお母さんは、寄り添っている状態にあるといえるでしょう。また、2つの家がぴったりとくっついて建っているときも、お互いに寄り添っている状態と表現できます。このように2つのものや人、生き物などがくっついている状態はいずれも「寄り添う」と表現できます。
気持ちがそばにあること
物理的にくっついていなくても、気持ちがそばにあることを「寄り添う」と表現することができます。
例えば、恋人と別れてつらい思いをしている友人から電話があり、相談に乗ったとしましょう。電話越しに話すので体は離れていますが、友人の気持ちを真剣に考え、友人のためを思って相談に乗ったのであれば、「気持ちが寄り添っている」と考えられます。このように相手の気持ちにぴったりとくっついてそばにいる状態も「寄り添う」です。
寄り添うの類語・言い換え表現の例文
寄り添うという言葉は、実際に体がくっついているときにも使える言葉ですが、気持ちが近くにあるときにも使える便利な言葉です。寄り添うという言葉には、「付き添う」と「共感する」、「サポートする」といった類語・言い換え表現があり、それぞれニュアンスは異なりますが、置き換えて使うこともできます。詳しく意味を紹介しますので、ぜひ状況に合わせて様々な表現を使い分けるようにしましょう。
付き添う
「付き添う」も体をそばにくっつけている状態を指す言葉なので、「寄り添う」の言い換えとして使うことができます。ただし、付き添うは主に物理的にくっついた状態を指すので、気持ちの面ではあまり用いない点に注意が必要です。例えば、「子どもに付き添って病院に行った」ということはできますが、「友人の気持ちに付き添って、話を聞いた」とはいいません。
共感する
物理的な意味ではなく精神的な意味での「寄り添う」に近いのが「共感する」という言葉です。「共感する」とは相手の気持ちに同調し、まるで自分の気持ちであるかのように感じることなので、寄り添うと同じ意味で使えるでしょう。例えば、「彼女の意見に共感して、ゴミを減らそうと決意した」は、「彼女の意見に寄り添って、ゴミを減らそうと決意した」とほぼ同義です。
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