人生の後悔とは?
普段意識していなくても、人は日々さまざまな選択をしています。誰でも自分の選択に後悔することは、多かれ少なかれあるものです。またひと口に「後悔」といっても、実際には大きく分けて二つのパターンがあります。まず、どのようなパターンがあるのか紹介します。
やって後悔したこと
一つめは、自分の言動に対して後悔するパターンです。自分のやったことが期待と違っていたり、悪い結果につながったりしたことに対して悔やんでいる場合です。
例えば、レストランで二つのメニューからどちらを注文するか悩み、最終的に決めた料理が好みではなかったときは、「あっちにすればよかった」と後悔するでしょう。「セールでつい買いすぎてしまった」「ダイエット中なのに食べすぎてしまった」など、日常生活で悔やむことは珍しくありません。
中には、「転職しなければよかった」「結婚しなければよかった」など、人生に大きな影響を与えるような後悔をすることもあるでしょう。
やらずに後悔したこと
二つめは、自分が行動しなかったことに対して後悔しているパターンです。過去にやらない選択をしたことに対して「やればよかった」と悔やんでいる場合です。
例えば、「海外留学の夢を諦めなければよかった」「好きな人にきちんと気持ちを伝えればよかった」などが挙げられます。やらなかったことに関しては、ふとしたきっかけで「もし留学していたら英語が十分に話せて、もっといい職に就いていたかもしれない」などと思い、いつまでも悔やんでしまうケースが珍しくありません。
しかし、実際に行動していたらどうだったかは、誰にも分からないものです。現実ではないからこそ余計によく思えてしまい、悔やんでしまうのでしょう。
後悔しないために意識すべきポイント
「やった後悔」も「やらなかった後悔」も、意識の持ち方次第でポジティブな受け止め方ができ、次の一歩を踏み出す力になります。しかし、できれば後悔はしたくないものです。後悔しない人生を送るために、意識すべきポイントを見ていきましょう。
やらない理由を探さない
やりたいことや、やるべきことがあるときに、やらない理由を探さないように意識することが大切です。後悔しがちな人は、何かと理由をつけて物事を先延ばしにする傾向があります。例えば、「仕事で疲れているから明日やろう」「面倒だし、今やらなくてもいいよね」と自分に都合のよい言い訳をしてしまうケースです。
先延ばしすればするほど、より面倒に感じたり、取り組むきっかけをつかめなかったりして、最終的にやらないままになってしまうことが珍しくありません。そして、「あのときにやればよかった」と後悔することになるのです。
思い立ったらすぐに取り組むように心掛けると、後から悔やむことが少なくなります。
目標を明確にする
ささいなことでもかまわないので、明確な目標を持つことで充実した日々を送りやすくなります。目標を持つことで、ダラダラしすぎずに濃い時間を過ごせます。生きるモチベーションになることもあるでしょう。
また、目標に向かって努力することで、さまざまな経験ができることも後悔しない生き方につながります。挑戦すると、今までできなかったことができるようになったり、知識が増えたり成長を感じられます。
たとえ失敗したとしても、原因を突き止めたり別のやり方を試したり、学ぶことがあるものです。多くの経験によって、人生がより充実するでしょう。
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自分がやりたいことをする
「やればよかった」と後悔しないためには、自分のやりたいことに積極的に取り組むことが大切です。
やりたいことが大きな挑戦であったり、人生に影響を与えるレベルだったりする場合は、「失敗したらどうしよう」とネガティブな感情を抱いてしまうこともあるでしょう。周囲から「無謀すぎる」と反対されることもあるかもしれません。さまざまな感情が入り乱れ、なかなか一歩を踏み出せないこともありますが、人生には限りがあります。「今しかない」という気持ちで意欲的に取り組みましょう。
たとえ最終的に「やらなければよかった」と思う結果になったとしても、他人の意見に従ったことに後悔するよりも、自分の意思で行動した結果に対しての後悔の方が、納得できるのではないでしょうか。
健康を第一にする
体調を崩してしまうとできることが制限されてしまいます。自分のやりたいことを実現するためにも健康を意識することが大切です。
年齢を重ねるにつれて身体に無理がきかなくなっていきますから、できるだけ早くから筋トレやストレッチ、ウォーキングなどを気軽にできる運動習慣を身につけることで健康に近付きます。運動のために早起きしたり日光を浴びる習慣を身につけると、心のバランスも整いやすくなります。
家族やパートナー、友人を大切にする
家族やパートナー、友人に対して「もっと優しく接すればよかった」「もっと感謝を伝えたかった」と後悔することがあります。
長い付き合いになればなるほど「当たり前」の存在になってしまい、愛情表現や感謝の言葉を伝えることが難しいと感じる人も多いでしょう。自分や相手のもしもの時に後悔しないためにも、自分の気持ちを伝えられるときに伝えておくようにしましょう。
改まって伝えるのが気恥ずかしい人は、誕生日や記念日などお祝い事のタイミングや、手紙などに気持ちを込めて送ってみても良いかもしれません。
自分にとっての幸せを考える
人と比べたり、世間体を気にしていると、自分の本当にやりたかったことから遠ざかってしまいます。後悔せず自分の大切なことを実現するためにも、一度自分にとっての幸せについて考えてみるのが良いでしょう。
自分の本当にやりたいことがわからなくなった時には、生い立ちから自分の今までに経験したことや、持っているスキル、継続していること、理想の自分像などを棚卸しして自分自身と向き合ってみるのがおすすめです。
自分がやりたいことを見つけるには?
「自分らしく生きたい」「後悔のない人生を送りたい」と思っていても、「やりたいことが見つからない」と感じている人は少なくありません。やりたいことを見つけるヒントを紹介します。
やりたくないことをヒントにする
まずは自分が「やりたくないこと」を明確にしましょう。やりたくないことが何かを自覚できれば、消去法によって、やりたいことの方向性が見えやすくなります。
例えば、「満員電車に乗って通勤したくない」と感じているとします。視点を変えて考えてみると、「満員電車に乗らなくてよいワークスタイルを実現したい」ということに置き換えられます。ここから「フレックスタイム制や在宅ワークを導入している会社に勤務する」という目標を生むことができるのです。
まずは、やりたくないことをリスト化してみましょう。日常生活で、ふと「嫌だな」と感じたことなどもメモしておくと、より深く自分を知る手掛かりになります。