「曖昧模糊」の意味や語源
「曖昧模糊」の読み方は「あいまいもこ」です。どういうことなのかはっきりしなくて、あいまいな状態になっているときに使われる言葉です。たとえば、恋愛が始まりそうなのか、ただの友人として仲良くなっている状態なのか、どちらなのかよくわからない状況のときなどに使われます。
はじめに、「曖昧模糊」の詳しい意味と語源・由来についてチェックしていきましょう。
「曖昧模糊」とはぼんやりしているさまのこと
【曖昧模糊(あいまい‐もこ)】
(ト・タル)(形動タリ)物事の内容・意味がはっきりせず、ぼんやりしているさま。「―とした状態」
(引用〈小学館 デジタル大辞泉〉より)
「曖昧模糊」とは「物事の内容や状況などがはっきりしない」と表現する言葉です。あやふやな状況のときに「曖昧模糊とした状態」というように使われています。そのほかにも、「曖昧模糊な態度」や「曖昧模糊な返答」などと表現します。
これは「曖昧」と「模糊」の2つの熟語を組み合わせてできました。「曖昧」には「物事が不確か」という意味があり、「模糊」も「ぼんやりしていてはっきりしない」との意味があります。つまり、同じ意味の言葉を組み合わせることによって、あいまいな状態、はっきりしないさまをさらに強調している言葉なのです。
「曖昧模糊」の語源・由来
「曖昧模糊」の由来は、中国であるといわれています。中国の漢語にも「曖昧模糊」という言葉があるため、仏教や漢字とともにこの言葉も入ってきたのではないかと考えられているのです。
なお、仏教でいう時間の表現のなかには「模糊」という単位があります。また、「雲煙模糊」という、同じように「模糊」を用いている似た言葉もあります。この「雲煙模糊」も、視界がはっきりしない状態を表現する言葉です。
「曖昧模糊」の使い方と例文
「曖昧模糊」は物事があいまいなままの状態を表現しており、さまざまな解釈ができそうなケースで使われています。日常生活でもビジネスでも、どういうことなのかはっきりせず「曖昧模糊」という言葉が当てはまりそうなシーンが多くあります。言葉を自然に使いこなすことができるように、「曖昧模糊」の使い方と例文をチェックしていきましょう。
使い方は「曖昧模糊とした状態」など
「曖昧模糊」の使い方には「曖昧模糊とした状態」や「曖昧模糊な関係」、「曖昧模糊たる状況」、「曖昧模糊な雰囲気」、「曖昧模糊な返答」などがあります。「曖昧模糊な」とする場合は形容詞として使う表現ですが、「曖昧模糊たり」と表現すると形容動詞として使えます。
なお、「曖昧模糊」という表現は、日常生活で使うよりも小説などの読み言葉・書き言葉として使われているようです。