【目次】
「知行合一」の読み方や意味、由来
「知行合一」の読み方は「ちこうごういつ」です。知行を「ちぎょう」と読み間違えないように注意しましょう。
「知行合一」には、「知と行は表裏一体をなすこと」という意味があります。由来は「心の学問」と呼ばれることもある陽明学で、陽明学の思想のひとつが「知行合一」です。
はじめに、「知行合一」の意味や語源・由来、使い方・例文について、それぞれ詳しくチェックしていきましょう。
「知行合一」とは知と行は表裏一体をなすこと
【知行合一説(ちこうごういつ‐せつ)チカウガフイツ‐】
中国の王陽明が唱えた学説。朱熹(しゅき)の先知後行説に対して、知識や認識は必ず実行を予想しているものであり、知って行わないのは真に知っているのではないとし、知(真の認識)と行(道徳的実践)とは表裏一体をなすと説く。
(引用〈小学館 デジタル大辞泉〉より)
「知行合一」とは、「知と行は表裏一体をなすこと」という意味がある言葉です。「知行合一」のうち「知」という字は「知識」や「知ること」を表し、「行」は「行為」や「実践すること」を表しています。「真の知識とするためには、実際におこない、実践によって裏づけられていなければならない」という考え方を表現している言葉です。
「知行合一」の語源・由来
「知行合一」の語源・由来は陽明学の思想からきています。もともとは中国明の時代に儒学者である王陽明(おうようめい)が唱えた思想です。
影響を与えたのは、朱子学の大成者である朱熹(しゅき)が唱えていた「先知後行説」という学説です。「先知後行説」とは、「広く知を極めていなければ、実践できない」とする説のことです。
当時、「先知後行説」が広まり、実践の前に知識を蓄えるべきという考え方が一般的になっていました。この「先知後行説」に対するアンチテーゼとしてできたのが、「知行合一説」です。
「知識ばかりを蓄えたあとで行の工夫をするようでは、真の知行には至りません。知行合一説とは、正にこのような病への薬です」といった内容を王陽明が述べ、「知行合一説」ができたと伝えられています。