ネット上やテレビなどで時々耳にする「罵詈雑言(ばりぞうごん)」という言葉。なんとなく耳に残る響きを持っていますが、由来はなんだろう? と気になりませんか。そこで本記事では、「罵詈雑言」の意味や由来、そして実際のシーンでの使い方をわかりやすく解説します。
「罵詈雑言」とは
まずは、「罵詈雑言」の基本的な意味から見ていきましょう。
意味や読み方
「罵詈雑言」とは「きたない言葉で、悪口を並べ立ててののしること」という意味があります。読み方は「ばりぞうごん」です。辞書では、以下のように解説されています。
【罵詈雑言】
口を極めた悪口。
『デジタル大辞泉』(小学館)より引用
「罵詈」は罵る意味があり「雑言」は、悪口や言いがかりという意味があります。そのため「罵詈雑言」とは、ただ悪口を言うだけでなく、汚い言葉を使って激しく罵ることを指します。特に、人間関係のトラブルが起きた場面で使われることが多く、ネット上での陰口を第三者が見て「罵詈雑言」と表現することもあります。
「罵詈雑言」の使い方と例文
「罵詈雑言」は場所を問わず使える言葉ですが、好ましくない場面で使われることが多いため、使用には注意が必要です。批判的な言葉を使うよりも、相手が改善できるようにアドバイスをしたほうがいいですね。
「罵詈雑言」には、以下のような言い回しが続くことが多くあります。
・〜を吐く
・〜を浴びせる
・〜を並べる
・〜の嵐
例文も紹介するので、参考にしてみてください。
例文
・彼に罵詈雑言を吐かれて、戦意喪失の状態になった。
・罵詈雑言を浴びせるようなシチュエーションを作ってはならない。
・彼女が書いた私信には、多くの罵詈雑言が並べられていた。
・周りのことを考えない彼の行動に、罵詈雑言の嵐だった。
「罵詈雑言」の類義語3つ
ここからは「罵詈雑言」の類義語を3つ解説します。類義語といっても、言葉によって多少ニュアンスの違いがあります。それぞれどういった違いがあるのかを見ていきましょう。
悪口雑言(あっこうぞうごん)
「罵詈雑言」の1つ目の類義語は、口汚く悪口を言うという意味の「悪口雑言」です。読み方は「あっこうぞうごん」です。辞書では以下のように解説されています。
【悪口雑言】
さんざん悪口を言うこと。いろいろののしること。また、その言葉。
『デジタル大辞泉』(小学館)より引用
「悪口雑言」は、「罵詈雑言」と文字の並びが似ています。「悪口」の方が「罵詈」よりも「口汚いさま」が若干柔らかなニュアンスになります。
例文
・悪口雑言の限り言ってしまった。
・彼女は上司の悪口雑言に耐えていてとても辛そうだ。
罵倒(ばとう)
2つ目の類義語は、ひどく罵る意味がある「罵倒」です。読み方は「ばとう」です。辞書では以下のように解説されています。
【罵倒】
激しい言葉でののしること。
『デジタル大辞泉』(小学館)より引用
「罵詈雑言」は、連続して悪口を言い続ける場面で使われることが多いです。しかし「罵倒」は、1回ひどいことを言うときでも当てはまります。
例文
・「バカでのろまだな!」と罵倒された。