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2024.02.27

【相互扶助】の正しい意味は?|言葉の由来や例文をまとめてチェック

「相互扶助」とは互いに助け合うことを指します。今回は、言葉の詳しい意味や由来となった「相互扶助論」、使い方や例文などをご紹介します。相互扶助と公的扶助の具体例・類語・対義語もあわせて解説。正しく言葉を理解したい方はぜひ参考にしてください。

「相互扶助」の基礎知識

「相互扶助」の読み方は「そうごふじょ」です。「相互」と「扶助」という二つの熟語を組み合わせてできた言葉で、互いに助け合うことを意味します。使い方としては、「相互扶助の精神」や「相互扶助論」などがあげられるでしょう。

はじめに、「相互扶助」という表現の詳しい意味や相互と扶助それぞれの意味や由来、使い方などについて、詳しくチェックしていきましょう。

手を取り合う家族をイメージした切り絵

「相互扶助」とは互いに助け合うこと

【相互扶助(そうご‐ふじょ)】
互いに助け合うこと。互助。「―の精神」

(引用:小学館『デジタル大辞泉』より)

相互扶助」とは互いに助け合うこと。社会保障の軸になる考え方であり、保険や年金などは相互扶助の精神をもとに作られています。また「自発的な相互の助け合いをおこなう関係が進化の要因である」とした社会学説も意味のひとつとなっている言葉です。

互助」という表現もありますが、「相互扶助」と同じ意味の言葉として使えます。

「相互」と「扶助」それぞれの意味

「相互」と「扶助」という2つの言葉の意味もそれぞれチェックしていきましょう。

相互とは「お互いに働きかけあうこと」という意味です。また、扶助とは「助けること」や「支えること」を指します。つまり、それぞれの言葉をあわせた「相互扶助」は「お互いに助け合うこと」という意味になるのです。

由来・語源となったものは相互扶助論

相互扶助の由来や語源となったものは「相互扶助論」です。相互扶助論とは、ロシアの地理学者であるピョートル・クロポトキンが唱えていた社会学説の概念で、1902年に出版されています。その中心概念が「相互扶助」。「生物・社会の発展のためには自発的な助け合いが必要である」という考え方です。

なお、相互扶助論はダーウィンが唱えた生存競争説に反対するものでした。これは、生物は子孫を残すために環境に合わせたり個体間で競争したりして、適応できないものは自然淘汰されるとする学説です。

「相互扶助の精神」などの使い方と例文

「相互扶助」の使い方を例文でチェックしていきましょう。相互扶助という言葉は、一般的に名詞として使われています。「相互扶助の精神」や「相互扶助の理念」などというように使いましょう。

例文

・この保険は相互扶助の精神に基づいて作られています。
・入会していただくと、会員のみが受けられる相互扶助サービスがあります。

 

「相互扶助」と公的扶助の具体例

相互扶助と似て非なるものとして、公的扶助という言葉があります。公的扶助とは、国や地方自治体などの公共団体から受ける補助のことです。「相互扶助」は社会や組織の一員としてお互い助け合うものであり、公的扶助とは異なります。

それでは相互扶助と公的扶助の具体例について、それぞれチェックしていきましょう。

重なる複数の手

「相互扶助」の理念でできたものは年金や保険

お互いに助け合うという「相互扶助」の理念でできたものには、年金制度や健康保険、雇用保険などが当てはまります。皆が保険料を支払い、病気や失業といった理由で困っている人にそのお金を届けることで、万が一のときなどに備える制度です。

また、損害保険や共済なども「相互扶助」の精神でできた制度です。

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