「奇天烈」の意味や語源とは?
意味
「奇天烈」とは、「きてれつ」と読みます。意味は以下の通りです。
非常に風変わりであるさま。(<小学館デジタル大辞泉>より)
「奇天烈」とは、「とても不思議なこと」「非常に奇妙なこと」という意味があります。普通でないことや、普段なかなかみられない珍しい物事に対して使われる言葉です。大抵は「奇妙奇天烈」というように、言葉のはじめに「奇妙」をつけて使われることが多いですね。
語源
とても不思議な響きを持つ「奇天烈」という言葉ですが、詳しい由来は定かではありません。ただし、「奇天烈」という言葉を辞書で調べてみると、式亭三馬が著した滑稽本『浮世床』に「きてれつ」という文字が見られることから、江戸時代には使われていた言葉であるようです。
使い方を例文でチェック!
現代では使われる機会の少ない「奇天烈」という言葉ですが、どのような使い方があるのでしょうか。一緒にチェックしてみましょう。
狐にばかされたなんて奇天烈な話もあるものだ。
「奇天烈」は、不思議な話や出来事に使われます。頭で考えてもわけがわからず、首をひねってしまうような不思議なことを目にして「奇天烈なこともあるものだ」というような状況です。
男たちは酔っ払って、奇妙奇天烈な踊りをし始めた。
「奇天烈な踊り」といった表現もあります。酒に酔っ払って踊り出したり、おかしなポーズをとったりすることも「奇天烈なこと」の一つかもしれません。
その子供は奇天烈な発想ばかりするので、将来発明家になるかもしれない。
「奇天烈」は、一般の人が思いつかないような突飛な発想にも使われます。藤子・F・不二雄の漫画『奇天烈大百科』の主人公はキテレツと呼ばれ、発明好きの少年です。他の人がやらないことを行う少し変わった人物に「奇天烈」はぴったりな表現かもしれません。
類語や言い換え表現とは?
「奇天烈」のように「不思議なこと」を表す言葉には、独特な類語がいくつもあります。ここでは代表的な言葉を4つピックアップしました。詳しい意味をみていきましょう。
奇妙
「奇天烈」の言葉の前につけられることが多い「奇妙」も類語の一つです。意味を辞書で確認してみましょう。
1 珍しく、不思議なこと。また、そのさま。2 風変わりなこと。また、そのさま。3 非常に趣・おもしろみ・うまみなどがあること。また、そのさま。(<小学館デジタル大辞泉>より)
「奇妙」も「奇天烈」と同じく「不思議なこと、風変わりなこと」という意味があるようです。変わった態度をとる人のことを「奇妙な人」といったりしますよね。一点異なる点は、「面白みや趣がある」という意味があることです。
おかしいなと思いつつも、どこか味わい深さがあったり、目が離せない不思議な魅力を持つことも「奇妙」なことの特徴といえるでしょう。ちなみに「奇妙奇天烈」は、「不思議なこと、風変わりなこと」を強調した言葉であるといえますね。
・科学では説明できない奇妙な現象が街で起こっている。