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2024.06.15

【虎の尾を踏む】ってどんな意味? 使い方や 類語・似たことわざも解説

なんだか危険なイメージが浮かぶ「虎の尾を踏む」ということわざですが、皆さんは正しい意味をご存じでしょうか? 当記事では「虎の尾を踏む」の意味から使い方、類語、似たことわざも併せてご紹介していきます。

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「虎の尾を踏む」の意味や読み⽅とは?

どんな言葉かなんとなく想像がつくという方もおられるかと思いますが、正しい意味を知って理解を深めましょう。また、読み方や語源・由来についてもあわせてチェックしましょう。

雪の中を歩く虎の写真

(c)Adobe Stock

読み方と意味

読み方は「虎の尾を踏む(とらのおをふむ)」。この言葉の意味は、ずばり「極めて危険なことをする。非常に危険なことをする」です。

【虎(とら)の尾(お)を踏(ふ)む】
《「易経」履卦から》非常に危険なことをすることのたとえ。虎の口へ手を入れる。
<「小学館 デジタル大辞泉」より>

意味合いとしては、知らずに虎の尾を踏むというより、故意に踏むことを表しています。凶暴な虎の尾を踏めばどうなるか、それなりの覚悟をもって行いましょう…そんなニュアンスになります。

語源・由来

出展は古代中国の書物で、占いの方法やその解釈などが書かれた『易経(えききょう)』の六十四掛第10番目『履卦』です。その書物の中にある「虎尾を踏む、人を咬(か)まず」という文章が語源となっており、「虎は恐ろしい猛獣だから、尾を踏むなんてかみ殺されても不思議ではない」という意味を表しています。また別の言い方で「危うきこと虎の尾を踏むが如し」という言葉が使われることも。

「虎の尾を踏む」という言葉で思い出されるのは、黒澤明監督の『虎の尾を踏む男達』という作品です。黒澤作品初の時代劇。能の『安宅』に由来する歌舞伎の『勧進帳』を原案に、源頼朝から追われる身となった義経と弁慶一行の『安宅の関越え』を描く作品で、第二次世界大戦中に撮影されました。

映画は1945年に完成しましたが、GHQ の検閲で義経と弁慶の主従の忠義を描いた部分が民主主義に反する映画と見なされ、1952年まで公開が認められなかった経緯があります。映画のタイトルとイメージは異なりますが、コミカルな作品に仕上げられています。

「虎の尾を踏む」使い⽅を例⽂でチェック

では、この「虎の尾を踏む」はどのように使うのか例文で見ていきましょう。

普段から気難しい上司が忙しくしているが、虎の尾を踏む覚悟で話しかけた。

ただでさえ気難しい上司が、険しい表情で忙しくしている時に話しかけるのは、かなり度胸がいるものです。仕事の期限に関わる事項など、どうしても確認しなければならないときは、まさに「虎の尾を踏む」覚悟が必要。しかしながら、その時の気分で仕事をされるのも困りものです。

お金を集めて育てる人々の様子を表したイラスト

(c)Adobe Stock

株が大暴落している時に、今が底値だ! とレバレッジを活用して大きな金額を投資するのは、まさに虎の尾を踏む行為だ。

株の暴落時に、底値だと判断して自分の持つ資産より大きな金額を投資。しかし、それがまだ底値ではなかった場合、大損してしまう可能性もあります。そのようなリスクがあるならば、まさに「虎の尾を踏む」投資だと言わざるを得ないでしょう。

わたしは慎重なタイプなので、虎の尾を踏むようなことはしない。

人生において、実際に「虎の尾を踏む」ような場面に遭遇することは何度あるのでしょうか。決して多くないとは思いますが、その都度できるだけ危険を回避する判断力も、今の時代大切なのかもしれません。

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