「チューリップ」の漢字と由来
「チューリップ」と聞くと、何を思い浮かべますか? 春、風車、赤や黄色などの色、「チューリップ」で有名な国・オランダを連想する方もいるでしょう。
実は「チューリップ」の原産地は中近東で、故郷での意外なエピソードがあって今に至ります。今回は、そんな「チューリップ」についてあらゆる角度から紹介していきます。
「チューリップ」の漢字とは?
みなさんは、「チューリップ」の漢字を見たことや書いたことはありますか? 普段はカタカナで読み書きすることが一般的ではないでしょうか。「チューリップ」を漢字で書くとどう書くのか、実際に見ていきましょう。
■「チューリップ」の漢字
「チューリップ」は漢字で「鬱金香」と書きます。初めて知った方がほとんどなのでは? この漢字は「ウッコンコウ」とも読むことができ、読み方の通り「鬱金(ウコン)」の漢字が使われています。
「チューリップ」の由来とは?
続いて、「チューリップ」の漢字表記や語源の由来について解説します。
■「鬱金香」の由来
「チューリップ」が日本に伝来したのは、1863年頃の江戸時代後期。江戸幕府の遣欧使節がフランスより持ち帰った球根が始まりです。その際に、中国語表記の「鬱金香」をそのまま和名に当てたと言われています。
また、そもそもの漢字としての由来は、「チューリップ」の香りが鬱金(ウコン)に似ていたため、「鬱金+香」で「鬱金香」となりました。
■「チューリップ」の由来
「チューリップ」の語源は、頭につけるターバンに由来。ターバンはトルコ語で「チュルバン(tülbend)」と言います。トルコに駐在していたオーストリア大使が現地で咲いている「チューリップ」に感動し、何の花かを尋ねました。その時に、通訳の方が花びらの形を聞かれていると勘違いし、「チュルバン」と答えたのだそうです。
それから徐々に世界に広まるにつれ、「チュルバン」から「チューリップ」へと変化していったようです。
「チューリップ」の特徴を紹介
ここでは「チューリップ」の品種や咲き方、育て方、開花時期について紹介します。
「チューリップ」の主な品種・種類
実は、私たちが普段見ている「チューリップ」は、その多くが品種改良されたものだそうです。原種だと約150種類ほどですが、品種改良を含めるとなんとその数は、約6,000種以上と言われています。現在も品種改良が進められており、その種類は増殖中です。
「チューリップ」の咲き方
「咲き方」にも特徴があります。ここでは4つの咲き方を紹介します。
●八重咲き
八重咲きの「チューリップ」は、花びらが何重にも重なっているタイプ。迫力のある咲きっぷりを見ることができ、人気があります。
●ユリ咲き
ユリ咲きの「チューリップ」は、花びらの先端が外側にカールしており、まさに百合のような咲き方をするタイプです。
●パーロット咲き
パーロット咲きの「チューリップ」は、花びら全体がヒラヒラな形状をしており、フリルのような見栄えをしています。花らしいとても華やかな咲き方をします。
●フリンジ咲き
フリンジ咲きの「チューリップ」は、花びらの縁が枝分かれしているような形状で、繊細な見栄えの咲き方です。
「チューリップ」の育て方
「チューリップ」は育てやすい花で、良い球根であれば綺麗な花を咲かせます。「チューリップ」が咲くのは、大体3月~4月下旬頃です。そのため、球根の植える時期は、10月~12月頃が目安になります。植える深さは、花壇であれば球根2、3個分の深さ、鉢植えであれば球根1個分の深さに植えるのが良いでしょう。
球根同士の間隔は、2個分程度開けて植えてください。植え付けた後は水を与えて、土が乾燥しないように手入れをしてあげましょう。また、気温が高すぎると発芽が遅くなる、もしくは発芽しないことがあるので、鉢植えの場合は日陰において育てるのがおすすめです。
2月をすぎると徐々に土から芽が出始めます。日陰においていた鉢を日当たりの良いところに移動させてあげましょう。その後、定期的にお水を与えていると、3月頃には蕾がつきはじめ、3月~4月下旬で花が咲くでしょう。
「チューリップ」は、花が咲いた後の摘み作業や球根の手入れをしっかり行えば、翌年も花を咲かせることができますよ。