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2023.01.24

今さら聞けない「扶養」の意味とは? 扶養範囲内で働く際の注意点などを解説 【専門家監修】

「扶養(ふよう)」という言葉を目にする機会は多々ありますが、どういう意味かわからないという人もいます。年末調整や公的手続きで必ず出てくる「扶養」について、概要や種類を解説します。ぜひチェックしてください。

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扶養とは

年末調整や公的手続きなどで見かける「扶養」ですが、どういう意味かわからないという人もいるでしょう。扶養とは「自分で生計を立てて生活できない家族を援助すること」を指します。

海辺で遊ぶ4人家族

扶養者(ふようしゃ):家族を扶養する人
被扶養者(ひふようしゃ):扶養者である家族に扶養される人

被扶養者には一定の条件があり、それを満たさなくなった場合は、被扶養者から外れます。

扶養には2つある

扶養には、「税金上の扶養」と「社会保険における扶養」があります。

税金上の扶養とは

日本では、お金を稼いだら所得税や住民税を納付しなければなりませんが、一定の条件を満たした被扶養者は税金負担が軽減されます。また、税金上では、被扶養者のことを「扶養親族」と呼びます。

社会保険上の扶養とは

社会保険(公的健康保険や年金保険、介護保険などの総称)上の扶養は、被保険者が保険料を払うことなく社会保険に加入し、利用できることを指します。

たとえば、子供は社会保険料を自分で払っていませんが、病気やケガなどで医療機関を受診した際、窓口で健康保険証を提示すれば、支払う受診金額は大幅に減ります。これは、被扶養者として扶養されていて、健康保険を利用できるからです。

子供が成長し、社会人として収入を得るようになれば、子供は親の扶養から外れ、自分で社会保険料を負担します。

2つの扶養、条件は異なる

前述したように、扶養には上記2つの種類がありますが、被扶養者になれる条件はそれぞれ異なります。つまりそれは、扶養から外れる条件も異なるということですので、被扶養者に収入がある場合は特に注意が必要です。

扶養控除についても知っておこう

扶養控除(ふようこうじょ)とは、税金上の扶養に関する言葉。納税する人に税法上の控除対象となる扶養親族がいる場合、条件を満たせば一定金額の所得控除が受けられるというものです。

3世代の家族イラスト

扶養控除とは

所得税は、納税者の収入に対して課税されます。扶養控除を適用すると、収入から扶養控除額を差し引いた金額に対して課税されることになりますので、支払わなければならない所得税や住民税の負担が減ります。

控除額は、扶養親族の年齢や同居の有無などにより次のように定められています。

一般の控除対象扶養親族

扶養親族のうち、その年の12月31日時点での年齢が16歳以上の人。扶養控除額は38万円。

▷特定扶養親族

控除対象の扶養親族のうち、その年の12月31日時点での年齢が19歳以上23歳未満の人。扶養控除額は63万円。

▷老人扶養親族(同居老親等以外の者)

控除対象の扶養親族のうち、その年の12月31日現在の年齢が70歳以上の同居老親等以外の人。扶養控除額は48万円。

▷同居老親等

老人扶養親族のうち、自分や配偶者の直系尊属(父母、祖父母など)で、自分や配偶者との同居を常としている人。老人施設などに入所している場合は、同居しているとみなされないことがほとんど。扶養控除額は58万円。

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