今おしゃれに見せるのは〝小ワザ〟が効いたジレ！ポイントを解説【スタイリスト渡辺智佳の頭の中＃8】

カジュアルにもきれいめにもなる、”小ワザが効いているジレ”で華やかに

適度なトレンド感を効かせたきれいめベースのスタイリングにファンが多いスタイリスト渡辺智佳さん。さらに自身も子育て中なのでワーママのリアルなニーズに基づいたコーデも好評を博しています。

そんな渡辺さんがキーアイテムやシーン別にコーデを考える際、どんなことを重要視しているかを深掘りするこの企画。今回はオンにもオフにも活用できると、もはやワーママの定番アイテムになりつつあるジレについて聞きました。

【スタイリスト渡辺智佳SNAP】
シャリ感素材のジレで、モノトーンコーデを鮮度よく

「さっと羽織るだけでジャケット代わりになるきちんと感が出せるとあって、ジレはあっという間に浸透しましたね。オフィスではもちろん、この春の卒入園/学式のセレモニーコーデに取り入れてみた方もいると思います。私自身もジレのスタイリングをたくさん手がけた上で結論に至ったのが、秋冬に多かった黒、ネイビーあたりのベーシックなテーラードのジレは、襟のきちんと感が前面にでるのでインナーを変えても意外と印象が変わらないということ。

そういった経緯から、この春夏はぱっと見て”小ワザが効いてる”とわかるジレを取り入れる予定。軽やかなシャリ感素材だったり、肩にディテールがあるものや、ジレ自体がアクセントになるデザインなどちょっと個性的なものの方が映えるし、インナーとボトム次第できれいめからカジュアルまで着回しが効くんです。

個人的に買い足したのは上の写真の”ル フィル ”のノーカラージレ。すっきりとしたVラインとナイロンのシャリッと感が軽やかで、シンプルだけで洒落見えするところに惹かれて。夏はビスチェを中に入れ、白パンツで抜け感たっぷりに着こなします。他にもフェミニンなブラウス、シンプルなTシャツ、ニットなどいろんなインナーに合わせる予定です」

LOOK１：リッチカジュアルなフランス綾のジレ【ヴェルメイユ パー イエナ】

斜め方向にハッキリとした畝が表れているフランス綾素材に、グログランテープやフリンジがリッチカジュアルなアクセントのジレ。「小ワザが効いていてちょっと攻めている印象がありつつ、働くママにはありがたい品の良さも感じられる理想的なジレです。ゆったりめの白Tとカーヴィデニムに合わせるだけで洒落見え抜群。きれいめパンツで落ち着いたオンコーデに仕上げたりと、アレンジのしがいもあるのでおすすめ」

LOOK２：ボウタイブラウスを凜々しく見せるクラウドショルダーのジレ【アダム エ ロペ】

テーラード襟を内側に畳んだような襟と、肩先にギャザーを寄せた雲のようなふんわりとしたショルダーが特徴的なジレ。「ベーシックなブラックながら、ギャザーの立体的なショルダーと襟のデザインがひねりの効いた上級おしゃれを実現します。ボウタイブラウスと白レースパンツのフェミニンなコーデにさっと羽織るだけで、大人っぽい辛口な印象に」

LOOK３：×タイトスカートでレディライクに！ギンガムチェックのジレ【THIRD MAGAZINE】

夏らしいギンガムチェックのテーラードジレを、黒タイトスカートで女っぷりよく昇華。「ギンガムチェックのクラシカルな柄が、それだけで小ワザの効いた印象たっぷり。テーラード襟で長め丈の今旬デザインなので子供っぽさも皆無です。オンでは黒タイトスカートにキトゥンヒール パンプスでレディな雰囲気に。オフでは太めデニムなどに合わせてラフに着崩すのが断然気分です」

すっかり定着したジレは、夏は小ワザの効いたデザインや素材でアクセント使いに。まだまだブームが続くアイテムだからこそ、ちょっと攻めの姿勢が新鮮なおしゃれを実現しますよ。

「GU」「ユニクロ」などプチプラブランドはどう取り入れる？【スタイリスト渡辺智佳の頭の中＃7】

撮影／谷口 巧(Pygmy company／人物)、坂根綾子(静物)  スタイリスト／渡辺智佳　ヘア＆メーク／後藤若菜(ROI)  モデル／小濱なつき　構成／松崎のぞみ