所用とは?
会議やママ会などの集まりを断りたいとき、「所用があるので…」などと言った経験はありませんか? 会話の中で使われることの多い表現ですが、「しょよう」という同じ音でも「所用」「諸用」「所要」があります。似たような意味として「私用」も挙げられますね。
それぞれの違いはなんでしょうか? 本記事では、それぞれの意味や違いを紹介します。さらに所用の使い方や類語表現も解説しますので、ぜひ参考にしてみてください。
「所用」の意味
「所用」には大きく3つの意味があります。「用事や要件」「必要なこと」「用いること」です。つまり、「所用があるため欠席します」という言い回しでは、「必要(大切)な用事があるので欠席します」というニュアンスになります。
用事の内容が複雑だったり相手に言いにくかったりする場合に、用事の内容をぼかしながら伝えることができる表現です。
所用の注意点
ビジネスシーンでも使うことができる表現ではありますが、所用は敬語ではないので使い方には注意が必要です。「所要のため欠席します」という言い方は、丁寧な印象にはなりますがそもそも用事の内容を伝えていないので、ケースによっては大雑把で失礼にあたることも。
遅刻や急な欠席などの場合は、所用とまとめるのではなく理由を添えるように心がけましょう。
「諸用」「所要」「私用」の意味とは?
先にも少し触れましたが、所用と混同しやすい表現として、諸用や所要、私用が挙げられます。とくに諸用と所要は読み方が一緒なので、文字で表すときは紛らわしいですよね。ここでは、これらの意味と所要との違いについて一緒に見ていきましょう。
「諸用」の意味
「諸用」とは「さまざまな用事」のこと。ニュアンスは所用と同じです。「諸」という漢字は「諸々」などと使われ、「いろいろな」「さまざまな」という意味合いがあります。したがって、複数の用事がある場合などは、所用ではなく諸用が使われることが多いでしょう。
「所要」の意味
「所要」とは「ある事柄をなすために必要とされるもの」という意味です。馴染み深い言葉としては、「所要時間」などがありますね。実は、所要には所用や諸用のように、用事というニュアンスはありません。文章中では意味が変わってきますので、書き間違えには十分注意しましょう。
「私用」の意味
「私用」とは「個人的に使用すること」「個人的な用事」という意味です。類語に「私事」、対義語として「公用」が挙げられます。