セトリとは?何の略語?
「セトリ」は、音楽やミュージシャンのライブについての話題でよく聞かれる略語です。どのような意味なのか、詳しく解説します。
「set list」を略した言葉
「セトリ」とは、英語の「set list(セットリスト)」の略です。音楽業界の用語で、ライブなどの曲順や曲目を表します。
どのような曲順にするかは、ライブの盛り上がりを決める重要な要素。多くの場合、曲順だけでなく、どこでMC(トーク)を挟むかまでこだわって決められています。
ライブでは演奏する人だけでなく、多くのスタッフがひとつの目的のために動いています。セットリストがないと、どの順番で曲を披露するかを共有できず、スムーズな進行ができません。
ライブ中は演者やスタッフが曲の順番を把握できるよう、セトリは観客から目につかないモニターの近くや足元などに貼られるケースが多いです。
セトリの豆知識
「セットリスト」という言葉自体は、特に新しいものではありません。では、なぜ「セトリ」という言葉が広まったのか疑問を感じる人もいるのではないでしょうか。
SNSの普及で「セトリ」の認知度が高まる
「セトリ」という言葉は、SNSなどの普及によって、業界だけではなく一般的にも使われるようになったといわれています。アーティストの熱心なファンや、ライブに参加できなかった人にとって、当日どのような曲が披露されたのかは大きな関心事といえます。
ライブに行く前に、どんな曲が演奏されたのかを予習したり、行けなかったライブで新曲の発表はあったのかチェックしたりするために、セットリストを確認したい人もいるのです。
現在では、ライブ直後にファン同士で情報を共有するため、SNSなどを利用してライブのセットリストが拡散される機会が増えました。アーティスト側もファンのこのような心理を理解し、公演終了後に自ら公開するケースも散見されます。
セトリは会場ごとに変更される場合も
熱心なファンの中には、1回のツアーの中で何度もライブに足を運ぶ人も。そして、セトリは会場ごとやツアーによって変えられることも少なくありません。
新曲や新しいアルバムの発表とともにツアーを行う場合もあれば、「結成〇周年記念コンサート」というように、新曲がなくてもライブを開催する場合もあります。
新曲がある場合は新曲を中心としたセトリになりますが、ない場合は定番曲やリクエスト曲を中心とした構成になることも多いでしょう。アーティストの考え方や、どのように観客を盛り上げたいかによっても内容が変わることがポイントです。
ほとんどの曲を入れ替える場合もあれば、同じ曲で順番だけを変えるというケースも。大半は同じで、数曲だけ入れ替えるというのもよくあるパターンです。
セトリの使い方と例文
言葉の意味についてわかったら、使い方についても知っておきたいところ。スムーズに使いこなせるようポイントや例文を紹介します。
ライブに関して使う場合の例文
「セトリ」の意味がわかっても、どのような場面で使うのか悩むこともあるでしょう。セトリを使った例文を以下に挙げました。
【例文】
●前回のセトリは、青春時代のヒット曲が多くて感動した。
●セトリをチェックしてからライブに行くと、ライブをより楽しめる。
●人気曲はだいたいセトリの最後の方にくる。
●今回のセトリは、お気に入りの曲があまり入っていなかった。
ライブで目当ての曲が何番目に演奏されたのか、盛り上がりはどうだったのかなどを話す際に使われます。ラストの曲や、アンコールで演奏された曲を当てる目的でも使用されるケースが少なくありません。また、ライブ自体を評価する際にも、よく話題になります。