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2024.02.21

【施工】とは工事に関連する言葉|意味や読み方、「施行」との違いを紹介

「施行」は工事を行なうことを意味する言葉。主に建築関係で使われます。「しこう」と「せこう」2通りの読み方がありますので、言葉の使い方などを知っておきたいですね。この記事では「施行」との違いも紹介します。

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「施工」はどう読む? 意味も紹介

「施工」は、家づくりや工事現場などで見かける言葉ですが、「しこう」と「せこう」どちらで読むのか迷ったことはありませんか? どちらの読み方が正しいのか、「施工」の意味も含め紹介します。また混同しやすい言葉や、関連する言葉も見ていきましょう。

読み方は2通り

「施工」を辞書で調べました。

【施工】
▷読み方:しこう

工事を行うこと。せこう。
『デジタル大辞泉』(小学館)より引用

▷読み方:せこう

工事を実施すること。しこう。
[補説] 工事関係者などの間で慣用的に使われる。また、「施行(しこう)」と区別して、一般でも言うことがある。
『デジタル大辞泉』(小学館)より引用

「施工」は、建築関係で使われる言葉。「マンションの施工をする」は「マンションの工事を行なう」という意味になります。

どちらの読みでもOK

「施工」は、「しこう」と「せこう」どちらの読み方もできます。どちらで読んでも間違いではありませんが、「施行(しこう)」と区別するために、「せこう」と読む方が多いかもしれません。迷った場合は「せこう」を使うといいですね。なお、建設会社や建築会社などの専門分野では「せこう」と読むことがほとんどです。

都市開発

(c)Adobe Stock

「施工」「施行」違いは

上述した「施行」との違いを見ていきましょう。漢字と読み方ともに似ているため、誤用や混同が生じやすいのですが、2つの言葉はまったく違う意味を持ちます。

「施行」の意味

「施行」についても辞書で調べてみました。

【施行】
読み方:しこう

1:実際に行うこと。政策・計画などを実行すること。実施。せぎょう。しぎょう。「命令を—する」
2:法令の効力を発生させること。せこう。「新税法を—する」
『デジタル大辞泉』(小学館)より引用

「施行」も実行することを指しますが、この言葉は政策や計画に使われることが多いと考えてください。一般的には「2:法令の効力を発生させる」の使い方が多いかもしれません。法律関連で「施行」を使う場合は「せこう」と読むことがほとんどです。

「施行」には、僧侶や貧しい人に施し与えることや、命令を伝達して実行させること、その命令書という意味もあり、この場合の読み方は「せぎょう」「しぎょう」。読み方が異なりますので、把握しておくといいですね。

「施工」と「施行」の違いは?

「施工」は工事を行なうことを意味し、「施行」は法律や政策、計画に関連する意味を持ちますから、2つの言葉の意味はまったく異なります。類義語でもありませんので、注意してください。

地球と本

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「施工」の使い方をチェック

ここからは、「施工」という言葉の使い方をチェックします。例文を挙げますので参考にしてくださいね。

例文で紹介

《例文》
・施工をお願いした業者に連絡し、点検に来てもらうことにした
・来月末に下水道管を施工するという案内が来ました
・施工不良が生じることのないよう、慎重に進めたい
・施工会社の選定はとても大切だ

「施行」は「行なう」「する」などの言葉を添えて使うことが多いでしょう。また、「施工」自体に工事を行なうという意味があるため、「工事を施工する」のように表現するのは誤用。この点は、注意したいところです。

「施工」を使った言葉を紹介

「施工」を使った言葉を見ていきましょう。さまざまな表現がありますが、いずれも工事が関係します。家の建築やリフォーム、リノベーションなどで使われる言葉もありますので、意味を把握しておくといいでしょう。

「施行」を使った言葉

・施工図(せこうず)
意味:土木建築工事で、実施設計図に基づいて作られる各種工事の詳細な図面。各種設備と建物との取り合いや、施工に際しての詳細な寸法などが示されています。

・施工管理(せこうかんり)
建設工事の際、工事現場における施工の全体管理や監督をすること。人員や材料、方法、機械などの管理に加え、施行計画の策定や工程、品質、原価などの管理を行ないます。施工管理には、高い専門性が求められるため、国家資格が必要です。「一級施工管理技士」あるいは「二級施工管理技士」の資格取得が求められるでしょう。

・施工不良(せこうふりょう)
何かしらの影響を受け、不良個所が発生すること。湿度や強い風などの自然による状況の変化、人為的なミスなどにより生じることが多いでしょう。中には、予算を抑えることなどを目的に悪質な施工が行なわれ、施工不良が発生するケースもあるとされます。

・施工主(せこうぬし)
工事の依頼を受け、中心となって工事を行なう業者のこと。工事を受注した組織あるいは人のことを指します。

なお、工事の依頼をする人や団体、組織を「施主(せしゅ)」、建築物の家主となる人を「建築主(けんちくぬし)」と言います。これらも混同や誤解が生じやすい言葉かもしれません。

緑の街

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「施工」に似た言葉も紹介

「施工」に似た言葉を紹介します。それぞれの意味と、「施工」との違いをチェックしていきましょう。

「着工」

土木・建築などの工事を始めることの意。「ちゃっこう」と読みます。「着工」は基準を満たさないと開始できません。工事の対象によりさまざまな基準が設けられており、それを守らない場合、法律違反とみなされることもあります。

「施工」は工事を行なうことを指しますが、「着工」は工事を始めることを表します。

《例文》
・新工事の着工時期が決まり、打ち合わせで共有された

「竣工」

建築工事や、土木工事がすべて終了することを表す言葉。「しゅんこう」と読みます。工事がすべて終わったあと、竣工検査が行なわれますが、それをクリアして施主が使える状態になったことを表すと考えてください。

建物や建築物が完成すると「竣工式(しゅんこうしき)」を行なうことがあります。これは、無事に完成したことを祝うとともに、関係者などに披露するための式典のこと。竣工式を終えると、施主の持ち物になるとイメージするとわかりやすいかもしれません。

最後に

「施工」について紹介しました。「しこう」「せこう」のどちらで読んでもいいとされていますが、一般的には「せこう」が知られているかもしれません。読み方や漢字表記が類似する「施行」は、法律などに使う言葉ですので、誤用や混同しないようにしたいですね

「施工」は、インフラの工事だけでなく、住居に関連する工事でも使います。「着工」「竣工」とともに、意味を把握しておくことをおすすめします。

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