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LIFESTYLE インタビュー

2024.05.13

MEGUMIさんの10年を支えた“心に効く美容”とは?「大人世代の美容で大切なのは、実は“自分の心のあり方”」

自分の肌で試して良かった美容法を惜しみなくシェアした書籍『キレイはこれでつくれます』(ダイヤモンド社)が50万部を突破したMEGUMIさん。5月12日に上梓する新刊『心に効く美容』では、この10年でたどりついた「疲れているときや辛いとき、自分の心が救われたと実感した美容や思考法」について紹介しています。心や身体をケアすることで肌も人生も前向きに好転していく。MEGUMIさんのサプリメントのようなトークをお届けします。

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本当は全然強くない私を支えてくれた“心に効く美容”

──MEGUMIさんの美容の著書は2作目ですが、今作はよりいっそう心に響くものを感じました。執筆の際はどのようなことにこだわられたのでしょうか。

前作ではとにかく、表面的な美しさを磨くことを追求しました。でも今作は少し視点を変えて、“美肌は心も強くしてくれる”という側面にこだわってみたのです。これまで1000以上の美容法を試してきた私が今いちばん体感しているのが、女性の美には、肌の「美容法」と心の「思考法」の両輪のケアが欠かせないという点です。

たとえば、肌がきれいになればちょっと幸せな気分になって、マインドも変わります。最新の美肌ケアをあの手この手で試したら、誰でも表面的にはキレイになれる時代なのかもしれません。けれども心が弱ってしまっている局面では、いくら表側だけを磨いても、感情の波や悲しみは外から透けて見えてしまいます。人の目には“あの人キレイだけど、何か寂しそうだね”と映ってしまう。それは本当の美しさとは違いますよね。

外側の美容によるマインドの変化と、心の安定感がもたらす内側からの美しさのふたつをかけ合わせることで、自己肯定感も培われていく。そのあたりが本書で最もお伝えしたい部分ですね。

私自身のことを言えば、“MEGUMIさんってメンタルが強そうで安定してる”と言っていただくことが多いのですが、実はすごくもろくて、もしかしたらみなさん以上に感情に起伏のあるタイプかもしれません(笑)。

一生懸命お手入れをしてほうれい線は消えたけれど、しかし人生における“心の危機”に直面したとき、表面のケアだけで美しさを保つことの難しさも痛感しました。そんな私が自分自身の“心のたづなを引く”ために専門家の先生に教わりながら懸命に奮闘し、壁にぶつかったり、心がくじけたときに出合った思考法や美容法、アイテムの中から“これは効く!”と実感したものをすべて本書に詰め込みました。

MEGUMIさん横顔の寄りのショット

──“心の危機”に直面した経験について書かれた章の “弱さを背負って強く生きていく”という言葉もとても印象的でした。

自分の中では、年をとればとるほど、痛みは大きくなっていくものだという感覚がありましたね。私は人生で別れの感情がいちばん苦手なのですが、たとえば息子が留学して子育ての手が離れたり、大切な友人が亡くなってしまうなどの究極的な別れが若いときに比べて少しづつ増えていきます。心は悲しみに飲み込まれそうなのに、時代の空気は“前を向いてポジティブに”と、私たちの現実よりもハードルが高めの設定になっていたりします。

また、40代ともなれば気づけば職場で自分が現場監督のようなポジションになっていて、年齢を重ねるイコール人としての影響力も強くなっていくので、弱いままではいられません。自分の傷つきや弱さを自覚しながら、自分で調整して前を向いていかなければなりません。“弱さを背負って強く生きていく”というのはそんな背景から生じたマインドです。

それでも、あきらめずに自分の心を整えていくと、“今、ちょっと楽しいかも。友達に連絡してみようかな”と思える瞬間が必ずやってくると思います。新しい趣味を始めてみようとか、人によっては起業を思い立つなど、人生の別の扉が拓けるきっかけにもなったりします。表側の美を磨きながら心の中も少しづつ整えることでネガティブなマインドが薄れてゆき、良い思考がめぐって好ましい行動がとれるような変化が訪れます。そのゆるやかな積み重ねで人生そのものも好転していくことは、私自身が今実感しているところです。

自分を幸せにしてくれるおすすめの美容は“自宅で湯治”“浄化スクラブ”“腸マッサージ”

MEGUMIさん バストショット

──自分を幸せにしてくれる美容法を、本書から3つ教えてください。

身体へのアプローチは心の変化にいちばん効きます。悲しいことがあって精神的に参っているときって、身体が冷えて固まっていることが多いんですよ。そうなるとどうしてもマインドがネガティブな方向に引っ張られてしまいます。心に直接アプローチをする前に、まずは身体をケアすることからおすすめします。

● 究極の疲労には“家で湯治”をして身体をゆるめる
心も身体も疲れ果ててしまったら、休日は温泉に行ったときのようにのんびりと家で一日に3〜4回、40度のお湯に何度も出たり入ったりしてみましょう。お気に入りの入浴剤を入れて、レモン入りの白湯で水分補給することも忘れずに。まずは身体からゆるませて、いい香りだなぁと嗅覚からもリラックスして、お湯の中でいいことだけを思い出すひとときはすごく効果的だと思います。

●ヒートアップした頭は死海の塩で“浄化スクラブ”
現代に生きる私たちはタスクの多い毎日についつい頭がヒートアップしてしまいがちです。私は死海の塩が入ったSABONのヘッドスクラブを使って週2回ほど、シャンプー前の頭皮を浄化させるように洗い流します。すると視界が開けて頭がスッキリ、気持ちもニュートラルに。ラベンダーの香りがお気に入りです。

●“腸マッサージ”でメンタルを前向きに
究極に辛いときには食欲すらもなくなってしまうので、腸が固まってしまうこともありますよね。脳と腸には相関があり、腸の状態が脳の状態に影響を及ぼすとも言われています。腸が固いときには精神にも固さが感じられます。そんなときには腸を柔らかくするマッサージを。ゆったりと揉みほぐすうちにお腹がゆるんできて、ふわーっと血流がめぐってきます。

脳への処方箋としては、瞑想をしてみることもおすすめです。特に“今この瞬間”に集中する練習になるマインドフルネスがよいでしょう。人の脳は無意識のうちに一日に何万回も何かしらの思考をしているんです。変えられない過去の出来事を後悔したり、未来の出来事を恐れたりしていると、脳がリラックスできない状態が続きます。マインドフルネスを3分間行って、ただひたすら自分の呼吸だけに集中することで、心が洗われるような感覚を味わえます。

自分のためだけにつくる“丁寧なごはん”に癒されて

MEGUMIさん ショルダーショット

──日々の生活の中で心や身体に良いことを積極的に実践されているMEGUMIさんが、今いちばん楽しみにしているのはどのような瞬間ですか。

本当に地味なのですが、週に1度、丁寧につくった食事を食べることが今の楽しみかもしれません。きれいに家を掃除して花を飾って、土鍋でご飯を炊いて、自分のためにおかずを3品つくるともう、これ以上はない幸福感を感じて“ああ、今めっちゃ豊かだな”という気持ちになりますね。

お魚を焼いて、菜の花のおひたしや牛肉の煮物をつくって、だしを丁寧にとった大根の味噌汁に卵かけご飯みたいな。それは幸せで最高な気分になりますよね(笑)。

──彩り豊かな美しい食卓が目に浮かびます。

これは子育てをしていたときには味わえなかった感覚なんです。家族のために毎日食事をつくるというのは大変なことでしたけれど、今は自分のためだけにつくっている。それがこんなにも幸せなことだとは思いませんでした。

──丁寧な暮らしとはまたひとつ違うご褒美感がありそうです。

そうですね。日々多くのミッションに追われて、闘うように毎日を生きていますので(笑)、野菜を切って料理するとか、それを食べて幸せだなぁと感じることによってフラットで人間らしい感覚を取り戻しているようなところがあるんですよ。外で闘うために感情をフラットに戻している、それを繰り返しているようなイメージですね。

──人生の中の“読点”のような瞬間が大切になってくるわけですね。

少し立ち止まって“今この瞬間に気持ちを向ける”ことって、絶対に大切なんですよ。最近、たまに海外にいる息子にふらりと会いに行って、ご飯をつくって一緒に食べたりしているんです。それが私にとっては“自分がまた元気に走り出すためのつかのまの休息”になっているのだと思います。

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『心に効く美容』

著 MEGUMI
講談社
発売日:2024年5月12日
1,650円(税込)

 

Profile

MEGUMI

めぐみ/俳優・タレント。1981年、岡山県生まれ。俳優としての目標を掲げてからはドラマや映画、舞台などに精力的に出演。第62回ブルーリボン賞にて映画『台風家族』と『ひとよ』の2作品で助演女優賞に輝く。近年は“女性であることを最大限に経験してそれを伝え、世の中の女性をしあわせにする”ことを人生のモットーに幅広く活躍。金沢の古民家カフェ『たもん』の経営のほか、映像プロデューサーや事業家としても活動中。23年に刊行された著書『キレイはこれでつくれます』(ダイヤモンド社)は発行部数50万部を突破。 5月には自身でプロデュースした化粧品も発売予定。

撮影/髙木亜麗 スタイリスト/斎藤くみ ヘア&メーク/エノモト マサノリ 構成/谷畑まゆみ

シャツ¥58,300(ハルミ ショールーム〈アキラナカ〉)ピアス¥5,500(ロニ)バングル¥108,900・シルバーリング¥42,900(アフターシェイヴクラブ)

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