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2025.01.02

ビジネス用語のアジリティとは?意味やメリット、高める方法も

最近使われるようになってきたビジネス用語に「アジリティ」があります。職場で「アジリティを高めよう」といわれても、ピンと来ない人は多いかもしれません。アジリティの意味や高め方が分かれば、それが自分や職場にどのような影響を及ぼすかもイメージできるでしょう。

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アジリティのビジネス的な意味

ビジネスの分野において、アジリティはなぜ注目されているのでしょうか?ビジネス用語としてのアジリティがどのような意味を持つか、スピードやクイックネスとの違いと合わせて解説します。

急いでいるビジネスマン

(c)AdobeStock

元の意味は「機敏さ」

アジリティは、英語の名詞「agility」に由来する言葉で、「機敏さ・素早さ・敏しょうさ」という意味です。スポーツ分野で使われていましたが、最近はビジネス分野でも使われるようになりました。

ビジネス分野では、状況変化にすぐ対応できるような、個人・組織の機敏性をいいます。具体的には意思決定のスピードや、状況に合わせた役割分担の柔軟さなどがアジリティを高めます。

変化が早く予測の難しい現代において、アジリティはビジネスで生き残るために重要なキーワードです。

アジリティー【agility】 の解説
1 機敏。軽快。敏捷さ。鋭敏さ。
『デジタル大辞泉』(小学館)より引用

スピードやクイックネスとの区別

スポーツでは、速さを3種類に分けた「SAQ」という考え方があります。Sはスピード(Speed)で、単純な速度としての速さを指します。走るときの速さのイメージです。

Aはアジリティ(Agility)で、進む方向が分からない状態から、目標に反応して的確に方向転換できる速さです。前もってゴールが分からないので、判断力とスピード・方向を柔軟に調節できる力が問われます。

Qはクイックネス(Quickness)で、反応の速さをいいます。止まった状態から動き出し始めるまでの時間が短いかどうかです。

アジリティが高いとどんなメリットがあるか

アジリティの意味が分かれば、次はビジネスに与える効果が気になるかもしれません。対応の柔軟さや業務の効率化にもつながる、アジリティの組織的なメリットについて紹介します。

走っている人たち

(c)AdobeStock

想定外の状況にも柔軟に対応できる

アジリティが高い組織は、急な状況の変化にもうまく対応できます。問題が起きたとき、社員がそれぞれ素早く的確に、自分にできる対策を判断・実行できるからです。

上司の判断をただ待っているだけでは、対応が後手に回り、事態の収拾が難しくなる可能性があります。

組織のアジリティが高ければ、問題を解決するスピードやチャンスをつかむ確率が上がります。ビジネス競争において優位に立ちやすい強みです。

仕事が効率化し社員の主体性が高まる

アジリティの高い組織は、各社員が状況に合わせて判断し、主体的に動けるような仕組みがあります。

基本的な報告・連絡・相談は必要ですが、あまり重要ではない会議や報告はいらなくなります。課題の発見から対処までの対応が早くなり、分析・改善までのサイクルもスムーズになるでしょう。

それぞれの社員が主体的に動ければ、時間や労働力が効率的に活用されるので、組織全体のパフォーマンスも上がります。

現場の知識と経験を増やせる

ある会社の対応が早く的確だとすれば、それは現場において、他社よりも多くの判断・実践が行われていることになります。

例えば、新商品に対する顧客の評価や指摘にしっかり対応し、より良い商品の開発につなげるといったサイクルをスピーディに回せるということです。

商品の生産や販売などを数多くこなせば、社員個人や組織のノウハウが蓄積されます。さらに、ノウハウを基に判断・実践を繰り返し、よりアジリティが高まるという好循環も起こります。

組織のアジリティを高めるには?

組織のアジリティを高めるにはどうしたらよいのでしょうか?社内コミュニケーションや業務プロセス、社員の裁量権といった視点から、アジリティを高める方法を紹介します。

業績

(c)AdobeStock

情報を一元化し、社内コミュニケーションを円滑にする

組織のアジリティを高めるには、スムーズなコミュニケーションが必要です。そのためによく利用されるのはビジネス向けのツールです。

例えば、ビジネス向けチャットツールを導入し、社内の情報共有や書類の承認を効率化する方法が挙げられます。

社内外の情報を一元化すれば、各社員がいつでも判断材料として活用できるのもメリットです。立場によって情報格差が起こりにくくなり、適切な判断を下すための条件が整えられます。

業務プロセスを効率化する

業務プロセスの中で非効率な部分を見直して、改善することも不可欠です。単調な作業の繰り返しを手作業で行っていないか、書類によるやりとりをデジタル化できないか、といった業務プロセスの再点検をしましょう。

業務を効率化するには、組織の長期的な目標をはっきりさせ、業務全体を見える化しなければなりません。時間も手間もかかる取り組みですが、将来を見越して組織の競争力をアップするには重要なことです。

社員がスキルアップし自由に動ける環境をつくる

社員がそれぞれ主体的に動けるようになるには、スキルアップと裁量範囲の広さがポイントです。スキルアップのためには、社員の判断力や解決力を高めるための学習環境が大切です。

また、個人がある程度自由に動ける裁量権がないと、主体性を生かすことはできません。主体的に動いて成果を出せるようになれば、社員のモチベーションも上がります。

アジリティを高めるには、何でも組織の上層部が決めるのではなく、同じ目標を共有しつつ個人の権限を強める体制が求められます。

社会の変化が加速する現代では、個人や組織に柔軟性を持たせるアジリティが重要です。これにより、迅速で的確な判断が可能になり、対応力が向上します。

メイン・アイキャッチ画像/(c)AdobeStock

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