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2025.03.13

ブラッシュアップの言い換え表現とは?部下に伝わる言葉を使おう

部下に指示を出す際「ブラッシュアップ」という表現を使うと、意図が正確に伝わらないことがあるかもしれません。より適切な言い換え表現を知ることで、コミュニケーションの質の向上が期待できます。本記事では、「ブラッシュアップ」の言い換え表現について解説します。

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ブラッシュアップとは?

言い換え表現をボキャブラリーに加えるには、まず「ブラッシュアップ」について正しく理解している必要があります。改めて意味をおさらいして、下地を整えておきましょう。ブラッシュアップの意味とメリットを解説します。

今あるものをよりよくすること

ブラッシュアップとは、既存のものをよりよい状態に磨き上げる行為を指す言葉です。ブラッシュアップの本質は、単なる修正ではなくクオリティの向上を目指すという点がポイントです。ブラッシュアップは既存のものを基に、一段と高い完成度や効果を追求する過程について表します。

ブラッシュアップ【brushup】 
[名](スル)みがき上げること。学問などの再勉強や鈍った腕や技のみがき直し。また、一定のレベルに達した状態からさらにみがきをかけること。「留学で英語を—する」
小学館『デジタル大辞泉』より引用

語源は英語の「brush up」で、「忘れていたことを勉強し直す」「復習する」「身だしなみを整える」などの意味を持つ言葉です。磨き直し・知識を取り戻すといったニュアンスが強く、日本語の「ブラッシュアップ」とは意味合いが異なるため注意しましょう。

では、英語で「ブラッシュアップ」を表現する際、どの単語を選べばいいのでしょうか? そちらは記事後半で解説しますので、ぜひ最後までチェックしてみてください。

ブラッシュアップのメリット

ブラッシュアップには、多くのメリットがあります。1つ目は、作品や提案の質が向上し、より説得力のある内容になること。これにより、クライアントや上司からよい評価を得る可能性も高くなるはずです。

次に、新たな視点や発想が生まれやすくなること。見直しの過程で、当初は気づかなかったアイデアが浮かぶケースも珍しくありません。新たな切り口を取り入れた製品や提案は、一層完成度の高いものになるはずです。

スキルをブラッシュアップさせれば、個人の能力向上が実現できます。その中で習得した新たなスキルを仕事に生かせば、さらなるキャリアアップも夢ではありません。

ビジネスでのブラッシュアップの使い方

オフィスで会議中の写真

(c)Adobe Stock

ブラッシュアップの意味やメリットを確認したら、どのように使うのかを把握しておくことが大切です。実際の使い方を知ることで、言葉に対する理解がもっと深まります。本項では、言葉を使うシーンや例文を紹介します。

ビジネスでのブラッシュアップの使い方は?
  1. ブラッシュアップを使うシーン
  2. ブラッシュアップの例文

ブラッシュアップを使うシーン

ブラッシュアップを使うシーンは、主に業務や製品の改善などを指示する場面です。たとえば、企画書の内容を充実させる際には、データ分析の深化や論理構成の見直しを図ることで、文書の完成度向上が見込めます。

また、製品開発の場面でも盛んに登場します。製品開発プロセスで試作品の完成度を高めるときには、ブラッシュアップとして機能の向上やデザインの洗練を求めるのが一般的です。

さらに、個人のスキル向上を促す場面でも使われることがあります。プレゼンテーション能力の強化や、専門知識の拡充などを求めるシーンでの使用が多いといえます。

ブラッシュアップの例文

ブラッシュアップという言葉を使った例文とその意図を紹介します。

「この企画書をブラッシュアップしてください」と上司に言われたら、内容の充実や構成の改善が求められていると考えられます。たとえば、「データの追加」「ターゲット分析の深化」「競合との差別化ポイントの明確化」などの作業が必要です。

「プレゼン資料をブラッシュアップしてほしい」と言われた場合、「視覚的要素の強化」「ストーリー性の向上」「説得力のあるデータの盛り込み」などが期待されています。

「営業力をブラッシュアップする」という言い回しならば、「商品知識の拡充」「コミュニケーション能力の磨き上げ」「顧客ニーズの把握力強化」を求めているとの推測が可能です。

ブラッシュアップの言い換え表現

スキルアップする女性の様子を表したイラスト

(c)Adobe Stock

部下や後輩に「ブラッシュアップしてほしい」旨を伝えるとき、場合によっては「ブラッシュアップ」以外の言葉を使うほうが、細かなニュアンスが伝わりやすいことがあります。ビジネスシーンで使える言い換え表現を4つ紹介します。

ブラッシュアップの言い換え表現4選
  1. 練り上げる
  2. 洗練させる
  3. 練磨する
  4. スキルアップ

練り上げる

ブラッシュアップの言い換え表現として、まず挙げられるのが「練り上げる」です。この言葉を使うことで、部下に対して「質的な向上を目指す」というニュアンスを伝えられます。

一例ですが、「この企画書をさらに練り上げてください」と指示すれば、より深い検討と改善を求めていることが伝わります。

ほかにも「プレゼンテーションの内容を練り上げる必要があります」と言えば、聴衆の反応を想定しながら、もっとわかりやすく印象的な内容への改善を求めていることが伝わるはずです。

洗練させる

「洗練させる」もブラッシュアップの効果的な言い換え表現です。この言葉は、部下に「質的向上と同時に、垢抜けた印象を目指す」というニュアンスを伝えられます。

「このプレゼン資料をもう少し洗練させてください」と言えば、視覚的な美しさと内容の説得力を高める必要性が示唆できます。「営業アプローチを洗練させる必要があります」という言い回しなら、より効果的で洗練された営業手法の開発を促すことが可能です。

製品開発においても「デザインをさらに洗練させて、ユーザー体験の向上を目指そう」といった使い方ができます。

練磨する

やや難しくなりますが、「練磨する」という表現も適切です。この言葉は、「スキルや知識を強化する」という意味で使われるブラッシュアップの言い換え表現。部下への指示出しの際に使えば、「継続的な努力による技能向上」を求めていることを伝えられます。

「チームの問題解決能力を練磨する必要があります」と表現すれば、さまざまな課題に取り組むことで経験を積み、高度な問題にも対応できる力を養成するという目的が伝わるでしょう。

また、「プレゼンテーションスキルを練磨しましょう」といった言葉なら、繰り返しの練習と改善が必要だと理解してもらえるはずです。「営業力を練磨する」の場合は、顧客理解を深め、説得力のある提案力を磨くことを指します。

スキルアップ

意外なところでは、「スキルアップ」もブラッシュアップの言い換え表現として使えます。ただし、言い換えられるのは「技能や能力を向上させる」という意でブラッシュアップを使う場面に限定されますので、注意しておきましょう。

たとえば「このプロジェクトを通じて、マネジメント能力をスキルアップさせましょう」と伝えることで、業務を通じた具体的な成長を促せます。

「プレゼンテーション能力のスキルアップが求められています」と言えば、話し方や資料作成の技術を磨く必要性を示唆できます。

ブラッシュアップの英語の言い換え表現

リングノートの表紙にBrush upと書かれており、そのそばに男女の人形が置かれている写真

(c)Adobe Stock

社内公用語として英語を採用している企業に勤めている場合、英語の言い換え表現が必要な場面があるかもしれません。

冒頭で紹介したように、英語の「brush up」は日本語の「ブラッシュアップ」と意味合いが異なるため、ビジネスシーンではより適切なほかの表現を使用しましょう。代わりとなる英語表現を3つ解説します。

ブラッシュアップの英語の言い換え表現3選
  1. refine
  2. polish
  3. make~better/improve

refine

「refine」は、ブラッシュアップの英語表現として適切な言葉です。この単語は「洗練させる」「磨き上げる」「精製する」といった意味を持ち、ビジネスシーンでよく使用されます。

「refine」は、既存のものを基に改善を加えるニュアンスが強く、部下へ資料の改善を依頼する際に効果的です。たとえば、「Let’s refine this proposal.」(この提案を洗練させましょう)のように使えます。

また、「We need to refine our strategy.」(戦略を練り直す必要がある)など、方針や計画の見直しを促す場面でも活用できます。

polish

「polish」も、ブラッシュアップを表す英語表現のひとつです。靴や家具など形あるものを「磨き上げる」という意味を持ちながら、スキルや文章を「洗練させる」というニュアンスも持ち合わせています。後者の意で使われる場合は、ブラッシュアップの言い換え表現のひとつとして数えられます。

「Let’s polish this presentation before the meeting.」(会議前にこのプレゼンテーションを磨き上げましょう)のように使うのが一般的です。

ほかに「We need to polish our communication skills.」(コミュニケーションスキルを磨く必要があります)など、個人やチームのスキル向上を促す場面でも活用できます。

同僚との口語での会話であれば、ややカジュアルな「polish up」を使うのもよいでしょう。

make~better/improve

「make~better」もまた、ブラッシュアップを簡潔に表現する英語フレーズです。「make」と「better」の組み合わせで、「よりよくする」「改善する」「向上させる」という意味を表します。

「Let’s make this report better.」は「この報告書をブラッシュアップしましょう」という意味になります。

具体的な改善点を示す際には「We need to make the data analysis better by adding more recent statistics.」(最新の統計を追加してデータ分析を改善する必要があります)のように使えます。

この表現は直接的でわかりやすく、特に同僚や部下へ指示する際に効果的です。ただ、refineよりもわずかにカジュアルなため、フォーマルなシーンでは、同じ意味を示すimproveを使って「We need to improve the data analysis.」のように置き換えるとよいでしょう。

メイン・アイキャッチ画像/(c)Adobe Stock

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