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LIFESTYLE 職場の悩み

2024.11.28

男女の【産休・育休】7割が「増えた」と実感。業務を円滑に進めるために必要なこととは?

江崎グリコが行った「育休取得における対象者と上司の意識調査」によれば、男女の産休・育休は7割が「増えた」と実感しているという調査結果が出ています。一方で約4割が「申請にためらいがある」との回答も。調査結果を紐解きながら、業務を円滑に進めるために必要なことなど、改めて確認していきましょう。

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産休や育休、取れていますか?

男性も女性も平等に産休・育休を取る制度や風潮が、徐々に浸透しつつある昨今。実際、みなさんご自身や職場などではいかがでしょうか。増えているという実感はありますか?

今回は、江崎グリコが行った「育休取得における対象者と上司の意識調査」の調査結果をもとに、産休・育休の実態と、今ある課題を紐解きます。

産休・育休取得時に、業務を円滑に進めるために必要なこととは? 産休・育休を取りやすくするための雰囲気作りも必要? 一緒に改めてひとつずつ確認していきましょう。

「育休取得における対象者と上司の意識調査」の調査結果をチェック

。「あなたの会社では、男女の産休・育休の取得がここ数年で増えたと感じますか?」

まずはこんな質問から。「あなたの会社では、男女の産休・育休の取得がここ数年で増えたと感じますか?」という問いには、「とてもそう思う」(30.2%)「まあまあそう思う」(43.4%)と、全体の73.6%が増えたと実感している結果になりました。

2022年に育休制度が改正され、見直しを図っている企業も多そうです。実際、厚生労働省の調査によれば、2023年度には、調査開始から初めて「男性の育休取得率」が30%を超えたのだとか。

「産休や育休を取得する際、取得者や上司はどのくらい前から準備が必要か知っていますか?」

一方、「産休や育休を取得する際、取得者や上司はどのくらい前から準備が必要か知っていますか?」という質問に対しては、票がばらける結果となりました。

特に育休取得者および予定者が「十分に理解し人に説明できる」と答えた割合はたったの10.0%。上司も22.0%と低く、まだまだ課題はあるようです。

産休・育休を取ることに不安はある?

「産休・育休取得で特に不安を感じることはなんですか?」

「産休・育休取得で特に不安を感じることはなんですか?」という問いには、「給与の減少」(44.4%)、「復帰後のキャリア」(34.8%)が上位に。仕事を一時的に離れることで、自身のキャリアに不安を感じるという声が多く挙がりました。

さらに「引継ぎ相手の負担」(32.4%)、「復帰後の協力的な環境」(27.6%)、「欠勤が増えることへの罪悪感」(27.2%)、「上司や同僚の理解」(24.4%)と続きます。十分な理解を得られるかどうか…という点で、不安に思っている人も多いことが浮き彫りとなりました。

「育休の申請にためらうことはありましたか?」

「育休の申請にためらうことはありましたか?」という質問には、42.0%が「ある」と回答。

理由として「社内に迷惑をかけてしまうから」(47.6%)が群を抜いて多く、次いで「育休をポジティブにとらえてくれる社風ではないから」(20.0%)、「会社の制度が理解しきれていないから」(17.1%)、「育休を取得する人が少ない職場のため」(17.1%)となりました。

中には「育休取得者が辞職・役職が下がる事例があるから」(14.3%)という答えも。給与面や引継ぎの負担など、育休をためらう理由には、複雑な背景がありそうです。

上司のフォローは十分?

「部下の産休・育休の不安に関して十分にフォローできていると感じますか?」

では、実際職場では、上司から部下への産休・育休のフォローはできているのでしょうか。

上司に対して「部下の産休・育休の不安に関して十分にフォローできていると感じますか?」と尋ねたところ、45.6%が「とてもそう思う」「まあまあそう思う」と回答。

しかし「部下の産休・育休のフォローについて不安を感じたことがありますか」という問いでは、48.8%が「ある」と回答するなど、フォローする側にも課題は多くありそうです。

「部下の産休・育休のフォローについて不安を感じたことがありますか」

具体的な不安要素としては「フォローによって、チーム内に不公平感が生まれないか不安になる」が38.4%。ほか「ハラスメントにならないか不安になる」(24.8%)、「保育園や幼稚園などのプライベートまでフォローしづらい」(19.2%)などが挙がります。

中には「何をフォローしたらいいのかがわからない」(18.8%)など、職場の理解がまだまだ不十分である現状が垣間見えます。

職場で産休・育休の理解を深めるためには?

赤ちゃんの手

(c)Adobe Stock

産休・育休取得者と、職場での周りの理解・制度があってこその、円満な休暇の取得。では、相互に理解を深めるためには、具体的にどんなことが必要なのでしょうか。

アンケートで「実際にあるとよい引継ぎ制度やフォロー体制」について質問を行ったところ、「職場復帰する時の流れを産休に入る前から確認したかった」(30代女性)、「引継ぎマニュアルを整備したほうがいい」(30代男性)などの声が聞かれました。

子育てにおける課題解消を目指す江崎グリコでは、産休・育休取得前後に、取得者本人、上司、同僚、それぞれの立場で時系列に沿ったタスクを確認できるチェックリストを作り、円滑に産休・育休取得を進められるような取り組みを始めています。

例えば「取得の3か月前には上長と事前相談をする」など基本的なことから始まり、取得1か月前には「チーム内周知を行う」「フォロー体制を決定する」など、細分化。中には「緊急時の個人連絡先を上司へ連絡しておく」など、案外やっておけばよかった! というような見落としがちな項目の洗い出しも忘れません。

そして何より、日常的に業務情報をチーム内で共有しておくことや、定期的なコミュニケーションを図ることも大切そうです。

出産・育児を取り巻く環境は日々変化しています。昨今では、男女ともに産休・育休を取得して子育てを行う体制が、より求められています。

職場でのサポートが必要となるのは、産休・育休に限った話だけではありません。日々お互いの業務や状況を理解し、都度円滑なサポートができるように体制やマニュアルを整えたり、普段からコミュニケーションをしっかり取ったりしておくのは、職場全体にとって大切なことかもしれませんね。

【調査概要】
「育休対象者と上司の意識調査」
調査期間:2024年10月11日~10月15日
調査対象:育休経験者および育休取得予定者 250名、育休申請を受けた経験のある上司 250名(計500名 男性352名、女性148名)
調査方法:インターネット調査
調査主体:江崎グリコ株式会社

メイン画像/(c)Adobe Stock

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