より柔らかい印象を与えるバリエーション
「お願いしたく」の表現が堅すぎると感じる場合は、以下のような言い回しも活用できます。
「お目通しいただければ幸いです」
「ご確認いただけますと助かります」
上記は、依頼をしつつも控えめで柔らかい印象を与えることができるでしょう。
「お願いしたく」と類似する表現と比較
「お願いしたく」と似た表現は多く存在しますが、それぞれニュアンスや使いどころが異なります。ここでは、類似表現との違いを比較しながら解説します。
「お願い申し上げます」「お願いしたいところです」
「お願い申し上げます」は、「お願いしたく」よりフォーマルな場で使われる表現でしょう。
一方で、「お願いしたいところです」はフランクな印象があります。
「お願いしたく」はその中間に位置し、ビジネスシーンで使いやすいバランスの取れた表現だといえますね。
目的に応じた使い分けのポイント
それぞれの言葉を以下のように使い分けることを意識しておくといいでしょう。
フォーマル度が高い場面:「お願い申し上げます」
(例文)「先日はお力添えいただき誠にありがとうございました。今後ともご指導ご鞭撻を賜りますようお願い申し上げます」
親しい関係性の場面:「お願いしたいです」
(例文)「この企画は、あなたにお願いしたいです」
一般的なビジネスメール:「お願いしたく存じます」
(例文)「以下の提案内容について、ご検討いただけますようお願いしたく存じます。詳細につきましてご質問がございましたらお気軽にお知らせくださいませ」
「お願いしたく」の英語表現とは
「お願いしたく」は英語に直訳できる表現ではありませんが、状況に応じたニュアンスを英語で伝えることは可能です。以下に紹介していきましょう。

(c) Adobe Stock
“I would appreciate it if you could〜”
「ご対応いただけますと幸いです」というニュアンスで、相手への配慮を感じさせる表現です。
例文:”I would appreciate it if you could review the attached document.”
(資料をご確認いただけますようお願いしたく存じます。)
“We kindly request that you〜”
よりフォーマルな場面での使用に適しており、「お願い申し上げます」に近いニュアンスを持ちます。
例文:”We kindly request that you adjust your schedule accordingly.”
(お時間の調整をお願いしたく存じます。)
“Could you please〜”
“Can you〜”を丁寧にした”Could you〜”に”please”をつけた丁寧な表現です。
例文:”Could you please check it at your earliest convenience?”
(お忙しいところ恐縮ですが、ご確認をお願いしたく存じます。)
“It would be greatly appreciated if you could〜”
「心から感謝いたします」のニュアンスを含む、非常に控えめで丁寧な表現です。
例文:”It would be greatly appreciated if you could take care of this matter.”
(ご対応いただけますようお願いしたく存じます。)
最後に
「お願いしたく」という表現は、ビジネスにおいて相手に配慮しつつ依頼を伝える際に非常に役立つ言葉です。本記事を通じて、正しい使い方をマスターし、信頼感のあるコミュニケーションを実現してください。日々の言葉選びの積み重ねが、あなたのプロフェッショナリズムを高める一助となるでしょう。
TOP画像/(c) Adobe Stock
【関連リンク】