【目次】
・「心が折れる」とは
・心が折れやすい人の特徴
・心が折れにくい人の特徴
・立ち直るための方法とは?
「心が折れる」とは
仕事や恋愛に関する会話の中でカジュアルに使われているので、若者言葉(?)という印象をもつかもしれませんが、辞書にも載っている正しい日本語。
『大辞泉』によると、「心が折れる」とは、「心の支えを失い、意欲がなくなる。障害にぶつかってくじける」こと。その起源は「2000年代半ばからスポーツ選手が多用し、一般に広がった」とあります。
心が折れる場面とは
広まったきっかけがスポーツ選手にあるように、努力してきたことが困難にぶつかってしまうときに使われることが多いようです。たとえば、「休まず練習してきたのに、試合直前にケガで断念せざるをえないとき」「大きなプロジェクトの完成間近になって、計画の大幅変更があったとき」…。
こうしてみると、スポーツはもちろん、仕事や人間関係など、継続的に積み上げきたことがどこかでポキっと折れてしまうときに使われるようです。
心が折れやすい人の特徴
では、どんな人がポキっと心が折れやすい人なのでしょうか。総じて「自分に対して成功体験が少なく、承認欲求の満たされていない人に多いといえます」と話すのは、心理カウンセラーの吉野麻衣子さん。以下で体験者の意見もまじえ、検証してみましょう。
マイナス思考
ちょっとした心配も、マイナスにとらえてネガティブ思考に陥ってしまうと、心配の連鎖が広がってしまうもの。その結果、心が折れることにつながるケースは多そうです。
また、「ネガティブにはネガティブさんなりに、慎重に、最悪のケースも想定しながら動くことができる良さがあって、でもその反面、ときとして周囲に流されやすいこともあるような気がします」(スタイリスト・田沼智美さん「ネガティブ思考になりがちな私、どうしたらいい?【働く女性の質問箱】」より。
気持ちの切り替えが苦手
困難にぶつかったとき、すぐに気持ちの切り替えができたら、生きやすいだろうとは容易に想像できます。が、そうもいかないのが現実。心理カウンセラーの吉野麻衣子さんは、「そういうときはとことん落ち込みましょう。そうすれば、あとは上がるしかなくなります」とアドバイス。上手な気持ちの切り替えは、上手な生き方につながるのです。
心が折れにくい人の特徴
自分の内面の問題もあれば、「自分のことを信頼して応援してくれる人がいる」(吉野さん)といった他人との関係性も、心を強くしてくれます。以下では体験者の対策法を見てみましょう。
考え方が柔軟
「私もかつては落ち込みが大きかったのですが、年を重ねていい意味で『こだわりを捨てて流される』ようになったら、心が折れるほどの挫折は感じなくなりました」(医療関連)
「目標は大事です。でもそれにこだわりすぎると、うまくいかなかったときに心が折れて、方向転換しにくいような気がします」(アパレル)
生きるうえでは相手に合わる協調性も必要だけれど、自分を守るためには柳のようにしなやかに流されてみるのもいい。柔軟な考え方は、メンタルを守り強さにつながることもありそうです。
完璧を求めない
「小さいときから成績がよくて、褒められるのがうれしかった。でも、社会人になると仕事によってはできないこともあるわけで…。それを“仕方ない”と認められたら、楽になるのになーと、モヤモヤ考えています」(食品メーカー)
ポジティブ思考
心理カウンセラーの吉野麻衣子さんは、心が復活するステップを以下のように説明します。
「1、否定(そんなはずない、認めたくない)→2、交渉(どうか悪夢でありますように、勘違いであれ、など)→3、怒り(あの人のせいだ、あの時こうしていれば、など)→4、容認(起きた事実を認識し、回復する)。誰もが通るステップなので、無理せずにひとつずつ、自分のペースで向き合えばいいんです」
心が折れた直後はネガティブになってしまったとしても、時間が経過すればこのように容認しながら、ナチュラルなポジティブ思考になっていくもの。それが習慣化すれば、心の折れにくさにもつながっていくのかもしれません。
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立ち直るための方法とは?
自分なりのリカバー術があれば、心が折れたとしても傷は少なく、次に進めるはず。すでに実践しているみなさんの声を参考に、自分なりの方法を見つけて!
友人に相談する
「すぐ友達にLINEで相談する。相談というほどでなくても、気持ちをぶつけるだけでも、すっきりします」(医療関連)
「女友達に話したりメールしたりすることが多いです。何か失敗する前に、アドバイスをもらうこともあります」(アパレル)
というように、たとえ解決策が得られなくても、「人に話す」だけで気持ちは晴れることが多いもの。相談する相手が見つからなくても、
「自分に向けて手紙を書いて、気持ちをぶつけたらスッキリします」(広告関連)
という人もいました。
等身大の自分を受け入れる
「仕事の失敗で心が折れたとき、今の自分の実力はここまでなんだなと、痛感しました」(化粧品)
という例があるように、少しだけ冷静になって自分を見つめてみるのも、ひとつの方法。
「自分を受け入れる」術を身につけられたら、案外いろんな悩みも解決に向かいそうです。
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積極的に休む時間をつくる
「仕事で失敗して心が折れたとき、1日仕事から離れてみました。それだけで、心の元気は復活したみたいです。壁にぶち当たっているな〜という気がしたときも、同じようにやってみようと思います」(出版)
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