【目次】
今恐怖のコロナウイルス、実は7番目のウイルス
コロナウイルスとは、実はいわゆる風邪の原因ウイルス。そのうち4種類は軽い風邪で、SARSとMERSはかつて蔓延して世界を騒がせました。今回の新型コロナウイルスは、ただの動物の風邪だったものが、何らかの原因で人にうつってしまい、今では人から人の感染がメインになってます。
発症するまでの潜伏期間は 2〜14日と言われ、感染しているのに気づいていない人や、無症状の人が出歩いて、咳をしたときの飛沫(しぶき)や、それがついた場所を触った手や口などから気管に入ると発症し、感染が拡大しています。
感染症の重要な指標として、1人の感染者から何人に感染させるか、という基本再生産数 R0(アールノート)があります。インフルエンザではワクチンがあることもあって 2〜3、新型コロナウイルスは当初1.4〜2.5でしたが、つい先日(取材日は2月2日)には、3〜5にアップされ感染力の高さが話題となっています。
新型コロナウイルスとインフルエンザ、症状の違いは息苦しさ?
新型コロナウイルスとインフルエンザの違いは難しいですね。発熱、倦怠感、咳が出るのは新型コロナウイルスでもインフルエンザでも一緒です。ただし、新型コロナウイルスでは、頭痛を訴えることはあまりなく、下痢も少ないと言われています。また、新型コロナウイルスでは肺炎を起こすため、 半数以上で呼吸困難を訴えることが特徴です。呼吸困難と言うのは、もしかしたら新型コロナウイルス特有の症状かも。
気になるコロナウイルス対策。マスクの再利用はNG!
新型コロナウイルス対策は、1.手洗い、2.うがい、3.マスク。飛沫感染と接触感染で拡散しているため、咳やくしゃみをする人がマスクをして、菌を飛ばさないようにすることが大切です。無症状の人から感染が広がっているので、体調が悪い、咳が出るという軽い風邪の症状だと思っても、まわりに迷惑をかけないように、咳エチケットをしましょう!
また、マスクのつけ方を間違えている方が多いです。まずは鼻まできちんと覆うこと。使い捨てのマスクは再利用せずに捨てること。机に置いたりポケットに入れておくと、菌が付着し意味がありません。
身を守るには、手洗い後のアルコール消毒に加えて、人がよく触るドアノブや机などを、次亜塩素酸ナトリウム配合の消毒液で拭くと良いでしょう。
特に注意したほうがいい方は・・持病のある方や妊婦さん!
2009 年新型インフルエンザのデータですが、注意したほうがいい人は、 免疫力が低い高齢者と持病のある方。糖尿病、心疾患、腎臓や肝臓の疾患、また喘息やCOPDなど呼吸器疾患は、特に注意が必要です。妊娠中の方も免疫力が下がっていますから注意しましょう。意外と見落とされるのが肥満の方。BMI が40を超える肥満の方は、正常の方に比べて約36倍のリスクがあります。
高齢の方は65歳以上に推奨されている、肺炎球菌ワクチンを接種して、 二次的な肺炎球菌肺炎の併発を予防することが対策になります。
情報提供:fracora
本記事監修医師
児玉華子先生
北里大学医学部卒業、北里大学病院での研修後、膠原病・感染内科学教室に入局。東京逓信病院、北里研究所病院、北里大学病 院、医療法人東山会調布東山病院内科・リウマチ科勤務を経て現在は、独立行政法人 国立相模原病院 リウマチ科に勤務。女医+ (じょいぷらす)所属。