トランプ発言とは裏腹に警戒を強めるN.Y.市民
トランプ大統領はしきりに新型コロナとの闘いの山場は超えつつあると言っていますが、ウィルスのホットスポットで日々を送るニューヨーカーたちの間では、疑問の声が上がるばかり。4月15日にはクオモ知事が、「17日からは外出時のマスクの着用を義務付ける」との声明を出しました。大統領の言葉とは裏腹に、まだまだ感染拡大のエイペックス(頂点)を超えることができていないのではないかと、多くの市民が警戒をさらに強めています。
知人に感染者がいるのが普通のことに
私の周りでも、人種国籍を問わず、感染した知人も数人居て、ほとんどの人がその体験を積極的に友人たちにシェアしています。ウェブニュースなどの感染体験者の手記でも語られているように、コロナ感染から生還した人たちは口をそろえて「長くつらい闘病だった」、「思っていたより強い症状にびっくりした」と語っています。また、感染している可能性は高いけど、軽症なので自宅待機と言われたという「みなしコロナ感染」の人も少なからずいて、検査キットは届いたけれど、感染したかどうかわかるのは症状が治まった後、というケースも多いようです。
感染に備えて揃えたもの、確認していること
重症化して入院したケースや在宅でコロナ診断された人から話を聞いて、私なりに家族にコロナ感染が出た場合の備えを整理してみました。
1.Tylenol Extra Strength 解熱剤
薬局で購入できるアセトアミノフェン系の鎮痛剤Tylenolを大人用、子供用ともに購入。熱や強い筋肉の痛みを和らげてくれる。医学的な最終判断は下されていないようですが、コロナ感染の発熱には不向きといわれるイブプロフェン系は念の為避けようと思います(Tylenolは、薬局ではすでに売り切れのところが多く、ひとり1箱購入制限があります)。
2電解質を補給できる飲み物
高熱が長く続き、人によっては下痢の症状もあるということなので、脱水症状を緩和する電解質を含む飲み物を用意。
3.酸素濃度計
息苦しさが増し重症化したときに、血中酸素濃度を計っておくと、その深刻度が医師によってすぐに判別されやすいようです(適切な処置が期待できる)。やっと少し本来の機能が戻りつつあるアマゾンで40ドルほどで購入しました。
4.体温計
高熱が数日、場合によっては1週間以上断続的に続くパターンが多いようなので、電池切れなどの事態に備えて念のため予備の体温計も用意。
5.アイスパック
高熱の苦しみを緩和するために使用。
6.メディカルコンタクトの整理
主治医やその他医療機関と、現在どのようにコミュケーションを取れるのか、事前にシュミレーションしておくTellMed(電話による診察)を行っている医師や病院をリスト化し、家族全員が分かるところに貼り出す。
もし家族に感染者や、それが疑われる症状が出た場合は、家庭内で隔離する必要も出てくるそうです。病人が、他の家族と最も接触しないで過ごせる部屋と、そのセッティングの心づもりはしておいた方がいいと感じています。
感染しないように気を付けていても、不測の事態が起こる可能性はゼロではありません。いざという時に適切な対応ができる準備は整えておきたいと思います。
あわせて読みたい
▶︎コロナを乗り切る!超合理的なアメリカ流家族のあり方
▶︎【新型コロナ対策】政府が推奨する「十分な睡眠」とは何時間なのか
高久純子
ファッション雑誌編集者を経て渡米。N.Y.をベースにファッション、ライフスタイルビジネスのコンサルティングを手掛ける。12歳の男の子のママでもある。Instagram:@junko901nyc