物事が長く続かない
何事も要領を掴むのが早く、努力しなくても基本的なことはすぐに習得できてしまいます。そのため、ある一定まで到達すると、それで満足してしまい、興味の対象は次へと移ってしまいます。継続して物事に取り組むことが苦手で、一度習得したものに対して「もっと極めよう」という気持ちになりにくいのが短所の一つといえるでしょう。
▼あわせて読みたい
弱みがない一方で、これといった強みもない
器用貧乏な人は苦手なものがない一方で、「得意なものは?」と聞かれると悩んでしまいます。どんなことでも平均点以上にできますが、一つのことを極めることができないため、「これといった強みがない」という状態になってしまいがちです。
向上心に欠ける
ある一定のラインまで物事を習得すると「これでいいか」と納得したり、妥協してしまうところがあります。平和主義なのはいいですが、競争心があまりないため、出世や昇進の機会を逃しやすくなります。
オーバーワークになりがち
仕事を頼めばそつなくこなし、仕事も早い、そんな器用貧乏な人には仕事がどんどん集まってきがちです。あれこれと仕事を任され、「何でも任せられる人」という役回りになっていることも少なくありません。気がつけば多くの仕事を抱え、オーバーワークになってしまうこともあります。
一生懸命しているというイメージを持たれにくい
何でもできて余裕があると周囲に映ってしまうため、一生懸命努力しているというイメージを持たれにくいのも短所の一つでしょう。本人は努力しているつもりでも、周囲にはそう見えにくいことが多いようです。
▼あわせて読みたい
器用貧乏な自分を変えるには
器用貧乏な人は、飽きっぽく物事がつづかないことや、器用さゆえに損な役回りばかり回ってくる、などと悩んでいる方もいるのではないでしょうか? そんな器用貧乏な自分を変えるために意識するといいこを見ていきましょう。
高めの目標を設定する
物事が長くつづかなかったり、飽きてしまうのはモチベーションが低下しやすいためだと考えられます。モチベーションを維持するためには目標設定することが重要です。ここでのポイントは、少し高い目標設定をすること。器用貧乏な人はどんなことでも器用にこなせるので、達成するのに時間がかかるような目標を設けるといいでしょう。達成するまで、ひたむきに取り組むことができます。
▼あわせて読みたい
断る勇気をもつ
なんでもこなせる器用貧乏な人は、他人から仕事や作業を頼まれることが多いでしょう。それを全部引き受けていると、一つの物事を極める時間がなくなったり、自分の興味のある分野がわからなくなったりします。オーバーワークになるような仕事を頼まれたら、きちんと断る勇気をもつことが大切です。
行動する理由を考える
「自分はなぜそれをするのか」、行動する理由を考えてから取り組むといいでしょう。好奇心旺盛でなんでもやってみようとする器用貧乏な人は、興味があることにすぐ飛びつきがちです。しかし興味のままに物事をやり始めると、貴重な時間やお金を費やしてしまいます。行動する前になりたい自分をイメージしたり、それをすることで得られるものがあるのか、よく考えてから始めるのがおすすめです。
▼あわせて読みたい
器用貧乏に向いている仕事
幅広い分野で活躍することができる器用貧乏な人は、どんな仕事に就くとその力を最大に発揮することができるのでしょうか。
営業職
営業は、顧客など多くの人と関わることが多い仕事です。そこで、器用貧乏な人の高いコミュニケーション力が発揮されます。また業務範囲も広く、臨機応変な対応が必要になってきたり、作業にスピードを求められたりすることも多いでしょう。そのため営業は、なんでも柔軟に対応できる器用貧乏な人に向いている仕事の一つといえます。
コンサルタント
コンサルタントは一つの仕事が終われば、また違う業界とかかわることも多く、幅広い知識が必要とされる仕事です。そのためさまざまな知識とスキルを持つ器用貧乏な人に合った仕事といえるでしょう。
接客業
職種によって接客にマニュアルはあるものの、基本的には顧客、一人一人に合わせたサービスを提供することが求められます。器用貧乏な人は細やかな気配りができ、優れたコミュニケーション力もあるため、接客業に向いているといえるでしょう。複数の業務を抱えてても、それをスムーズにこなせる力を持っています。
カウンセラー
多様な人々の心の健康をサポートするためには、幅広い知識や事例を知っておくことが有効です。また、相手との共通点を見つけるためにも、ちょっとしたことをたくさん知っているということが役に立ちます。
プランナー
イベントやプロジェクトの企画立案や実行には、幅広い知識と柔軟性が求められます。また、同時に多くのことが進行していくので、複数業務をスムーズに進めるスキルが必要。そして、深い知識を持つ人たちをうまくアテンドしていくためには、「広く・浅く・多く」のことを理解していることが強みとなるのです。
最後に
これといって得意なものがないといわれる器用貧乏な人。しかし、マルチプレーヤーとして多くの人から信頼されていることも多いでしょう。頼れる存在である一方で、やらなくてもいい仕事まで頼まれたり、それを断れなかったりと損な役回りになるとこもあります。オーバーワークになるような業務は、断ることも大切です。
もし器用貧乏だと悩んでいる方は、前述した「器用貧乏な自分を変える」という項目を参考に、まずは器用貧乏を脱却するプランを立ててみるのはいかがでしょうか?
監修:キャリアコーチ・菊池啓子
TOP画像/(c) Adobe Stock
▼あわせて読みたい