嫌なことを忘れられないままだとどうなる?
「嫌なことを解消出来ずずっと引っ掛かったままだと、心の中でしこりとなりやがてトラウマへと変化していくでしょう」(吉田さん)。嫌なことを何度も思い出すたびに、その傷跡は深くなり、やがて恐怖へと変わっていくのですね。
明日にはスッキリ!嫌なことを忘れる方法、体験談を聞いてみよう
深い傷になる前に、みなさんはどのように嫌なことを忘れているのでしょうか。「時が過ぎるのを待つ」や「好きなことをする」、「のんびり」など自然治癒的な方法が多く見られました。
時が過ぎるのを待つ
・時間が経つのを待つ(40代・茨城県)
・時間が忘れさせてくれると信じる(30代・京都府)
・時が経つと少しは落ち着く(40代・沖縄県)
・時が解決するまで我慢。あとは家族に愚痴る(40代・宮城県)
周囲に話す
・仕事のことも家族のことも母親に話を聞いてもらう(30代・岡山県)
・根本的な解消にはならないのは分かっているが、友達に話して気持ちを落ち着かせる(40代・愛知県)
・夫に話を聞いてもらう(40代・佐賀県)
・家族と話し合う(40代・東京都)
・友人に愚痴る(30代・徳島県)
・共感してくれる立場の人に愚痴る。美味しいものを食べてリフレッシュする(30代・新潟県)
食べる&飲む
・食べて喋ってストレス解消(30代・鳥取県)
・美味しいものを食べたり寝たりしています(40代・東京都)
・太ることなど気にせずその時は食べまくる(40代・山形県)
・お酒を飲む。人に愚痴る。甘いものを食べる(30代・東京都)
・取り急ぎ酒を飲む(40代・群馬県)
・ビールを浴びるように飲んで寝る(40代・京都府)
好きなことをする
・好きなことに没頭し現実逃避(30代・静岡県)
・買い物したり、ドラマを観たり、好きなことをする(40代・東京都)
・仕事に没頭して忘れるとか、物を捨てて気持ちをスッキリさせるとか、テーマパークでストレス発散させて現実逃避するとかしています(30代・石川県)
仕事から離れる・仕事を変える
・仕事関連の人付き合いのことなので、携帯を持たずに連絡がとれないようにする(40代・静岡県)
・我慢が限界になったら、仕事を変えて別の生き方を考える (40代・徳島県・子ども2人)
忘れる努力
・なるべく忘れる (40代・京都府・子ども1人)
・忘れようと努力する (30代・東京都・子ども1人)
諦める
・もがいてもドツボにハマるので諦める (30代・千葉県・子ども2人)
文章にする
・嫌だったことをメモに書き出すとか、自省を込めて文章にします。「自分は何に怒っていたのか」が客観的に分かり、同じようなケースを目の当たりにしても怒ったり嫌な思いをせずに済むようになりました (40代・福岡県)
嫌なことから距離をとる
・関わらないようにする (30代・愛知県・子ども2人)
・聞かなかった振りをしてやり過ごす (30代・神奈川県・子ども1人)
・嫌な人、物事から距離を保つ (40代・東京都・子ども2人)
・ひたすら、その嫌なことから目をそらすように気をつけていました (40代・埼玉県・子ども1人)
その他にはこんな意見も
・ひとりの時間を作る(40代・神奈川県)
・のんびりして傷付いた心を癒す(30代・埼玉県)
・寝て考えないようにしている(40代・愛知県)
・自分へのご褒美を購入する(30代・石川県)
・相手をかわいそうな人だと思い込む。神社に行って嫌な気持ちを浄化する(40代・千葉県)
最後に
「忘れられないような嫌なことは誰にでもおきること。時間とともに嫌な気持ちが薄れていけばOKです。と臨床心理士・吉田美智子さん。「ただもし、〈1〉自分をコントロールできないと感じる、〈2〉人と繋がるのが怖くなる、〈3〉自己否定してしまう、以上のようなことがおきたらケアが必要です。対処法としては、〝距離を取る〟〝好きなことをする〟〝人とのつながりを大切にする〟そして〝自分を大切にする〟です。そしてアンケートにもあった〝食べる〟や〝お酒〟での解消は、依存症リスクがあるので、程々にしましょう」(吉田さん)。
将来の自分にしこりを残さないよう、嫌な気持ちは早めに解消していきましょう!
臨床心理士/公認心理師
吉田美智子
東京・青山のカウンセリングルーム「はこにわサロン東京」主宰。自分らく生きる、働く、子育てするを応援中。オンラインや電話でのご相談も受け付けております。HP: https://hakoniwasalon.comTwitter: @hakoniwasalon
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