プライベート空間を理解する
「繊細な人は、大勢の人が集るにぎやかな環境が苦手だったりすることもあります。誘いにのらなかったり、早めに切り上げてしまってもあなたが嫌なわけではなく、『自分が楽しく過ごせるペースで参加している』だけなので、そう理解してくださるとうれしいです」(吉田さん)。
最後にこんな時は注意を。
「すごく傷つきやすい、被害妄想が強いときは、トラウマやストレスなどの影響が考えられます。今現在も強いストレスがかかっていないか、適切なお休みがとれているか確認してあげてくださいね。辛さが続いてる場合は専門家に相談するのも視野に入れてみてください」(吉田さん)。
アンケートに答えてくださった皆さんが実際に繊細な人との付き合い方で注意していることを聞いてみました。
【目次】
繊細な人との付き合い方
言葉選びに気を付ける
「キツい口調にならないよう気を付ける。普段から柔らかい言葉を選んだり、考えすぎてしまうので、必要以上のことは話さないようにしている」 (30代・福岡県・子ども1人)
「言葉に気をつけながら、どんな捉え方をしても相手が傷つかないような言動をするよう心掛けている。無闇に冗談は言わないこと」 (30代・神奈川県・子ども1人)
聞き役になる
「『うんうん』と頷きながら話を聞いてあげる。途中で話を割って入らないように心がけている」 (30代・千葉県・子ども2人)という人や、「こちらから話題を振らずに聞き手に徹する」 (30代・東京都・子ども3人)というように、自分が話すのではなく、相手の話をじっくり聞くようにしているという意見が多くありました。
深く関わりすぎない
上手に対処できず傷つけてしまわないように「あまり関わり合いを持たず、表面上のお付き合いにしておく」 (40代・東京都・子ども1人)「近づかないようにしている。会話をするときは『はい』か『いいえ』で済むような、返答がしやすい会話をする」 (40代・新潟県・子ども2人)と程よく距離をとりながら過ごしている人もいるようです。
ゆっくり話す
「感情をコントロールしながらなるべく大きな声にならないように話しかける必要がある。人へ共感する能力が長けている人が多いため、感情をぶつけてしまうと疲れさせてしまう傾向があるため、ゆっくり、低めの声で話しかけています」 (30代・宮城県・子ども1人)
おおらかな気持ちをもつ
「こちらがおおらかな気持ちで接するようにすると、相手もリラックスして対応してくると思う」 (30代・三重県・子ども2人)
様々なことを敏感に感じ取ってしまう繊細な人と良好な関係を築くには、相手のペースを尊重してあげることが鍵となりそうですね。
取材・文/福島孝代
臨床心理士
吉田美智子
東京・青山のカウンセリングルーム「はこにわサロン東京」主宰。自分らく生きる、働く、子育てするを応援中。オンラインや電話でのご相談も受け付けております。
HP
Twitter: @hakoniwasalon
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