1年の厄を払う「切山椒」
「切山椒(きりざんしょう)」は山梨県や山形県、新潟県などで作られる郷土菓子です。上新粉に山椒の粉を練り込んで蒸しあげており、お餅のような食感を楽しめます。
山椒の強い香りは厄除け効果があるとされ、昔から年末には山椒を食べて、1年の厄を払う風習がありました。山椒は一度にたくさんの実をつけることから、子孫繁栄の意味も込められています。
縁起のよいお菓子ということで、江戸時代の後期には酉の市でも売られるようになりました。白やピンク、緑などの色を付けた短冊状のものが詰め合わせになった切山椒は、見た目も華やかでいかにも運が開けそうです。
酉の市に行くならココ。有名神社3選
酉の市に初めて行くなら、昔から地元で親しまれている神社や、人気スポットに近く人でにぎわう神社はいかがでしょうか。酉の市に対する意気込みや歴史の重みが感じられ、気分が盛り上がるはず。東京都内や近郊にある有名神社を紹介します。
都内でも有数の規模を誇る「鷲神社」(浅草)
酉の市といえば、浅草の「鷲神社(おおとりじんじゃ)」を連想する人も多いのではないでしょうか。鷲神社の酉の市は都内でも有数の規模を誇り、全国から人が訪れるほどです。酉の市が開催される日には参道の入り口に大きな熊手が飾られ、参拝客を迎えます。大熊手のデザインは毎年変わり、その年のできごとを象徴したものが使われます。
他にも、なでた部分がよくなる「なでおかめ」や、鶏をかたどった絵馬など、鷲神社ならではの名物があり、一日中お祭り気分を楽しめます。
施設名:鷲神社(おおとりじんじゃ)
住所:東京都台東区千束3-18-7
電話番号:03-3876-0010
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立地のよさがうれしい「花園神社」(新宿)
「花園神社」は新宿駅から徒歩7分という立地のよさが魅力です。都心のパワースポットとしても知られ、一年を通してたくさんの人が参拝に訪れます。
花園神社で酉の市が始まったのは明治時代から。新宿の発展にともなって年々にぎやかさを増し、今では浅草の鷲神社と並ぶほど有名になりました。
日本で唯一ともいわれる「見世物小屋」や、200を超える屋台で知られており、来場者は毎年60万人以上にも達します。
施設名:花園神社
住所:東京都新宿区新宿5-17-3
電話番号:03-3209-5265
▶︎公式サイト
国際色に富む「金刀比羅大鷲神社」(横浜)
神奈川近郊に住んでいる人や、混雑を避けたい人には「金刀比羅大鷲神社(ことひらおおとりじんじゃ)」がおすすめです。都内の神社に比べて人が少なめで、比較的ゆっくりと見て回れます。
最寄りの市営地下鉄阪東橋駅から神社まで伸びる商店街では、酉の市に合わせて限定メニューを用意するなど、街ぐるみで祭りを盛り上げます。
横浜中華街が近いことから、屋台にも中華料理や韓国料理などが並び、国際色が豊かです。酉の市のついでに横浜観光もできる、お得なスポットです。
施設名:金刀比羅大鷲神社
住所:神奈川県横浜市南区真金町1-3
電話番号:045-231-3208
▶︎公式サイト
※今年の各神社の酉の市の開催については、公式サイトをご確認ください。
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